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Futsal Philosophy (フットサル・フィロソフィー)

28 1月

2018/1/25(木)、1/28(日)国際親善試合 大田区総合体育館、富山市総合体育館『世界王者との差』

2018/1/25(木)、1/28(日)国際親善試合 大田区総合体育館、富山市総合体育館『世界王者との差』
日本代表 2 - 4 アルゼンチン代表
日本代表 1 - 4 アルゼンチン代表

AFC初戦を7日後に控え1年9ヵ月ぶりに行われた国内親善試合は2016年ワールドカップ王者のアルゼンチンに2-4、1-4で敗れ、点差はそこまで離れなかったものの試合の急所を抑えることに長けたアルゼンチンの完勝という印象だった。


2戦目 ダイジェスト
のちほどUP

2016年10月のワールドカップ終了後に就任したブルーノ・ガルシア日本代表監督だが、肩書きとは裏腹に日本代表を率いて試合をした回数は非常に少なく、残っている映像もダイジェストが中心でどういったフットサルを志向しているのかをこれまで確認できなかった。

結果だけを見るならブルーノジャパンは以下の7勝4分2敗で、評価できるのは25歳以下の選手に国際経験を積ませるという触れ込みで挑んだアジアインドアゲームズでの3位入賞だろう。

ハンガリー
1戦目 1-1
2戦目 3-0

スロベニア
1戦目 2-5
2戦目 2-2
3戦目 0-3

グループリーグ
 レバノン 5-2
 タイ 6-4
準々決勝
 ヨルダン 4-1 
準決勝
 ウズベキスタン 3-3(PK負)
3位決定戦
 アフガニスタン 1-1(PK勝)

モンゴル 5-1
マカオ 11-0
チャイニーズ・タイペイ 8-1

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ここからは1/25、1/28に行われたアルゼンチンとの2戦を簡単にまとめる。

①セット構成
日本、アルゼンチンともピボォを置く3-1の布陣を基本形とし、日本は3rdセット時に状況に応じ4-0でのクアトロを併用。

◆1戦目(2-4敗戦)
1st:清水/室田/吉川/齋藤
2nd:渡邉/仁部屋/星/皆本
3rd:森岡/逸見/西谷/滝田
※ポジションはピボォ/アラ/アラ/フィクソの順

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◆2戦目(1-4敗戦)
1st:清水/星/吉川/齋藤
2nd:渡邉/仁部屋/西谷/皆本
3rd:森岡/逸見/室田/滝田
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04
後半残り5分からは録画ができていなかったので割愛(パワープレーの模様)

表は各セットでの出場タイミング。
強豪アルゼンチンを相手に90秒~180秒でセットチェンジしてプレーの強度を落とさないことが目的か。

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1戦目はカッチリした4枚替えだったが、2戦目は森岡選手/吉川選手/逸見選手らのタレントを引っ張りながらの機用が目立った。

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膝に巻かれたテーピングがなかなか解けない森岡選手。
町田ではフィクソのダニエル・サカイとの入れ替わりが負担軽減&マークの分散に効果があった。
日本代表でもいい相棒を見つけたい。


②基本戦術
3-1として非常にオーソドックスな戦術で、オフェンス時はピボォで深さを作ってのサイド勝負orピボォ当てで攻め込み、ディフェンスでは前からのプレスで相手を封じ、ボールホルダーからの奪取や、パスラインを限定してのパスカットを狙う。

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最年少の20歳ながら強靭なフィジカルで前線の起点になった清水選手。
物怖じしないメンタルは国際舞台向きで、フル代表でのアジア初参戦になるAFCではゴールラッシュを期待したい。


③セットプレー
1戦目では情報戦を意識してかCKやFKでブロックプレーはなく、チョンドンや逆サイドへ浮き球のパスを出してボレーシュートを狙うなど工夫のないもののみを使用。
(この日はベトナム代表と同代表監督のミゲル・ロドリゴも観戦)

両チームともセットプレーからのゴールが生まれたが、2016年のワールドカップでも目立った速いボールを中央に入れるCKや、強烈なシュート力を活かしてこぼれ玉に詰めるシンプルな形でのチャンス&ゴールが目立った。

活動時間の短い代表でも練習しやすいのがセットプレーなので、AFC本戦では齋藤/清水/森岡らの左右のハードパンチャーのシュートと合わせてブロックを入れた形も採用してくるだろう。
2戦目はブロックも交えたいくつかバリエーションも見せたが、決勝トーナメントまでは極力温存したいところだろう。

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フィジカル/左利き/若さでフィクソに抜擢された齋藤選手。
ロングボールで裏を抜かれる、1vs1のドリブル勝負でやられるなどDFでは踏んだり蹴ったりもFKでは強烈シュートで得点に絡む。
ストロングポイントのハッキリしている選手なので、ヒーローになるのも戦犯になるのも起用方法次第。


④試合内容
Fリーグで名古屋と対戦し2-4や1-4で敗れたチームから『そこまでの差は感じなかった。次回は今回の反省を踏まえて頑張りたい』というコメントを目にしたことがある人は多いだろうが、個人で作った差からチームとしてのアドバンテージを作れるのが強いチームのクオリティであり、なぜ差が生まれたかにこそ成長のヒントがある。

お互いが似た戦術を採用していたが、

・体の厚みを活かしてボールを取られない場所に置く
・自陣コーナー付近に選手を配置し、安全なパスラインを確保してのボトムからの組み立て
・キープが無理と判断したらロングボールで簡単に前に預ける

など要所要所で自分たちの得意なスタイルと、状況に合わせた現実的な判断を組み合わせたアルゼンチンのフットサルの巧さが光ったし、単純に攻守の1対1の強さやフィニッシュワークの的確さにしてもアルゼンチンと日本の大きな差だったと思う。

華麗なヒールリフトなんてやりそうにない無骨な髭面のブランディにボールが入り、足裏で軽く動かした位置にずんぐりむっくりとしたボルートが走り込んでシュートを打つ。

スペインやブラジルから生まれた各種ジョガーダをありがたがって追いかけがちだが、BOOKOFFの100円コーナーに置いてありそうな古臭いフットサル教則本通りのピボォ当てが最も即効性があり、クラシカルな戦術をトコトン利かせてきたアルゼンチンとの差は非常に大きかったのではないだろうか。

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分厚い体を活かして前線で起点を作るNo11ブランディと、的確なフィニッシュが光ったNo10ボルート。
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168cmの体でゴールを守る2016年ワールドカップ最優秀ゴレイロのサルミエントは局面に合わせたクロス/フェンス/ダブルニーのゴレイロ3型のチョイスに迷いなし。


⑤AFC展望
1/21までプレーオフを戦っており、決勝まで進めば最大6試合を11日間で詰め込むAFCのハードスケジュールを考えると、今回の2戦と同じく3セット廻しで全体のコンディションを管理しようとするのは間違いない。

準備期間が皆無だったことを考えればアルゼンチン戦でやったベースの戦術+セットプレー(パワープレー含む)で勝負するしかないので、3セットがベストアベレージを発揮できる組み合わせを考えることが監督の直近の仕事になるはずだ。

ちなみに今回の2連戦でも1戦目、2戦目で以下のセット変更がなされている。

◆1戦目(2-4敗戦)
1st:清水/室田/吉川/齋藤
2nd:渡邉/仁部屋/星/皆本
3rd:森岡/逸見/西谷/滝田

◆2戦目(1-4敗戦)
1st:清水/星/吉川/齋藤
2nd:渡邉/仁部屋/西谷/皆本
3rd:森岡/逸見/室田/滝田
※ポジションはピボォ/アラ/アラ/フィクソの順

順を追ってセット変えの意図を考えると、

1.アジアインドアで抜群の相性を見せた清水/室田
2.クアトロを併用したい時にイメージの共有が容易な町田所属の森岡/室田/滝田
→クアトロを優先。
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昨年9月のアジアインドアで大覚醒の室田選手。
2016年AFCは何もできずに終わったが、今回はピヴォ、クアトロどちらのセットに入っても主役を演じられそうだ。

3.左利きのフィクソとしてコンバートしたもののDFの脆さを露呈した齊藤
4.アルゼンチン相手にボールカットを連発し好調をアピールした星
→不安のあった齊藤のセットにDFの良かった星を併用。清水とのダブルピヴォも魅力
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体の強さと出足の良さを活かしてアルゼンチンの縦パスを前に出てカットする場面が目立った星選手。
オフェンスの駒だが純フィクソが足りないこのグループならフィクソ兼任も十分ありで、勝ち進んでの負傷やカードトラブル時のジョーカーになる可能性大。

5.誰と合わせても高相性の吉川
6.誰と合わせるのがベストなのかが不明確でコントロールが難しそうな逸見
→2戦目でのセットを多少崩した引っ張りで相性を調査。吉川は火消し役で逸見はギャンブル枠か。
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状態の良さが目立った吉川選手。誰と組ませても好相性なチームのキーマン。
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仕掛けが武器にもなり、カウンターの呼び水にもなりうる逸見選手は取扱注意の諸刃の剣。
彼が活きるセットとシチュエーションを作ってあげたい。


完全に主観だがそんなところに意図にありそうで、各試合のセット構成は監督やチームのPDCAが垣間見れる要素なのでAFC本戦でもゼヒ注目してほしい。

グループリーグでは最終戦で対戦する実力拮抗のウズベキスタンがライバルだが、前の2戦(タジキスタン、韓国)でベースとなりうる最適解を出せているかが大会全体で結果を出すための絶対条件になるはずで、個人的には以下の形を見てみたい。

1st:清水/西谷/吉川/星
→前に強いDFを活かしたフィクソ星は浦安でも経験があり、攻撃時は清水とダブルピヴォを形成できるのも魅力。
同一チームでの所属経験のある清水/西谷/吉川は連携も◎
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同じウニベルサールの吉川選手ほどの活躍がなかった西谷選手。
1、2戦目とも馴染みのないセットに組み込まれたが、気心の知れた選手が揃うこのセットならなんでもやってくれるだろう。

2nd:渡邉/仁部屋/齋藤/皆本
→齊藤のフィクソはキッパリ諦めてアラへ再コンバート。仁部屋のドリブル、齋藤の強シュートによる仕掛けと、皆本→渡邉の府中ホットラインでシンプルに攻める
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府中所属の皆本選手と渡邉選手は目立った活躍はなし。
連戦を戦いながらリーグ後半に失速した調子を上げられるか。

3rd:森岡/逸見/室田/滝田
→F屈指の町田クアトロ+逸見。短時間で逸見の融合を目指すならクアトロで作った1vs1勝負役が手っ取り早い。
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町田クアトロで守備と舵取りを担当する滝田選手。
サイドでの勝負、ワンツー、中パラを使い分けて相手を押し込みたい。

2016年のリベンジという想いが強いだろうが、仕事の合間に練習&試合をこなす、続けるだけでも大変なマイナースポーツでの最大のモチベーションは『誰よりも上手く、強く、速くなりたい』というシンプルなものなはずだ。

トッププレイヤーの使命感というのももちろんわかるが、活動回数の少ない日本代表でアジアの競合達と鎬を削る喜びを感じてきてもらいたい。

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満を持して日本代表スタッフに入閣した木暮『コーチ』。
大阪所属の下地フィジカルコーチに、同じくスペインでの選手経験を共有できる内山ゴレイロコーチ。
統括的なポジションを兼ねる小森通訳とは選手時代に関わりあり。
2戦目の小出しの選手起用はシュライカーでの木暮采配の色を感じさせるもので、勝手知ったる体制の中でのコーチ1年生はまずは見て勉強なんて気はサラサラなさそう。

22 1月

2018/1/22 2018AFCフットサル選手権 『観戦のしおり』

2/1(木)~2/11(日)までAFCフットサル選手権が始まる。

◆AFCフットサル選手権とは?
アジアNo1のフットサルチームを決める国際大会。
これまではイランが11回、日本が3回の優勝(準優勝は同1回/5回)を果たしており、この2カ国がアジア2強と言われる論拠となっていた。

5位までが出場権を得るワールドカップアジア予選を兼ねた前回の2016年大会では、ベスト8でベトナム、敗者復活戦でキルギスタンに敗れ日本は過去最低の惨敗を喫しており、今回は雪辱を期す舞台になる。

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なお、以下文中で登場するAFCクラブ選手権はアジアNo1のフットサルクラブチームを決めるAFCフットサルクラブ選手権を指し、AFCフットサル選手権は『AFC』とのみ表記する。

※各運営団体のポータルサイトはこちら。Wikipediaが一番見やすいというマイナースポーツあるある。






◆優勝国・各大会結果
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2000年代はイランに日本が挑む構図で、2010年代は2012/2014と日本が2連覇を果たしてアジアの盟主の座を奪うと見られたが2016年に惨敗を喫した。
2016年に躍進したベトナム、タイをはじめ、今大会は2020年以降に予想されるアジア群雄割拠時代の幕開けの第一歩になるはずだ。

◆個人賞
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2014年までは2強のイラン、日本のエースたちがMVP&得点王をジャック。
2016年はタイのエースピヴォのスパウットが得点王に輝いており、黄金期を迎えているタイの優勝&個人賞総取りも大いにありそう。

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AFCクラブ選手権では個人賞3回(MVP1回/得点王2回)の森岡選手(2012年のAFC終了後に帰化が認められたため今回が3回目の出場)は代表大会での個人賞も期待したいところだ。


◆日程
グループリーグ:2018/2/1(木)~2018/2/6(火)
準々決勝:2018/2/8(木)
準決勝:2018/2/9(金)
決勝/3決:2018/2/11(日)
※決勝戦の翌日が日本では休日(建国記念日の振替)になるため現地観戦にはもってこい

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◆放送

また、AFCの公式YouTubeチャンネルで配信されるはず。
視聴方法は以下の過去エントリーを参考。

ちなみに2014年はテレ朝がGet Sports内でハイライト&決勝戦を録画放送している。
ここもウォッチしていると試合以外の映像も見れるかもしれない。

◆グループリーグ展望
国名[評価(上位からA~D):主な戦績]

・グループA
チャイニーズ・タイペイ[D]
ベトナム[B:2016年AFC4位/2016年W杯ベスト16]
マレーシア[C]
バーレーン[C]

グループの本命、2016年のワールドカップ決勝トーナメント進出したベトナムは当たると止められない小柄なゴレイロのフイを中心に、重い腰を活かして前向きにボールを奪取してからのカウンターが主体のチーム。
格上には強いが固めた相手に打てる手は少ないので全チームにチャンスあり。

チャイニーズ・タイペイは開催国枠のポッド1位を活かして好位置をゲット。
日本でも指揮をとった太鼓腹のアジウ(2008年~2013年に名古屋を指揮)を監督に、山田マルコス(選手として名古屋/府中で活躍し、府中のGKコーチ、サテライト監督を歴任)をGKコーチに迎え躍進を期す。
新興国のマレーシア、バーレーンを相手に勝ち点を上げられれば予選突破の目が見えてくるはずだ。

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日本代表監督時代に果たした数々の『奇跡のレッスン』で有名なミゲル・ロドリゴはタイ代表で2016年ワールドカップに出場(ベスト16)し、その後は現日本代表監督のブルーノ・ガルシアと入れ替わる形でベトナム代表監督に就任(同国のクラブチームのタイソンナムの指揮も兼任)。
ブルーノ時代に達成したワールドカップベスト16以降、ベトナム代表は大きなインパクトを残せていないこともあり今回はミゲルの腕の見せ場。

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小柄ながら抜群の反応でシュートストップを連発するベトナムのゴレイロのフイ(NGUYEN VAN HUY)は2016年のAFCで日本を破った立役者。
左手に印象的なイレズミがあるゴレイロが出てきたらロースコアゲームを覚悟したほうがいい。
日本、ベトナムとも決勝トーナメントに進出すれば最短でベスト8に再戦が実現する。


・グループB
ウズベキスタン[B:2016年AFC準優勝/2017年アジアインドア4位]
日本[B:2012年・2014年AFC優勝//2017年アジアインドア3位]
タジキスタン[C]
韓国[D]

地元開催になった2016年のAFCで準優勝に輝いたポッド1、地味強ウズベキスタンに元アジア王者の日本が挑む。

腰回りと背中の分厚さに特徴のある中央アジアのタジキスタンをパスアンドムーブで翻弄し、明確にランクの劣る韓国相手に得失点を稼ぐ。
最終戦に控えるウズベキスタンとの直近の戦績は芳しくなく日本の2分1敗(2014年AFC2-1●/2016年親善試合3-3△/2017年アジアインドア3-3△(PK負))。
ここまでに突破のメドをつけられているかで疲労度やカードトラブルなど、短期決戦を戦うチームマネジメントの難易度が一気に変わってくるだろう。

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若手主体で挑んだ2017年のアジアインドアゲームズで3位という確かな結果を出したブルーノ・ガルシア日本代表監督。
極小の活動回数ながら各国フル代表を相手に結果を出せたのは日本のポテンシャルがまだアジアトップクラスであること、ブルーノに確かな監督としての才があることを証明している。

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冷静にゴレイロを見る/外すゴールも増えれば次代のエースの座は揺るぎない。
強靭な体躯と強烈なシュートですっかり代表に定着した清水和也。

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2017年1月の負傷から2017年12月に復帰した加藤未渚実。
独特なドリブルと正確なキックを持つ貴重な左利きのアラは2018年1月のセントラル→プレーオフで好プレーを連発し、ブランク明け後のモチベーション&コンディションの高さを見せつけた。
メンバー入りは微妙だが、パワープレー/セットプレーなどのデザインプレーで発揮する彼の魅力は招集選手の中でも群を抜いている。

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川原引退後、いまいち決め手に欠くゴレイロ陣。
総合力でNo1のイゴールは37歳。
彼の背中を2014年のAFC、2016年のAFCクラブ選手権でイランキラーっぷりを見せつけた反応に優れる関口(26歳)と、前に出る判断が光る今シーズン急成長の矢澤(23歳)が追いかける。
2枠のメンバー入りの権利を掴むのは誰か?

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1990年後半から始まったフットサル日本史のメインストーリーを駆け抜けた木暮賢一郎。
2018年1月一杯で3年間指揮を執った大阪の監督から退任し日本代表のコーチに就任。
ブルーノの任期はおそらく2年か4年のどちらかのはずなので、次回の日本代表監督レースに向けて台湾がスタートの場所になる。


・グループC
イラン[A:2016年AFC優勝/2016年W杯3位/2017年アジアインドア優勝]
イラク[B]
中国[D]
ミャンマー[C]

2016年ワールドカップ3位の世界的強豪イランの1位通過は揺るがず、ここ最近力をつけてきた中東地区のNo2イラク(2017年AFC U20準優勝)に東南アジアの新興国ミャンマーがチャレンジ。
サッカーでは資金力を背景にクラブレベルで力をつけてきた中国だが、サッカー、フットサルとも代表レベルではまだまだ差あり。

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2014年に得点王に輝いたタイエビ(Hossein Tayyebi)はイランには珍しい細身なテクニシャン。
柳に風な身のこなしや、ゴレイロのタイミングを絶妙にずらしたフィニッシュで剛だけではないイランの懐の深さを体現する。
2016年ワールドカップ後はカイラト(カザフスタン。2013、2015年にフットサル版の欧州CLを優勝)や、タイソンナム(ベトナム。ベトナム代表の9割が在籍する唯一のプロチーム)を渡り歩き活躍の場を広げた。


・グループD
タイ[A:2016年AFC3位/2016年W杯ベスト16/2017年アジアインドア準優勝]
キルギスタン[C]
レバノン[C]
ヨルダン[C]

華麗なドリブル、流麗なパスアンドムーブ、GKを翻弄するフィニッシュ・・・。
ファンがイメージする『フットサルらしさ』をこれでもかとばかりに体現するアジアのアーティスト集団、AFC初優勝を狙うタイがグループをリード。
2013年、2017年とAFCクラブ選手権ではいずれもイランのパサンとの決勝戦を制しており、中東3国の包囲網は逆にやりやすいだろう。

ワールドカップ出場権がかかった2016年のAFCで日本に引導を渡したキルギスタン、2017年のAFCクラブ選手権で同国のチームが決勝トーナメントに進出したレバノン、新興国のヨルダンは横一線。
グループCを1位突破するであろうイランとの中東下剋上決戦のチケットを争う。

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2016年得点王。タイの絶対エース、ピヴォのスパウット(Suphawut Thueanklang)。
ムービースターのようなルックス&スタイル抜群の長身ピヴォは多彩なシュートテクニックでゴールを決める。

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タイ代表とチョンブリの監督を兼任。
チョンブリを2013年にAFCクラブ選手権で優勝に導き、タイのフットサルの強化に多大な貢献を果たしたプルピスが2度目の代表監督就任。
人気スポーツになったがゆえに発生した試合数過多による選手のコンディション不良を回復できれば悲願のAFC制覇も見えてくるだろう。
30 12月

2017/12/16(土) 関東1部 柏市中央体育館 『懐かしい名前から』

2017/12/16(土) 関東1部 柏市中央体育館 『懐かしい名前から』
ゾット早稲田 0 - 3 カフリンガ東久留米
リガーレ東京 2 - 7 ファイルフォックス府中
トルエーラ柏 0 - 0 ブラックショーツ
コロナFC/権田 3 - 4 PSTCロンドリーナ

平成の中頃からイキった男子を中心に日本語として定着していった『総合格闘技』のパイオニアでカリスマ的な人気を博した佐藤ルミナ氏の甥がロンドリーナ(関東1部(Fリーグ湘南のサテライトチーム))に所属している。
ながら作業をしながら流していたAbemaTVのキャプションでハッとしてからいつか見に行こうと思っていた関東1部を久々に観戦した。

選手の名前は佐藤玲惟(レオ)。若干20歳。

天性の当て勘による打撃センスと、足関節や飛びつき腕十字などの外連味溢れるサブミッションを武器にするも最後はサイズ差(167cm/65kg)と打たれ弱さに泣いた叔父とは裏腹に、背番号3を背負い強豪チームを引っ張る若武者は178cm/73kgとフットサル選手としては十分なフィジカルを誇り、背中に鉄板でも入っているような好姿勢でフィクソ・ピヴォの位置を戦況に応じて上下動しては馬力十分のがぶりやシュートで半径2メートルを制圧する。
昨シーズン、フロアで絶対王政を振るったアルトゥール(大阪)を彷彿させる活躍は目を見張るものがあった。

リーグ自体は10/28(土)小田原アリーナで湘南浜松戦の後座に行われたブラックショーツとの首位対決の結果(3-4でブラックショーツの勝利)により、独走していたロンドリーナにブラックショーツが肉薄し神奈川の2チームが優勝争いをリードする形になったが、その後はプレッシャーからか両者ともガチガチの試合が目立ち、ブラックショーツは2分1敗、ロンドリーナは1勝1分の軟着陸。
最終節は後ろを追いかけるチームにも優勝の目を残す形になったが、準優勝のブラックショーツに勝ち点3差をつけロンドリーナが昇格1年目で嬉しい初優勝を遂げた。

Fリーグ下部組織勢の関東リーグ制覇は史上初で、来年は町田の下部組織も関東1部に昇格する。
未来ある若者たちにはゼヒここを通過点にFリーグ、日本代表まで駆け上がっていってほしい。

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関東1部を制したロンドリーナの円陣。
フィジカル、テクニックに光る選手が多く、来シーズン、トップに昇格する選手も多く出そう。


今では大晦日にファイターなのかバラエティなのかわからないキャラクターの強い面々が殴り合い、元旦に祖父母と孫がボブサップのコミカルな表情や曙の不甲斐なさを論じるなんて光景も生んだ総合格闘技。

日本におけるその産声はタイガーマスクとして昭和のプロレス史を彩った佐山聡氏が1984年にタイガージムを設立したことに始まる。
ここから打投極(それぞれ打撃技/投げ技/間接技を表し、ダトウキョクと読む)を体系化した日本初の総合格闘技の原型である『修斗(シュウト)』が生まれ、1989年に初興業が行われた。

今ではプ女子(プロレスを愛好する女性ファン)がリングサイドを占拠するようになったプロレス&格闘技も、当時はやる側も見る側も泥臭く、昭和感溢れる野暮ったいアンダーグラウンドな出し物だったが、前述した佐藤ルミナは1994年に修斗デビューし、日本人、外国人を相手に1分けを挟んで破竹の11連勝。

トレードマークの銀髪が似合う精悍なルックスとシャープでセクシーなボディ(人気絶頂期の藤原紀香と噂になったこともある)、当時のバズワードである『裏原』感溢れるストリートファッションを着こなし、サブカルチャーの世界からも引っ張り凧。
既成概念をブチ壊す存在として一気に若者の人気を掴むと、クールでスタイリッシュな新しいスポーツ『総合格闘技』のアイコンになった。

黎明期のアダか当時のリングに彼が適正体重で戦える階級は整備されておらず、1999年、2000年に迎えた実質1階級上のタイトルマッチで2年後輩の宇野薫に2連敗。
人気と華がありカリスマ性を備える佐藤が太陽、堅実な実力がありながらで朴訥で地味な宇野が月に例えられたが、タイトルでは佐藤に目立った光はなく、勝ちっぷりも負けっぷりもとにかく美しい、強烈に記憶に残る選手としてデビューから20年目にあたる2014年に引退を迎えている。


ここからはなぜか大晦日のイベントとして定着した総合格闘技のマイルストーンを追っていきたい。

・1999~2000年:台本のあるプロレスの世界ではスポットライトを浴びなかった桜庭和志が当時世界最強とされていたグレイシー一族(ホイラー・ホイス・ヘンゾ・ハイアン)に4連勝。
既存のプロレスファンへの格闘技の訴求に成功する。

・2000年:橋本真也が『負けたら引退』と銘打ってバルセロナ五輪柔道銀メダリストの小川直也と対戦。金曜日20時からテレビ朝日で中継された一戦は視聴率15%(最高は24%)を記録。
久々のゴールデンタイムのプロレス中継で『格闘技>プロレス』がお茶の間に披露された瞬間でもあり、惨敗した橋本真也を少年ファンが応援してカムバックさせるという後日談も発生。
殺気と温もりが交差するこれぞプロレスという人間ドラマと合わせて異様に濃い一戦になった。

・2001年:これまで紅白歌合戦の独壇場だった大晦日のTV番組に、格闘技に熱を入れ出したTBSがアントニオ猪木と組み『INOKI BOM-BA-YE 2001』と銘打った格闘技興業を放送し、大相撲で小結昇進後、プロレスに転身するるも目立った活躍のなかった安田忠夫がK-1最強の一角、ジェロム・レ・バンナと対戦。
試合前にギャンブルによる借金、離婚などの私生活の暗を抉ったVTRが繰り返し放送される中、格の違い過ぎるバンナをギロチンチョーク葬。
勝利後、娘をリングに挙げて『お父さん、勝ったぞー!!』のマイクアピールと共に笑顔で肩車する大晦日の奇跡にお茶の間が泣いた。
視聴率は大健闘の14.9%(紅白は48.5%(2部) 38.1%(1部))

・2003年:2001年以降からの余波を借り、大晦日に日本テレビが『猪木祭』、TBSが『Dynamite!!』、フジテレビが『PRIDE 男祭り』を開催・放送する異常事態に。
Dynamite!!ではCDデビューも果たし、バラエティ番組でも機知に富んだ受け答えで人気者になったボブ・サップと元大相撲横綱の曙が対戦し、曙の何もできないやられっぷりが新年の話題をジャック。

・2006年~2007年:TBSが強烈にプッシュした亀田3兄弟がボクシング界を席巻。
グレイシー一族を模した入場、ボブサップを彷彿とさせるコミカルとシリアスが融合した対戦相手の挑発など、21世紀型格闘技放送の美味しいところをつまんでブランディングした演出で人気を博した。

3兄弟とも競技者として一定のレベルを越えていたと思うが、結果を出すことがストーリー存続の絶対条件という大人の都合上、東南アジア・中南米からいわゆる『噛ませ犬』と組んだ試合で戦績を稼ぎ、不可解な判定での王座獲得や、負けが濃厚になった試合で露骨にラフファイトに走るなど、徐々に彼らのキャラクターを支持していたお茶の間の視聴者からのヘイトが重なり、いつの間にか飽きられて終わった。

・2007年~2015年:2006年、PRIDEを地上波放送していたフジテレビが、PRIDEが反社会的組織と関わりの疑いありということで放送中止。
2000年代は日本(PRIDE)とアメリカ(UFC)で人気のある総合格闘家と契約するためのファイトマネー・バブルが発生しており、ファイトマネーを支払えなくなったPRIDEは2007年に消滅。
その後は『HERO'S』『戦極』『DREAM』などの団体が生まれては消える冬の時代になる。
この時期は長谷川穂積(世界王者防衛10回)、内山高志(同11回)、山中慎介(同12回)らのボクシング勢や、女子レスリングなどの古参競技の話題が目立った。

・2015年:PRIDEを運営していたスタッフが再集結し、視聴率低迷に苦しむフジテレビと組んで『RIZIN』を立ち上げ、2010年の『Dynamite!!』から5年ぶりに大晦日の格闘技地上波放送が復活した。
PRIDEで活躍したネームバリューのある選手を中心とした『昔の名前で出ています』なマッチメークで初期を凌ぐも、冬の時代ににわかに盛り上がりを見せていた『女子』総合格闘技の実力者、RENAが立ち上げ戦から5連勝とブレイク。

かわいらしいルックスに不釣り合いなエゲつない打撃を武器に人気を集め、7,732人を集めたマリンメッセ福岡では男女混合の試合構成ながらメインイベントに抜擢され、試合もキッチリKO勝ち。
大阪から上京し、BEAMSの倉庫でアルバイトをしながら練習を続け小さな興業からコツコツと実績を積んだという経歴もなかなか味があり、若者が好きなことを見つけて努力し、工夫し、もがき自己実現をする姿はオーソドックスながら無性に応援したくなるものだろう。


選出に個人的な趣味はあったが、総合格闘技がコンテンツとして定着した理由は以下なのではないかと思う。

①親和性のある他競技からの有名選手の登用
②人間味溢れる選手のキャラクター
③悲喜劇のどちらにもわかりやすいストーリー
④時流

①小川直也や曙(彼らは③④も兼ねる稀有なタレント)らはもともと取り組んでいた競技でも実績十分であることから、彼らの強さへの興味とワイドショー的なネタの両方が提供可能で、普段格闘技を見ない人にも食いつかせることができる存在だった。
大晦日興業ではボビー・オロゴンや金子賢らのイロモノが登場することもあったが、どれも単発でその後のインパクトが薄いことからも単純なタレントではないアスリートの存在が鍵だったのだろう。

②キャラクターと聞いて真っ先に思い浮かぶのがボブ・サップだ。
一般的に格闘家といえば強面の印象が強かったが、試合前のコミカルな煽りが話題となってバラエティ番組に出演すると、意外にも知的さとユーモアがあり、一躍時の人になってCDデビューまでしてしまう。
格闘家というパブリックイメージに反するギャップが人気の秘密で、リング外で虚勢を張らない姿勢はなかなか好感が持てた。

③は何といってもバンナ戦で涙を誘った安田忠夫の大逆転ストーリーだろう。
相撲取りからプロレス転身後、目立ったチャンスがないことに不満を持って格闘技に挑戦した冴えないオッサンというイメージだったが、相撲廃業後のギャンブルによる借金、離婚というイメージ以上のなんだかなっぷりから、超格上のジェロム・レ・バンナに勝つという乾坤一擲の大逆転に泣いた。

オラつきだけでない家族愛を見せた亀田兄弟もそうだが、密着してみると表面のイメージだけでないものが見え、それが結果に対する共感を何倍にも増してくれる。

④2001年から2010年まで大晦日に大規模な格闘技興業が実施&放送されたが、それまで大晦日の国民行事だった紅白歌合戦の視聴率が徐々に落ちてきたことにより『打倒紅白』の機運が高まった当時のTV業界も背景にある(正攻法では牙城を崩せないため、例年各局とも実験的な番組を当てることが多い)。
結局、健闘はするものの紅白に視聴率で勝ることはなかったが、話題・露出という面では最高のシチュエーションだった。


メインテーマのフットサルでこの4点を考えるが、④についてはスマホが普及し、映像コンテンツをマルチデバイスで見るようになった今、AbemaTVがついてくれたのは僥倖だろう。

今後に期待したいのは②③で、試合後のデジッチではどのチームもコミカルな寸劇を流しているが、より選手の実生活に突っ込んだものを取り上げるのはどうだろうか。

若くしての引退、300人を切る観客数、専門誌の廃刊などネガティブなニュースが続いたフットサル界だが、それでも一番の宝は魅力的な選手たちで、ファンはクリニックで接する人当たりのいい応対しか知らないのではと思う。

オシャレでスタイリッシュだと思ったフットサル選手が試合の次の日には7時に起きて仕事に行っていたり、年間スケジュール発表と合わせて有給申請が通るよう同僚たちと調整するというのもなかなかシブイ絵になだろうし、親(あるいは義親)や嫁から諸々の犠牲を強いて好きなことを続けていることの小言を浴び、それでも試合後に応援してくれた子供を抱くのが幸せだ、なんてストーリーはちょっと心にくるものがある。

強くて上手くて速くて競技への愛着もある面々が試合後に喜怒哀楽を爆発させる光景はどのスポーツでも最高のカタルシスだ。

その選手が背負う背景がわかればより共感、感動できるのではと思うし、選手にとっても勝手なイメージではない自分を知ってもらうことは競技者としても、ひとりの社会人としても嬉しいことなのではないだろうか(アメリカでも総合格闘技が人気でファイトマネーが日本以上になっているが、そのキッカケは格闘家の卵たちを集めて共同生活させつつ練習→デビューを目指すというTV番組のリアリティショーが人気になったことからだった)。

2017年もあと1日だが、例年通り紅白とガキの使いと格闘技をザッピングするダメな大晦日を過ごしつつ、フットサルに賭けた選手たちが送るプレーオフの熱戦に期待したい。

28 10月

2017/10/28(土) Fリーグ第24節 墨田区総合体育館『体育館はスポーツをするところだった』

2017/10/28(土) Fリーグ第24節 墨田区総合体育館
フウガドールすみだ 3 - 2 府中アスレティックFC

体育館はスポーツをするところだ。

大人になるとなぜかできなくなっている後転を練習した体操用のマットや跳び箱、やたら高く感じたバスケットボールのゴール。
夏はムシ暑く、冬は足先が痛くなるほど寒く、やたら茶色いハコの中はちょっと息苦しい思い出だ。

そんなスポーツをするところだった体育館だが、TVやインターネットなどの普及により、スポーツがコンテンツとして楽しまれるようになってからは『アリーナ』という名称が広く使わられ、やる人よりも観る人に向けての施設が大多数になってきた。


各チームともハーフセントラルを2日間開催することになる今シーズン、府中市立総合体育館が8月いっぱいでFリーグでの利用が禁止になることから、10/21(土)・22(日)の府中担当分のハーフセントラルはリーグ開幕時点ではオーシャンアリーナを間借りして開催されることになっていたが、府中の隣町の立川に10月にオープンするアリーナ立川立飛での開催に変更されることが9/14に発表された。

試合自体は仙台/府中/すみだ/湘南/浜松/名古屋の6チームのキャラクターがギュッと詰まった好ゲームが多かったが、アリーナ立川立飛の床面は観客席から非常に見づらい角度にあり、バックスタンドからは手前のサイドラインが見切れ、ゴール裏からは手前のゴール前が見えないという具合だった。

メインスタンドの中段が全体の把握にはもっとも良さそうだったが、観客席最前列には転落防止の腰高の柵があり、これがまた競技中のフロアへの視界に干渉するというKYぷり。
もっともこの施設自体が、予算を安く、工期を短く済ませるために組み立てが容易な汎用的な資材を調達して施工するという建築方式だったので贅沢も言っていられないというところだろう。

SNSを見るとBリーグのアルバルク東京がホームアリーナとして利用する場合でも同様の見切れ、柵干渉に関する話題が出ているらしく、全席から問題なく観戦できるコンテンツは中央に舞台装置を用意する格闘技くらいになりそうで、意思決定のプロセスはわからないが、自分がやることよりも観られることにフォーカスすべき現代式の体育館が帯に短く襷にも足りなさそうな風体で仕上がったのがなんとも残念だった。

SNSを見るとBリーグのアルバルク東京がホームアリーナとして利用する場合でも同様の見切れ、柵干渉に関する話題が出ているらしく、全席から問題なく観戦できるコンテンツは中央に舞台装置を用意する格闘技くらいになりそうだが、2,000人規模で現実的に使用料をペイできる府中近郊の会場としてはアリーナ立川立飛は及第点というしかないだろう。

煽る気はまったくないが民営管理でお値段相当のアリーナ立川立飛の1週間後に、墨田区が事業主体の墨田区総合体育館に訪れると快適さはある程度お金で保障されることが非常によくわかる。
(もちろんロー/ハイコストとも利用用途から逆算した設計は必要だが、ローコストほど工夫や知恵が必要であり、他の構成要素とのトレードオフになることは間違いない)

コスパという言葉が評価項目の上位にノミネートされる昨今だが、コスパは本来『価格性能(内容)比』を表現する言葉だったはずで、本来の目的を実現するための性能を度外視し、安さのみにフォーカスする安易な意思決定材料として大小様々なところで用いられている雰囲気があるところがちょっと気になるところだ。

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こちらがアリーナ立川立飛。
写真中央の赤枠の列が見切れ、柵干渉のない良席。


地域リーグだとありがちな最寄駅から徒歩30分の会場までのアクセス、見切れ席、柵の干渉、冷暖房なしという酷アリーナなだが(これはこれでどうすれば解決できるかを色々考えるのが結構楽しい)、せっかくの機会なのでいいアリーナとは何かを勝手に考えてみた。

①アクセス
マニアにはたまらない酷アリーナ3箇条に入れたが、競技のトップカテゴリーであるFリーグなら駅近(徒歩10分程度/遠方でも敷地へのバスの乗り入れありなら○)が当然望ましい。

もちろん条件を満たさないアリーナもあるが、大分がホーム開催する別府駅から徒歩20分のビーコンプラザは温泉地別府のワクワク感と小高い山を登っていく度に高鳴る高揚感がなんとも言えなかった。

近いに越したことはないが会場までの道のりで地域性を感じられたり、高揚感が高まるような環境であればそれはそれで歓迎だ。

②見やすさ
手前のゴール前が見切れてしまうものの、狭い体育館に響く歓声が集積されるゴール裏の熱気は府中市立総合体育館ならではのものだった。
個人的には一部が見切れていても見切れに代わりうる価値が提供されていれば問題ないのではと思う。

2,500人のキャパを誇るものの見やすさに難点があるアリーナ立川立飛だが、均等にフロアを使うのではなくコートの設置場所をメインスタンドから見やすいようにバックスタンド側にズラしてアリーナを設置、バックスタンドを立ち見として価格差を出すのもアリではないだろうか。

府中市立総合体育館でのホーム開催(ラストゲームの8/19(土)が1,520人)と10月のハーフセントラル2試合(メインイベント感満載の府中vs名古屋が1,217人)を見ると動員は1,200~1,500人の枠内に落ち着きそうなので、2,500人の集客を目指すよりはまずはこの人数の満足度を上げる施策がベターだろう。

全員が等しく座って応援する全角度から見やすいアリーナ、というのも理想だが、ライブの醍醐味はそれぞれの楽しみ方でコンテンツを楽しめることだ。

バックスタンドでサポーター同士が応援合戦を繰り広げ、アリーナでは間近に迫る選手の表情に熱くなり、全体が見やすいメインスタンドでは監督の采配や戦術論に花を咲かせ、スペースに余裕のあるゴール裏ではファミリーがゆったりも騒々しくフットサルを見つめる...。

そんな光景を想像するだけでとてもワクワクするのは自分だけだろうか。
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Fリーグで一番好きな席種。墨田区総合体育館の選手ベンチ裏に常設されている『スミダイルシート』。
ハーフタイムには愛想のよいマスコットのスミダイルを愛で、試合終盤にはタイムアウト時のボードを覗き込む体験はここならでは。

③冷暖房完備。
酷3の最後の一角。
会場によっては空調の使用料が施設使用料と別立てのところもあり冷房が50,000円/1時間なんて話も聞くが、これについては①②のようにトレードオフになるものがない。

無い袖は振れないだろうが夏場は熱中症などの安全面からも必要な要素なので頑張ってほしい。

④物販
定番どころだとタオルマフラー、レプリカシャツ、Tシャツ、キャップあたりだろうが、モバイルバッテリーやハンドスピナーなんてご時世やトレンドを抑えたものもある。
趣旨を凝らしたチームの物販ブースの前に立っていたらいつの間にか散財していたしていた、という人も結構いるのではないだろうか。

プラス要素のみの入場料収入に比べて、在庫が損益にもつながる物販は人気選手のグッズを作ったのにケガで露出機会が減ったり、移籍でお蔵入りなんてリスクもつきまとう。

個人的に上手いなと思うのがすみだ浦安で、すみだはスポンサーのスーツメーカーのネクタイ(これを須賀監督が清々しく着用)や、お出かけのお供に定着しつつあるモバイルバッテリーを一見スポーツチームらしからぬスタイリッシュなデザインでリリースしている。
浦安は前述のハンドスピナー(定着するかはまだ不透明なので在庫時の損益が若干心配)や、フットサルのサポーターアイテムとしてベースボールシャツ(チームの女子選手にダボッと可愛らしく着させる販促がお見事)など攻めたラインナップが光る。

わかりやすさとしては定番どころがあれば十分だし、グッズの少なさで不満の声があがることは少ないだろうが、無くても我慢できるがあったら便利なもの(モバイルバッテリー)や、話題性があり機会があれば欲しいと感じるもの(ハンドスピナー)はビジネスチャンスとして機を見るに敏で裏方陣の才覚が光る。

⑤スタジアムグルメ
もはやそれ自体が目的にもなる規模のサッカーと比較するとひっそりと営業されるフットサルのスタジアムグルメ。
スタジアム近辺の名店か、スタジアム近辺の土地柄に合わせたものが並ぶことが多い(ブラジル人コミュニティが至近の浜松のブラジルフード(ポンテケーニョやガラナ)など)が、昨・今シーズン衝撃だったのが町田の中井農園シリーズだ。

農業を営むご実家から町田に在席する中井選手が取り寄せた焼き芋に始まり、今シーズンは各種フレーバーを取り揃えてのオシャレな冷やし甘酒を披露。
選手との距離が近いフットサルならではの展開(?)で、寒さが堪えるこれからの時期に新たな施策もありそうだなと密かに期待している。

食事に関しては火を使う、使わないなどで色々と制約が厳しかったり、食中毒等の事故時の評判を考えてあえて出さないチームもあるのではと思うし、1試合開催よりもセントラル/ハーフセントラルなどの複数試合開催日のほうが商機ありなのでそこから限定的にというのもいいだろう。

個人的にはキックインすら4秒以内にこなさなければいけないフットサルを見ながら飲み食いするのはムリがあると思うので、ないならないでまったく不満はない。

⑥トレーニング
やる/観るを両立させた近代型のアリーナをざっと見渡すと、きたえーる、小田原アリーナ、墨田区総合体育館、浦安市総合体育館あたりはトレーニングルームやプールが常時営業していてFリーグ開催日も利用可能だ。

市販されているレプリカウェアを身に着けて試合を観戦し、試合終了後に普段選手たちも使ってるであろう器具で軽くトレーニングをし、おもむろにプロテインをキメるなんてなりきりツアーもまた一興だろう(もちろん自分はやったことはない)。


昨年始まったBリーグは会場ごとに10種類前後の席種が細かく設定されていて、半ば無理やり感があるがそれだけの価値を創出し、提示している(360度カメラから各客席の画像を用意した千葉ジェッツのコンテンツが非常に秀逸なのでゼヒ見てみてほしい)
個人的に最も手を入れるべきは②の見やすさだと思っていて、長く同じ設営でやってきたホームゲームにも何か新しいアイディアがないかは年に1度でいいのでゼヒ検討してほしいところだ。

体育館はスポーツをするところだった。

今年はAbemaTVでFリーグを観戦する機会が増えたという人も多いだろうが、それでも会場には会場の味や熱があり、他メディアや他競技からのスパイスが活かせることもあると思う。

外部からはわからない制約が色々とあるのかとは思うが、狙いが明確な施策ならファンは納得するものなので『今までこれでやってきたから』の壁を壊してドンドン攻めてみてほしい。

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ゴール数は少ないが前線からのプレスと、ボールを受けて時間を作り冷静な判断で好アシストを連発する岡村選手。
フィジカルが強いピヴォというイメージがあったが実際は最前線のゲームメーカー。
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岡村選手が作った時間を活かしてゴール前に飛び込み、ダイレクトプレーでゴールを決める宮崎選手。
岡村→宮崎ラインは1stセットの大きな武器。
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2点目のゴールは清水&ボラvs皆本という豪華キャストの2v1カウンターからボラがクロモトのニアを抜いて手堅くゲット。
全員が芸達者の緊張感は生観戦ならでは。
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片膝を折り、もう片方を伸ばして前に詰める変則ダブルニーが面の幅・高さ・移動距離とも効果テキメンで大きな武器。
充実のシーズンを送る矢澤選手。
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トルクメニスタンでのアジアインドアゲームズではクアトロをこなすアラとして奮闘した田村選手がフィジカル自慢の上福元選手をマーク&先制点をアシスト。
清水/田村/矢澤の日本代表組は異国の経験値が余裕に繋がっているなという印象。
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毎年新加入やトップ昇格のあるチームで出場時間を伸ばす栗本選手。
諸江/栗本/渡井/清水というテクニックのある3フィクソ+ピヴォの仕掛け担当が明確になれば面白そうな新セットで攻守に奮闘。
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完山選手がケガで不在の1stセットに入って出場時間を伸ばす内田選手。
ゴールという形で一気にブレイクしたいところ。
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こぼれ球から肩口を抜くコントロールショットと、パワープレーからのファー詰めで2ゴールの渡邉選手。
24試合で35ゴール。残り9節でヴィニシウスの持つシーズン最多得点の43点越えが見えてきた。
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冷静な判断と時々見せる正確なスライディングが光るマルキーニョ。
右角から中に侵入してフリーで受ける展開でチャンスを多数作ったパワープレーは今後各チームの脅威になりそう。
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まだ地域リーグに在籍していたすみだが名古屋と戦った2013年の全日本選手権決勝戦。
PKまでもつれた大熱戦でシュートをブロックされた諸江選手にすみだの選手が歩み寄り肩を組んだのが、個人的にフットサルで一番美しかった場面。

苦しい時に肩を組める仲間がいるのはとても嬉しく、頼もしいのではないだろうか。




21 10月

2017/10/21(土) Fリーグ第22節 アリーナ立川立飛 『ゴレイロの型』

2017/10/21(土) Fリーグ第22節 アリーナ立川立飛 
ヴォスクオーレ仙台 1 - 4 湘南ベルマーレ
フウガドールすみだ 2 - 0 アグレミーナ浜松
府中アスレティックFC 3 - 0 ヴォスクオーレ仙台

2012年末の第2次安倍内閣から『アベノミクス』の謳い文句でテコ入れされた経済政策による好景気の結果、今年9月の有効求人倍率が1.5倍を越えた。


就職氷河期と呼ばれ『0.54』という激シブな有効求人倍率と、求人&離職率の兼ね合いでこの業種以外の求人が極端に少ないという理由で自分は2002年にシステム業界に就職した。

それから15年間なんとか働き続けているが、当時はシステム業界を舞台にサービス残業/未払い休日出勤/パワハラ/管理者不在のザ・ブラック会社を描いた『ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない』という掲示板発のコンテンツが業界あるある(あるいはこれ以上も普通にあるある)として話題になるくらいの無茶苦茶なスケジュールや体制の案件も多々あった(らしい)。

当時に比べて労働環境は格段に良くなったが、今は介護・福祉・保育・飲食などの労働環境の悪化が度々取り上げられるし、仕事=自分自身という方程式で成り立っている一見華やかな報道・広告業界はふと冷静になってみると労働者の時間の搾取で成り立っている感がありありだ。

こと、仕事を進めるうえで通過する一般的な成長サイクルは、

・自分の能力を把握する
・能力に適した仕事の入出力を管理する
・必要な入出力をこなす
・自分の能力を開発をする
・能力も認めてもらう

といったものだろう。
このサイクルを繰り返すことで自分の基本になる『型』が構築でき、その型を活かして複数の事象が連続する応用にも適応できる。

ある程度成熟している業界であればいわゆる『業務経験』という定性的な経験だけでなく、省庁や業界団体が運営し、合格者の質を担保する定量的な『資格』が整備されていて、資格取得へのプロセスが型の構築の助けになったりもする。

どちらが牽引する形になるかはその人のキャリア次第だろうが、一定の年齢を越すと経験を過信して軽んじがちな資格勉強にも経験を知識として定着させる効果があり、やってみると自分のキャリアの答え合わせをしているような感覚で意外と面白い。

なんにせよ『型』を作り、壊し(あるいは壊され)、振り返り、修復し、徐々に強固にしていくプロセスは自分に自信を持つために避けては通れないものだろうし、型の獲得がそのまま自分の武器になるものだ。


『型』という観点でフットサルを観ると特徴的なのが『勝敗の50%はゴレイロで決まる』と言われるゴレイロだ。

カザフスタンのイギータや、元大阪の宮竹選手のようにマイボールから流れの中で持ちあがってパワープレーに参加するような場合を除き、自分のサイズや身体能力を理解した上で、ボールの位置に合わせたポジショニング、ブロック姿勢、相手との距離などを微調整するリアクションが要求されるポジションで、ゴールの中央とボールの直線状に立つことや、手+足/腹/顔で保険をかけて捕球体勢を取ることなど、サッカーとの類似点も多いが、フットサルのゴレイロとしての花形は以下のブロックの3姿勢だろう。

①クロス
上半身を起こして片膝を折り、両手を体側に構え、手のひらを相手に見せて正対する。
1vs1で最も良く見る姿勢で、足は股を抜かれない、手は脇を抜かれないよう隙間をケアしつつ上体を起こして面の面積を稼ぐ。
フットサルのゴレイロというとこの姿勢を連想する人も多いだろう。

面の面積が大きく、両足がフロアに着いているため次の動作に移りやすいのが長所だが、面を作るのに時間がかかることと、再現性に欠けること(不十分な場合は股/脇を抜かれたり、面を作る位置がズレて折った足の上から対角に決められる)が弱点だ。

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少々極端だがクロスの型。
今期嬉しいFリーグデビューを飾った遅咲き苦労人の飛騨選手のウオーミングアップ。


②フェンス
上体を起こしてスライディング+両手を足の上に被せて柵を作り相手のシュートコースをカバーする。
ファー詰めや2vs1カウンターなど早いボールを振られてクロスでは間に合わない場合に対応する型。

勢いをつけて飛びこむので距離を移動しながら面を作れることが長所だが、シュートコースへ体を投げ出すことになるため、ナメてかわされる、止めて見られるなど相手がシュート以外を選択した場合のリアクションに弱い。

また、基本的には股を抜かれないことがゴレイロのイロハのイとしてあり、そのためスライディングは低くあることが必須で、中腰で構えるクロスに比べて高さに欠ける(ファー詰めは浮かせて上を狙え、と言われるのはこの逆説)。

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フェンスの型。
ニアサイドで一度ボールを止めてからファー詰めにフェンスで対応する。


③ダブルニー
クロスの上半身から両膝を前に折って正座の姿勢で膝で滑る型(学校の廊下などの滑る床面で一度はやったことがあるだろう)。
両膝を着くため2次動作の選択が極端に狭まる捨て身技で、この姿勢を取る場合はボールをラインから出す、大きくクリアできることが必須条件になる。

長所はフェンスと同じく距離を移動しながら面を作れることと、姿勢自体が簡単(姿勢を作り切れば股のケアが不要)でフェンスよりも高さと面積が稼げる点。
短所は前述した2次動作の関係で相手のリアクションに弱いことと、ゴールから離れることになるためボールに触れられなかった場合のリスクが甚大なこと。

使い所は限られるがシチュエーションを間違えなければ阻止率は非常に高く、1vs1で相手がコントロールをミスした場面や、ゴール前の混戦でのこぼれ球、セットプレーで裏をかかれた際に一気にブロックに入るなど、出しどころを心得たゴレイロにとっては一撃必殺の見せ場だ。
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はっきりとしたダブルニーではないが、2v1カウンターでパスを出された後の場面。
相手のトラップが乱れたのを確認し、片膝を立てて滑って詰めている。
矢澤選手はこの詰めの判断が抜群にいい。

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名古屋戦では大量7失点を食らったがFリーグ屈指のダブルニーの使い手である府中のクロモト選手。
ここぞの場面で必殺技が出るかがこの人の調子のバロメータ。


上記、クロス・フェンス・ダブルニーの3つの型を股と脇と上体の傾斜を意識しつつスムーズに出せるまで熟練することがゴレイロにとっての型の獲得だろう。

その後は3型の出しどころを考えつつスピードやステップを活かした距離の詰め方や、シュート力を活かして前線に上がってのロングシュートなど各自の個性の上乗せがあり、経験を積むことによる予測や視野の広がりによる判断力の向上がゴレイロとしてのスケールアップに繋がる。


仙台、すみだ、府中、湘南、浜松、名古屋の6チームが集まった立川立飛のハーフセントラルには矢澤(すみだ)、石黒(浜松)のふたり(前身のバンフを含めれば飛騨(府中)の3人)が集まり、リーグ全体を見渡しても小石峯(神戸)や岡島(浜松)など、名古屋トップ/サテライト出身のゴレイロが数多く活躍している。

強シュートを持つ石黒選手、サイズを活かす矢澤選手/岡島選手、安定感の小石峯選手/篠田選手と、在校生、卒業生ともに個性的なゴレイロが多いが、共通するのはクロス、フェンス、ダブルニーの3型が非常にしっかりしていることだ。
(試合展開にもよるが、北海道出身で名古屋在席2年目の関口選手は出足の良さと前目のポジショニングで型を使わず前で処理するケースが目立つのが篠田選手との比較として面白い)
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強シュートを持つ石黒選手と、出足の早さ&反応で勝負する関口選手


日本唯一のプロチームである名古屋だからと言ってしまえばそれまでだが、このチームには型をベースに優れたゴレイロを育成するメソッドがあるのだろうし、各自が違うチームに移っても活躍できるのは自分のベースとなる型をしっかりと身につけられたからなのではと思う。

涼しい顔で繰り出す安定感抜群のクロス
ファー詰めに追いすがる迫力満点のフェンス
居合切りよろしくここぞの場面で飛び出すダブルニー

『勝敗の50%はゴレイロで決まる』と言われるフットサルだが、ゴレイロの面白さはどの局面でどの型を使う(あるいは型ではなく前や反応で勝負する)かの判断にあるのではと思う。

チームの最後尾に構えるゴレイロの面々が、その局面でその型を出した必然性にゼヒ思いを巡らせてみてほしい。

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通常ゴレイロが装着する肘当てを身に着けないフィウーザ選手。
クロス→不要
フェンス/ダブルニー→膝当てがあればよくない?
という高度な判断か。
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今期台風の目になっている湘南。
エースロドリゴの覚醒が数字的には顕著だが、鍛代/刈込/内村/植松選手らのサボらず技術とフィジカルを活かして貢献するレベルの高いアラが攻守の屋台骨を支える。
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湘南の小門選手(25歳)と仙台の堀内選手(24歳)の若手ピヴォ対決。
近いうちに日本代表で再会なんて展開も十分ありそう。
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一気に日本代表のピヴォに定着したすみだの20歳、分厚い体躯で強烈なシュートを放つ清水選手。
山元選手、須藤選手ら海千山千の浜松ベテラン勢に削られてイイ表情。
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今期、戦力の劣る仙台から、勝てるチームのすみだに移籍して頭角を現した矢澤選手。
185cm/75kgのサイズに目が行きがちだが、安定した型と、どの距離でどの型で止めるかの判断が抜群で日本代表選出&出場時間を伸ばしたのも大いに納得。

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来季のホームアリーナになりそうな立川立飛で名古屋相手に0-7のスコアで敗れた府中。
皆本選手のアイソレーションからのドリブルで活路を見出したかったが、Y字プレスの頂点で踊るような鬼ステップで追い込むラファ&吉川選手に大苦戦。
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