kuma45c

Futsal Philosophy (フットサル・フィロソフィー)

18 11月

2012/11/18 フットサルワールドカップ2012 3位決定戦 フアマークインドアスタジアム 『溜息』

2012/11/18 フットサルワールドカップ2012 3位決定戦 フアマークインドアスタジアム 
3位決定戦 イタリア 3 - 0 コロンビア

大会前はノーマークながら、試合を重ねるにつれ独自のスタイルで観客の喝采を集めるコロンビア。

ワールドカップ最後になった彼らのステージ。
ウォーミングアップに会場人気抜群のニューアイドルが登場すると、強豪国のイタリアを差し置いてスタンドからは一斉に好意的な歓声があがる。
昨日、一緒に試合を見たタイのオッサンもどこかで見ているだろうか。
ドヤ顔を浮かべて誰よりも大きな歓声を彼らに送っている姿がなんとなく想像できて少し笑ってしまった。

試合は意固地なまでにテクニックに拘り、目の前の相手を個人技で剥がそうとするコロンビアと、プレス、ショートカウンター、ポゼッションと平均点の高いコンサバティブなイタリアというお互いの哲学を見せ合う展開で0-0のまま後半へ。

後半7分。
コーナーキックからしゃくった浮き玉を第2PK外からダイレクトボレーで突き刺してイタリアが先制。
エラシコやバックヒールなど魅せるプレイをテクニックと呼びがちだが、正確にボールの中心をミートする基礎技術の高さを雄弁に語るテクニカルなファインゴール。
コロンビアに魅了されていた観客も、見ていて気持ちいいファインシュートに拍手を送った。

それでもコロンビアは変わらない。
ファルカンフェイントで揺さぶり、エラシコで仕掛け、バックヒールでピヴォ当てを通す。

一昨日叶えられなかったジャイアントキリングの期待が高まるも、後半11分にイタリアがコロンビアのフィールドプレイヤーとゴレイロの間に絶妙のロブを落とす。
これまでビックセーブを連発していたコロンビアのゴレイロがペナルティエリア外で手を使ってこれを阻止し、1発レッドで退場となった。

見映えのいい10番(アンジェロット)、9番(レジェス)、8番(アブリル)に目が行きがちだけれど、影でチームを支えた選手が誰かというのを観客はきちんと理解していて、顔を覆い、ピッチに座り込むゴレイロの顔がビジョンに映されると暖かい拍手が会場から沸く。
退場になった選手は観客席から試合を観戦することになるが、フロアから観客席に現れたゴレイロに歓声が沸き、ワールドカップの3位決定戦の舞台で決定機を阻止したゴレイロにはブーイングはまったくなく、楕円形のスタンドには彼の歩幅に合わせて拍手のトンネルができ、彼はその中を歩くことになった。

ゴレイロ退場によるペナルティキリングの数的有利をキッチリ決めてイタリアが追加点を上げ、2点を追うコロンビアもブラジル戦と同じくパワープレーではなくFP4人で果敢に攻めるも、最後は疲労からイタリアに追加点を奪われ、3-0で彼らの最終公演は幕を閉じた。

自分達のスタイルを貫き、かつ結果を残すことは難かしく、結果を一番に考えるなら今成功しているものの真似をするのが一番簡単なはずだ。
ひたすら1対1に拘り、ある種時代遅れなスタイルを貫き通したコロンビアは、3勝4敗で負け越しながら第4位という少々不思議な結果でワールドカップを終えた。

88年生まれが中心となり魅力的なフットサルを魅せつけ、歓声と笑顔と最後は溜息まで起こさせた彼らの未来は明るい。
勝利をあげる試合を見れなかったのが残念だが、負けっぷりも清々しく、勝敗を越えてフットサルという競技の面白さを雄弁に語ってくれる選手たちを拍手で見送った。

有名選手に頼らなくても競技力だけで起こせる熱がある。
素晴らしいものであれば誰かに伝えたいとみんなが思うはずで、感動はきっと伝染していく。

ファンはわがままだ。
日本にはいない、競技力を熱に、感動に変えられるアイドル達に大いに嫉妬してしまった。
 
IMG_20121118_154056
IMG_20121118_154501
IMG_20121118_154527
大会最終日の3位決定戦と決勝戦。
アリーナ周辺も観客が増え、国際色豊かです。
IMG_20121118_164058
IMG_20121118_164731
IMG_20121118_165854
カントリーカラーのアフロのかつらをかぶるコロンビアサポーターと、ダンディなミドルが揃ったイタリアのサポーター
IMG_20121118_164523
IMG_20121118_164545
IMG_20121118_165256
IMG_20121118_165728
IMG_20121118_165755
試合前
IMG_20121118_182004
試合後、敗れたコロンビアは観客の喝采に応え、勝利したイタリアは試合後に円陣を組み4年後への決意を新たにしています。
 
16 11月

2012/11/16 フットサルワールドカップ2012 準決勝 フアマークインドアスタジアム 『アイドルとマニア』

2012/11/16 フットサルワールドカップ2012 準決勝 フアマークインドアスタジアム
ブラジル 3 - 1 コロンビア 

アルゼンチンにリードを許す苦しい展開になった準々決勝。
王国ブラジルの窮地を救ったのは予選ラウンドの日本戦での負傷から復活した、フットサル界のアイドル、ファルカン。
タイに入ってから7日間。初めて目にするワールドカップでのブラジルの試合と、ストーリーのあるヒーローの復活に期待は大きく高まった。

今まではフットサルを見てそこまで感情的になることはなかったけれど、旅の恥はなんとやらもあり、仕掛けで抜け出せば吠え、そっちに出すかという好プレイに合わせて叫び、ゴールが決まれば絶叫と、ワールドカップというお祭りをそれなりのお祭り気分で楽しませてもらっている。
準決勝まで進出したとはいえ、格下のコロンビアが相手ならきっとそんなシーンが沢山見れるんだろうと思いながら準決勝の2試合目を待った。 

準決勝ということもあり、少々日本人が増えたスタンド。
それでもいつもどおり現地の人、欧州、南米の方々とごった煮の席の間に腰を掛けると、隣に座っていたタイのオジサンが英語と現地語で熱っぽく話しかけてきた。

『俺は前戦のコロンビア対ウクライナを観た。コロンビアの10番(アンジェロット)、9番(レジェス)、8番(アブリル)のテクニックは最高だ。俺は今日、コロンビアが勝つと思ってる。アップをよく見ときな』
『一昨日、ファルカンがそばの席に座ってたんで、今着ている大会のTシャツにサインもらったぜ』
『タイ人の観客は静かすぎてつまらねえよ。ブラジル、コロンビアの観客のバカ騒ぎを見ろよ。一昨日は俺もヤツらと一緒に大合唱してやったぜ』

自分が大切にしている存在の価値を、他人のフィルターを通して知りたい、語りたい。
マニアが1番欲しいものは、自分がどれくらいマニアかを判断できる自分以外のマニアかもしれない。
そういう思いは多分万国共通でひとりでフットサルを見に来た自分にこの人がマニアの匂いを感じてくれたのならそれはそれで嬉しいし、タイでのとても粋な出会いに感謝だ。

試合は開始1分でブラジルが先制しオッサンが肩をすくめて苦笑を浮かべるも、その後はゴレイロがスーパーセーブを連発し、追加点を許さない。
ブラジル、スペイン、ロシアなど強豪国は開始5分の圧力が毎度半端じゃない。
ここで一気に2、3点を挙げ、相手の戦意を挫くのが彼らのセオリーだけど、この時間をしのげば徐々に目と体が慣れてくる。

ゴレイロを中心にしのぐコロンビア。
時間が進むにしたがって10、9、8番がファルカンフェイント、エラシコを使ってのドリブル&カットイン、軸足裏からしゃくって浮き玉でのピボ当てなど魔法のようなプレイを発揮し出す。

10、9、8番のテクニックは最高だというオッサンの言葉は嘘じゃなかった。
会場の雰囲気もコイツらやるじゃん、となったところでカウンターからゴレイロとの1対1をズバッと決めてコロンビアが同点に追いつくとスタンドが揺れて、自分は叫び、オッサンはドヤ顔でなにかを吠えた。

会場の歓声に負けないようにこれがワールドカップだよね、って大声で言ったら『だろー』って感じでオッサンが頷く。
名前もわからないし、言っていることもひょっとしたら自分の感じ方と違うかもしれない。
それでもこの人とこの試合を一緒に観れたことがとても嬉しい。

1-1のまま前半が終了し、ブラジルは後半開始からフットサル界のトップアイドル、ファルカンが登場。

ファルカンを含め77年生まれがチームの主力を担うブラジルは今回でこのグループの世代交代は免れない。
前述の10、9、8番を含め大半が88年生まれで構成するコロンビアは次回大会がピークだろう。
コロンビアの3人がこれから選手としてどんなキャリアを積むかはわからない。
ただ、大成するなら間違いなくこの大会がブレイクポイントになるはずで、フットサル黎明期を駆け抜けたトップアイドルが身をもって示す次の世代への薫陶に胸が躍った。

ファルカンがヒールリフト、ファルカンフェイントからのカットインを出せば、コロンビアも本家の前でファルカンフェイントをやり返す。
ずっと見ていたいアイドル同士の意地の張り合いは、脇を固める助演陣が相手のミスをキッチリ得点に繋げてブラジルが3-1のリードで終盤へ。

フットサルの定石に反し、ビハインドの終盤でもパワープレーを行わず4対4での勝負を挑むコロンビア。
ブラジル相手に自分達のスタイルにこだわるテクニシャン達が妙技を振るい、お株を奪われた感のあるブラジルも百戦錬磨のベテラン達が必死で体を張る。

スタジアムに満ちるワクワク感。

きっとコロンビアの選手もファルカンが大好きで真似して育ってきたんだろう。
アイドルに憧れ、アイドルの真似をして、次のアイドルが育つ。
そんな積み重ねが歴史になり、ジャンルに深みを与えていく。
タマゴ達が次代を予感させる煌めきを放つものの、元祖アイドルの壁は崩せず、そのまま3-1で試合終了。

ブラジル相手に堂々とした戦いを挑んだコロンビア。
観客はいいものを見れたって満足感で瞳がキラキラしてて、コロンビアの選手もやりきった清々しい顔をしているし、ブラジルの選手もなんだか嬉しそうだ。

大きな歓声と拍手がアリーナを包む素晴らしいカーテンコールに合わせて、これがワールドカップだよねってオッサンにもう一度声をかける。
やっぱり『だろー』って感じだった。

今日の試合に言葉はいらない。
満面の笑みを浮かべるタイと日本のマニアの感想は『大満足』で一致した。

決勝はスペイン対ブラジルで3位決定戦はイタリア対コロンビア。
消化試合に終わりがちの3位決定戦も俄然楽しみになってきた。

IMG_20121116_190916
スペイン、イタリアのサポーター席に座るブラジルのサポーター。
IMG_20121116_191108

そこに試合を終えたイタリアとスペインの選手がサポーターへ感謝の挨拶に訪れる。
周りの観客がどっと集まり、カメラを構える。
IMG_20121116_191931

IMG_20121116_192015
6~7割程度の客入りとなった会場。
準々決勝あたりから観客が目に見えて増えました。
IMG_20121116_191938

IMG_20121116_192343
ブラジルとコロンビアの国家斉唱。
IMG_20121116_205518
IMG_20121116_205541
IMG_20121116_205544
IMG_20121116_205547
IMG_20121116_205558
試合後の両国。
敗れたコロンビアにも喝采が送られ、選手達もいい笑顔で手を振りました。 
16 11月

2012/11/16 フットサルワールドカップ2012 準決勝 フアマークインドアスタジアム 『世界最高の基礎技術』

2012/11/16 フットサルワールドカップ2012 ベスト16ラウンド フアマークインドアスタジアム
イタリア 1 - 4 スペイン

バンコクの中心部から20分ほど電車で移動し、そこから幹線道路沿いの埃っぽい田舎道を40分ほど歩く。
スマートフォンの地図アプリで迷いながら歩いたこの道を往復するのもあと1回だと思うと少し寂しくなった。

スペインのウォーミングアップ。
ふと昨日3-2で退けたロシアを思い出す。
 
ロシアはフィジカルの強さでシュートを撃ち、スペインは上半身をしならせてミートポイントに力を移すような撃ち方をしている。
正解を当てはめるのではなく、各自に合った最適解を探し、それを信じてやり抜く。
強豪国でもプレイに対するアプローチに違いがあり、どちらも結果を出しているというのが面白い。
強くなるためにすべきことはとてもシンプルだ。

2大会前、2004年に台湾で行われたフットサルワールドカップの決勝と同一カード(2-1でスペイン勝利)。
隣国としてお互いのサポーターが仲良く応援するフェアな雰囲気の中、試合はスペインが先制。
その後、ボールを回して時間を殺しつつ、省エネ勝ち抜けを計るも、イタリアが素早いゴレイロスローから抜け出して同点に追いつく。
 
オンプレー時の切り替えは早いものの、アウトオブプレーの際にウオッチしてしまう癖のあるスペイン。
3-2で勝利した準々決勝のロシア戦でもコーナーキックから先制されており、数少ないスペインの弱点を突いたイタリアはやはり強かだ。

ロシア戦と同じく、欧州王者のスペインが気落ちする様子もなく静かに燃えるように反撃。
ピヴォ当て、クアトロ、彼ら特有の高練度のムーブで綺麗に崩してからしかシュートを撃たなかったのが、右サイドでアイソレーションを作ったアラがスピードで縦に仕掛け、半身抜け出た体制から強シュートをニアに撃ち込む。
このシュートをゴレイロが弾いたところを中で詰めていたアレマオが泥臭く押し込んでスペインが逆転。

フロアに星座を描くような美しいフィニッシュ。
毛筆で殴り書くような強引なプッシュ。
どちらの点の取り方もできるのがスペインの懐の深さだ。

これまで冷静に試合をドミネイトしてきた大人なスペインがギアを一段上げて粘るイタリアを振り切りにかかる。
好ポジションを取ったフェルナンダウがゴレイロスローをピタリと収めてファーへシュートパス。これを押し込んでスペインがダメ押しの3点目。
2点のビハインドとなりイタリアが昨日ポルトガルに追いついたパワープレーを開始するも、強豪ゆえパワープレーをやられ慣れてるスペインがキッチリ跳ね返して4-1でタイムアップ。

スペインはフェルナンダウ、トーラスをピボに置き、後ろの3人で回しながら機を見てピボ当てというフットサルの基本のキの攻め方が素晴らしかった。
民間オープン大会後の居酒屋での祝勝会のような感想だが、世界一のチームは教本通りのプレイの練度がとにかく高く、誰もができるはずのやり方で、誰も止められない勝ち方を続けている。

これでスペインは4大会連続の決勝進出。

もう一山の準決勝、コロンビア対ブラジルは軽くコロンビアを一蹴したブラジルが順当に上がってくるかと思いきや、世界は私が考えているほど狭くなく、自分が面白いと感じてワールドカップまで来てしまったフットサルは、私の想像以上に面白い出会いを用意してくれていた。

IMG_20121116_160437
IMG_20121116_160223
IMG_20121116_160459
IMG_20121116_160514
準決勝。徐々に各国のサポーターも集まり出し、世界大会の様相を呈してきました。
IMG_20121116_160334

IMG_20121116_160347
グッズ売り場も盛況。
売り切れ続出・・・、と思いきや公式マスコットのぬいぐるみは在庫多数のため投げ売られていました。
気の毒なので私も1体購入。
IMG_20121116_162414

IMG_20121116_162416
IMG_20121116_162517
スペイン(赤/手前)、イタリア(青/奥)のウォーミングアップ。
IMG_20121116_163922

IMG_20121116_164712
IMG_20121116_164813
IMG_20121116_164959
IMG_20121116_165013
仲良く応援するスペインとイタリアのサポーター。
他国ではサッカーの代表選手のネームのユニフォームを見につけているサポーターが多い中、スペインの女性サポーターはフットサルの代表選手のネームのついたユニフォームを着ています。
スペインでのフットサル人気の高さがわかるヒトコマ。
IMG_20121116_165407

IMG_20121116_165543
IMG_20121116_165706
国歌斉唱。記念撮影。
IMG_20121116_181637
前線でボールを収めるスペインのピヴォ、フェルナンダウ。
彼を起点としての攻めが目立ちました。
IMG_20121116_181833
IMG_20121116_183230
IMG_20121116_183030
スペイン、イタリアサポータの輪に加わるブラジルサポーター。
次の試合は王国ブラジル対ダークホースコロンビア
14 11月

2012/11/14 フットサルワールドカップ2012 準々決勝 ニミブッダスタジアム『気の良いヤツら』

2012/11/14 フットサルワールドカップ2012 準々決勝 ニミブッダスタジアム
スペイン 3 - 2 ロシア

準々決勝の2試合目は9ヵ月前の欧州選手権の決勝でも対戦したスペインとロシア(3-1でスペインが勝利)。

アップに現れたスペインの選手がFIFAのインタビューを終えてピッチを去るリカルジーニョとハグをする。
惜しまれながら大会を去る名選手の悲しみを理解できる名選手。
選手目線でも今のリカルジーニョに感じるところはあるのだろう。

優勝候補同士の一戦に相応しく、厳粛な雰囲気でアップから国家斉唱を迎えて試合開始かと思いきや、1試合目の半ばから増えてきたロシアのサポーターがアップ開始から『RUSSIA!! RUSSIA!!』の大合唱を始め、白熊みたいにデカいオッサンが顔を真っ赤にして叫ぶ叫ぶ。

中立地のはずの私が座っていたメインスタンドの真ん中はいつの間にか白熊の軍団に囲まれていて、ワールドカップで大きくなった気持ちも手伝い、一緒に『RUSSIA!! RUSSIA!!』と合唱した。

『ロシア人には暗いイメージがあるかも知れないが、おおむね陽気で気の良いヤツらだったよ』

終戦後、満州でロシア軍に捕虜にされ、シベリア鉄道の工事に従事した祖父が度々話していた言葉を思い出す。
世界最高の戦いを見る、と意気込んで変に構えていた自分と、祖父曰く気の良いヤツらが挙げる割れんばかりの歓声に包まれた会場。
ただただ大声をあげて楽しむことだけに集中する。
寒々しく、仄暗いイメージのあったロシアだが、祖父が言っていた言葉に偽りはなく、この日の事を亡くなった祖父に聞かせてあげたくなった。

試合はコーナーからのクイックリスタートでロシアが先制。
血管が切れないか心配になるほどの咆哮を挙げるロシア白熊軍団の歓声と共に、個人技とフィジカルに優れるロシアがスペインを飲み込むかと思いきや、チームとしてズバ抜けた意思疎通を見せるスペインが精密機械のようなロシアの1stセットを早々に攻略してすぐさま同点に追いつく。

見たことがないチームプレーをしてるわけではなく、パラレラ、エントラなどの単純なムーブの精度が非常に高く、攻守の切り替えがとにかく早い。

世界最高の試合はとてつもなくシンプルで、フットサルの入門書に書いてあるような内容を高精度でお互いが実演する時間が続く。
ちょっとした練度の差がスコアに結びつき、3-1でスペインのリードからロシアがパワープレーを開始。
1点を返されたものの観客席からの白熊の咆哮と、ロシアの速射砲のようなシュートの嵐を跳ね返し続けて、タイに舞台を移しての重対柔の対決は3-2でスペインが勝利を収めた。

これからもスペインの美しいフットサルを観れることが嬉しく、これからはこんなに素敵なロシアのサポーターと一緒に試合を観れないことが寂しい。
濃厚な満足感と寂寥感。
美しく、残酷なノックアウトラウンドの余韻はとても贅沢だった。

準決勝の一山は手堅いイタリアと現在進行形で世界最高のスペイン。
もう一山は、予選ラウンドの日本戦での負傷から復活し、アルゼンチン戦で苦境に陥った母国を救うゴールを決めたフットサル界のアイドル、ファルカン擁するブラジルと、ウクライナを破ったダークホースのコロンビア。

ワールドカップも残りは準決勝、3位決定戦、決勝。
前回大会と同じく決勝はスペインとブラジルかな。

リカルジーニョ、ロシアの白熊軍団、最高の経験をありがとう。

変に構えて自分から枠を決めてしまうのではなく、眼の前に起こる事を素直に感じ、残り4試合をバカみたいに楽しもうと思います。
IMG_20121114_205007
IMG_20121114_214028
IMG_20121114_205018
IMG_20121114_205340
IMG_20121114_205346
1会場で2試合を消化していく、フットサルワールドカップ。
第1試合のポルトガルVSイタリア戦後、にわかにロシアサポーターが増えていきます。
IMG_20121114_205352

IMG_20121114_213213
IMG_20121114_213224
IMG_20121114_212940
選手入場後。
インテンシティ高めなガッツポーズを繰り返すロシアの若者。
とにかく陽気で明るいロシアサポーター。
IMG_20121114_214717
ロシア国旗をイメージさせるカラフルなアフロのかつらをかぶるロシアサポーター。
老若男女問わずロシアの皆さん楽しんでます。
IMG_20121114_214631

IMG_20121114_214636
今回のフットサルワールドカップのマスコット。
IMG_20121114_223027
9ヶ月前の欧州選手権でも試合終了残り34秒までは1-0でリードしていたロシア。
タイに場所を移しての雪辱はならず。
IMG_20121114_223912

IMG_20121114_223952
IMG_20121114_224005
IMG_20121114_224059
試合終了後もフェアに拍手を送るロシアサポーター。
明るく礼儀正しい姿勢に好感が持てました。
IMG_20121114_224143
IMG_20121114_224151
ロシア国旗を模した派手なハットにフットボールに関連するバッチを張ったイカしたお爺様。
会場では写真撮影をリクエストされるなど大人気でした。
IMG_20121114_224205
IMG_20121114_224327
優勝候補同士の大一番を制し、クールダウンを行うスペイン代表とサポーター。
数はロシアより少ないものの 、というよりはロシアが郡を抜いて熱狂的でした。
14 11月

2012/11/14 フットサルワールドカップ2012 準々決勝 ニミブッダスタジアム 『リカルジーニョの涙』

2012/11/14 フットサルワールドカップ2012 準々決勝 ニミブッダスタジアム
ポルトガル 3 - 4 イタリア

ゴレイロとの1vs1で相手の頭上をヒールリフトで抜こうとするポルトガルのリカルジーニョ。
 
おそらく今大会がワールドカップ最後の出場になるであろうブラジルの巨星ファルカンの後を継ぐと目される次代のアイドルは、ワールドカップ準々決勝の舞台でもFリーグと変わらず遊び心満載のウォーミングを披露して見せる。

ポルトガルとイタリア。
欧州の強豪対決はリカルジーニョ無双でスタート。
 
緩で相手をウォッチさせてからの爆発的な急で置き去りにするカットインシュートで1点目。
ゴール前の混戦の浮き玉を周囲の時間を止めるようなバイシクルで2点目。
サイドからのセグンドを難なく押し込み前半半ばでハットトリックを達成。

印象的なゴール、トリッキーなフェイント。
ビックプレイ後にはキラキラしたドヤ顔を見せ、リカルジーニョが楽しんでいるのを見るのが、リカルジーニョを見る楽しみだ。
今回、日本代表はカズの協力で一般層の注目を得たけど、彼のような圧倒的な競技力とキャラクター性のある純粋なフットサル選手の力で注目を浴びれる日が来てくれたらとても嬉しい。

その後は、若干ナーバスなジャッジで相棒のカルディナルが退場し、リカルジーニョも連戦の疲れから徐々に精彩を欠いていく。
体勢を立て直し、堅守をベースにコンサバティブなフットサルを見せるイタリアが徐々に盛り返し、バルセロナで活躍するイタリア随一のテクニシャン、サージがタクトを振るうパワープレーで同点にされて延長突入。

延長2分。
ついにイタリアが今試合初めてのリードを奪い、傑出したタレントはいないものの、勝負に強かなイタリアが逆転勝利でベスト4に進出した。

しゃがみこみ号泣するリカルジーニョ。

好きなことに向かい合うのは楽しいことばかりではないはずで、まして仕事にするなら享受しなければならない不自由もいっぱいある。
メッシ、クリスティアーノ・ロナウドだって例外ではないし、今回、スケープゴートになってしまうリスクを許容して、選手兼スポークスマンの役割を一手に引き受けたカズも周囲から自分が期待されるキャラクターを演じてるように見える。
そんな環境の中で、いつしかインタビューや試合後の表情も本音を隠して、無難で、キャラクタライズされたものになっていくのだろうか。

リカルジーニョにどんな不自由や孤独があるのか私にはわからない。
ただ、会場に入ってから、出て行くまで彼が誰よりもフットサルを好きで、楽しんでるのは見ていてとてもよくわかる。

好きだから悔しいと感じられる。
 
準々決勝と早すぎる退場となったアイドルの涙は誰よりも重く雄弁で、フットサルに限らず好きを貫くことのカッコよさを語っていた。
 
IMG_20121110_100032
現地のマクドナルド。
タイの伝統的な挨拶『ワイ』のポーズをするドナルド。
後に意外な場面でこのポーズを見ることになります。
IMG_20121110_172946
IMG_20121110_173030
滞在したホテル。
1名1泊2,000円で9泊10日。なんの手違いかダブルベットで20畳ほどの豪華な部屋になり、落ち着きませんでした・・・。
IMG_20121110_180328
ホテルから市街地への景観。
手前はバラックが並び、奥の市街地に行くほど高層ビルが並びます。
IMG_20121112_142700
市街地の駅から徒歩2,3分のニミブッタスタジアム。
会場傍の交差点はバイク、車で常にギッシリ。
IMG_20121114_160423
IMG_20121114_160644
IMG_20121114_165425
IMG_20121114_163411
アリーナ横のイベントスペース。
3vs3程度のコートがあったり、抽選会をやったり、同日別会場のアルゼンチンVSブラジルのパブリックビューイングをやったりしていました。
IMG_20121114_174052
IMG_20121114_174104
イタリアのサポーター。
準決勝あたりから、各国のサポーターが多く見られるようになりました。
IMG_20121114_175008
IMG_20121114_175457
IMG_20121114_175617
会場内。オーソドックスな正方形のアリーナ。
ポルトガルとスペインのウォーミングアップ。
IMG_20121114_185742
指示を送るポルトガルのブラス監督。
リカルジーニョを引っ張るゲーム運びで前半リードも、後半以降彼の疲労と共にポルトガルは勢いを失っていきました。
IMG_20121114_194907
IMG_20121114_195042
3-0から3-4へ逆転勝ちしたイタリア。
粘り強く加点し、最後はイタリア唯一のテクニシャン、サージをゴレイロにしてのパワープレーで同点にして延長戦へ。
メニケリ監督の我慢の采配が光りました。
IMG_20121114_202458
IMG_20121114_202504
IMG_20121114_202552
IMG_20121114_202638
IMG_20121114_202649
IMG_20121114_202701
試合後、落胆しフロアにへたり込むNo10リカルジーニョ。
愛嬌タップリの世界最高のテクニシャンが見せる、シリアスが一周してコメディにも見えるリアクション。
ひとつひとつの所作に華があります。
IMG_20121114_202755
IMG_20121114_202823
IMG_20121114_202906
試合後、涙を拭い、FIFAの公式インタビューに応えるリカルジーニョ。
ベスト8で敗退ながらMVP3位(ブロンズシューズ) に輝きました。
アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

QRコード
QRコード
Amazonライブリンク
  • ライブドアブログ