2015/3/13(金) PUMACUP2015
第20回全日本フットサル選手権 決勝トーナメント1日目 代々木第一体育館
ペスカドーラ町田 2 - 2 (PK 5 - 4)府中アスレティックFC
フウガドールすみだ 0 - 3 バルドラール浦安
デウソン神戸 3 - 2 シュライカー大阪
バサジィ大分 2 - 3 名古屋オーシャンズ

2011年3月11日。
第16回全日本フットサル選手権 決勝トーナメント1日目 代々木第一体育館。

第2試合が終わり、第3試合の花巻VS湘南戦のアップ時間。
はじめは僅かに揺れを感じる程度の違和感だった。
どこからかシンシンという音が聞こえ、その後、徐々に音が大きくなる。
天井を見上げると天井についているファン状の板が大きく揺れていて、音の正体は板同士が激しく強くぶつかりあうものだった。
シャンシャンという無機質で大きな音を聞きながら、各自が天井を見上げ、不安げな表情で顔を見合わせる。
事態の異常さに気付いた瞬間、席を立ち、出口に向かって走った。
床が大きく揺れて、壁から異音がして、静止の声を挙げる係員にも出口に向かうよう叫びながら、ぐらつく床を無心で蹴る。
転がるように会場を出て、代々木第一体育館を見上げると、初春の空は変わらずに澄んでいた。

毎年3月の第2金曜日に代々木第一体育館で開催される全日本フットサル選手権決勝トーナメント1日目。
この日はなんとなく天井を見上げてしまう。
ファン状の板と、中央にある立方体は、私にとって突然現れる得体の知れない恐怖と、なんとなく続く日常の価値の象徴だ。

年間120試合フットサルを見て、良くも悪くもフットサルそのものが興味の対象で、他人にはあまり興味がない。
それでも今日は会場を一周し、スタンドを眺め、声をかける仲ではないけれどどこかの会場で見た知ってる顔を見つけて、それぞれがそれぞれに変わらない日常を送り、自分もその中のひとりであることを確認して安心する。

フットサルのことは少し忘れて日常を考える。
全日本決勝トーナメント1日目は私にとってそんな日になっています。

平和や安全という言葉の意味は少しづつ変わっていて、維持するためにすべきことは日々変わり、時に難しくなり、時に人の手ではどうにもできない。
来年の第2金曜日は3月11日。
全日本決勝トーナメント1日目が変わらない日常の延長にあることを祈っています。

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