2014/3/9(土) 第19回全日本フットサル選手権 予選ラウンド3日目 舞洲アリーナ
◆Aグループ
フウガすみだ 3-4 湘南ベルマーレ

フウガは勝てばほぼ決定、湘南は他力ながら大量得失点で勝てば代々木の決勝トーナメントに望みが繋がる予選ラウンド最終戦。

ここ数試合、試合の入り際がピリッとしないフウガの隙を突いて、コーナーキックから湘南が先制し2-0リードで後半へ。
後半早々、フウガのドンピシャに嵌った前プレから宮崎選手→太見選手のホットラインが連続で決まって2-2の同点に。
その後は両チームとも攻守の切り替えが早く、カウンター、ファウル数を考えての攻防、ゴレイロの重要性とフットサルらしい面白さが凝縮された好ゲームになり、舞洲アリーナは大いに盛り上がった。

Fリーグのチームから考えればフウガは対戦して美味しくない相手だ。
負ければ面目が立たな いし、勝っても地域がFを倒すアップセットを期待している観客の表情にはちょっとした失望感が浮かんでいる。

2010年の全日本準優勝以外に湘南に目立った戦績はない。
閉塞感。ジリ貧。資金力に富んだ1チームが7連覇する退屈なリーグ。
目を向ければいくらでもネガティブな話題が出るFリーグで、それでも湘南は7年間時間を重ねた。

4-2の湘南リードで迎えた後半残り16秒。
カウンター合戦からフウガの岡山選手が熱戦を締めるゴールを決める。
後ろから必死で追いかけるも間に合わずにゴールを許した湘南の安藤選手が声を挙げながらフロアを叩いた。
目の前でゴールを許した悔しさなのか。
僅差の勝利では決勝に進出できない歯痒さなのか。
昨年全日本準優勝に輝いたフウガ相手 に大勝を本気で狙っていっているなら見事な気持ちの強さだ。

試合終了のブザーが鳴る。

勝った湘南。負けたフウガ。
両チームの健闘を称える濃厚な拍手が長く続き、この試合、誰よりも切り替え0秒でフロアを駆け抜けた安藤選手はユニフォームで瞼を拭う。
程なく他会場のアナウンスが鳴り、勝った湘南にもわずかに残っていた決勝トーナメント進出の可能性はなくなった。

決勝トーナメントの望みが低い状況で剥き出しの意地を見せた湘南。
意地が名勝負を生み、継続がライバルを育てる。
2014年。フウガを加えて12チームになるFリーグ。
フットサルファンなら誰もが注目する名古屋戦だけでなく、
小田原アリーナを、墨田区体育館を大いに盛り上げ るだろう湘南との意地の張り合いも非常に楽しみだ。

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