2012/11/14 フットサルワールドカップ2012 準々決勝 ニミブッダスタジアム
スペイン 3 - 2 ロシア
準々決勝の2試合目は9ヵ月前の欧州選手権の決勝でも対戦したスペインとロシア(3-1でスペインが勝利)。
アップに現れたスペインの選手がFIFAのインタビューを終えてピッチを去るリカルジーニョとハグをする。
惜しまれながら大会を去る名選手の悲しみを理解できる名選手。
選手目線でも今のリカルジーニョに感じるところはあるのだろう。
優勝候補同士の一戦に相応しく、厳粛な雰囲気でアップから国家斉唱を迎えて試合開始かと思いきや、1試合目の半ばから増えてきたロシアのサポーターがアップ開始から『RUSSIA!! RUSSIA!!』の大合唱を始め、白熊みたいにデカいオッサンが顔を真っ赤にして叫ぶ叫ぶ。
中立地のはずの私が座っていたメインスタンドの真ん中はいつの間にか白熊の軍団に囲まれていて、ワールドカップで大きくなった気持ちも手伝い、一緒に『RUSSIA!! RUSSIA!!』と合唱した。
『ロシア人には暗いイメージがあるかも知れないが、おおむね陽気で気の良いヤツらだったよ』
終戦後、満州でロシア軍に捕虜にされ、シベリア鉄道の工事に従事した祖父が度々話していた言葉を思い出す。
世界最高の戦いを見る、と意気込んで変に構えていた自分と、祖父曰く気の良いヤツらが挙げる割れんばかりの歓声に包まれた会場。
世界最高の戦いを見る、と意気込んで変に構えていた自分と、祖父曰く気の良いヤツらが挙げる割れんばかりの歓声に包まれた会場。
ただただ大声をあげて楽しむことだけに集中する。
寒々しく、仄暗いイメージのあったロシアだが、祖父が言っていた言葉に偽りはなく、この日の事を亡くなった祖父に聞かせてあげたくなった。
試合はコーナーからのクイックリスタートでロシアが先制。
血管が切れないか心配になるほどの咆哮を挙げるロシア白熊軍団の歓声と共に、個人技とフィジカルに優れるロシアがスペインを飲み込むかと思いきや、チームとしてズバ抜けた意思疎通を見せるスペインが精密機械のようなロシアの1stセットを早々に攻略してすぐさま同点に追いつく。
見たことがないチームプレーをしてるわけではなく、パラレラ、エントラなどの単純なムーブの精度が非常に高く、攻守の切り替えがとにかく早い。
世界最高の試合はとてつもなくシンプルで、フットサルの入門書に書いてあるような内容を高精度でお互いが実演する時間が続く。
ちょっとした練度の差がスコアに結びつき、3-1でスペインのリードからロシアがパワープレーを開始。
1点を返されたものの観客席からの白熊の咆哮と、ロシアの速射砲のようなシュートの嵐を跳ね返し続けて、タイに舞台を移しての重対柔の対決は3-2でスペインが勝利を収めた。
これからもスペインの美しいフットサルを観れることが嬉しく、これからはこんなに素敵なロシアのサポーターと一緒に試合を観れないことが寂しい。
濃厚な満足感と寂寥感。
美しく、残酷なノックアウトラウンドの余韻はとても贅沢だった。
準決勝の一山は手堅いイタリアと現在進行形で世界最高のスペイン。
もう一山は、予選ラウンドの日本戦での負傷から復活し、アルゼンチン戦で苦境に陥った母国を救うゴールを決めたフットサル界のアイドル、ファルカン擁するブラジルと、ウクライナを破ったダークホースのコロンビア。
ワールドカップも残りは準決勝、3位決定戦、決勝。
前回大会と同じく決勝はスペインとブラジルかな。
リカルジーニョ、ロシアの白熊軍団、最高の経験をありがとう。
変に構えて自分から枠を決めてしまうのではなく、眼の前に起こる事を素直に感じ、残り4試合をバカみたいに楽しもうと思います。
1会場で2試合を消化していく、フットサルワールドカップ。
第1試合のポルトガルVSイタリア戦後、にわかにロシアサポーターが増えていきます。
選手入場後。
インテンシティ高めなガッツポーズを繰り返すロシアの若者。
とにかく陽気で明るいロシアサポーター。
ロシア国旗をイメージさせるカラフルなアフロのかつらをかぶるロシアサポーター。
老若男女問わずロシアの皆さん楽しんでます。
今回のフットサルワールドカップのマスコット。
9ヶ月前の欧州選手権でも試合終了残り34秒までは1-0でリードしていたロシア。
タイに場所を移しての雪辱はならず。
試合終了後もフェアに拍手を送るロシアサポーター。
明るく礼儀正しい姿勢に好感が持てました。
ロシア国旗を模した派手なハットにフットボールに関連するバッチを張ったイカしたお爺様。
会場では写真撮影をリクエストされるなど大人気でした。
優勝候補同士の大一番を制し、クールダウンを行うスペイン代表とサポーター。
数はロシアより少ないものの 、というよりはロシアが郡を抜いて熱狂的でした。
Comment
コメントする