2016/2/3(水) フットサル日本代表トレーニング 千葉ポートアリーナ
 
今年9月~10月で開催されるワールドカップの予選を兼ねたAFCフットサル選手権が、2月10日(水)からウズベキスタンで開催されます。

2月2日(火)~2月4日(木)まで千葉ポートアリーナで合宿を行うということでしたので、
2月3日(水)午前の練習を見学しました。

◆練習メニュー
①条件を付けてのフルコート6対6ペラドン

条件
1.各自がボールを手に持つ
2.チーム内で2人組みのペアを作る(6名1チームなので、ABCの3ペアができる)
3.パスをダイレクトで受ける場合に限り手でキャッチが可能。キャッチした場合、キャッチしたペアの選手がその場で手に持っているボールをシュートできる

→ボールを手で持つので攻守とも激しいプレーができない
→ボールの動きと、ペアの選手を見なければいけないので、顔を振って状況を確認、判断する必要がある

自然とパスを繋ぎつつ自分のペアの選手が相手ゴール前に入ったらボールのキャッチを狙い、キャッチしたペアの選手はそこからボレーシュートでゴールを狙う場面が多くなり、ワイワイとした楽しい雰囲気でアップが進んでいました。

このペラドンはこれまで見たことのないルールだったので驚きました。
単純に面白そうなのでちょっとやってみたいです。
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ゴール前のペアがシュートを撃った後の場面。
ゲーム性が強く、ワイワイ感のあるアップ。
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②3対3→1対1→3対2
自陣にオフェンス、ディフェンスを3対3、敵陣にオフェンス、ディフェンスを1対1で配置。
黒⑤赤⑤はハーフラインを越えることは不可。

Phase1
黒①が黒②③④にボールを渡してスタート。
ディフェンスはプレスでボールを奪いに行き、オフェンスはプレス回避でのハーフラインの突破、もしくは黒⑤へのピボ当てを狙う。
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Phase2
黒がピボ当てを成功させた場合は黒⑤赤⑤での1対1。
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Phase3
黒⑤赤⑤での1対1でゴールが決まる、決まらないに関わらず、黒②③④がオフェンス、黒⑤赤⑤がディフェンスでの3対2。
黒①が素早く黒②③④にスローし、黒⑤赤⑤のディフェンスが整わない状況でのプレーの開始を狙う。
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Phase'2
黒②③④がプレスを回避しハーフを越えた場合は、黒②③④がオフェンス、黒⑤赤⑤がディフェンスでの3対2
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プレス回避からのピボ当て、攻守の切り替えが目的。
何巡かしたタイミングでミゲルが練習を止め、プレス回避がきつくなった場合は、ピボがサイドライン側に流れてサイドラインと平行のパスコースを作って助けるようを指示。
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3対3→1対1までの場面
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その後、ゴレイロスローで3対2が開始。
ミゲルからは1対1後の切り替えを目的とし、ディフェンスが準備できるのを待たずに始めるよう指示がありました。
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③紅白戦
ビブスあり 
1本目:関口/室田/渡邉/吉川/酒井
2本目:関口/小曽戸/星/吉川/酒井
3本目:田中/室田/渡邉/吉川/小曽戸

ビブスなし
1本目:藤原/滝田/森岡/逸見/西谷
2本目:藤原/滝田/仁部屋/逸見/西谷
3本目:藤原/滝田/森岡/逸見/星
※1本およそ7~8分ほど。3本目のビブスなしのメンバーは確認が遅れたので正確でないかもしれません

紅白戦は1-1で終了。
ゴール後に第2PKを2、3本蹴っていました。
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練習中にあったミゲルの指示をまとめました。

1.コーナーキックのディフェンス
黒②は壁。黒③は赤②、黒④は赤③、黒⑤は赤④をそれぞれウォッチが基本形。

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黒④は黒②③の間をケアしようとして過度に中に入り過ぎると黒⑤が赤③④を見なければならず、局地的に1対2のディフェンスになる。
黒④が相手をウォッチできる位置にいるように注意すること。
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黒④が赤③をマークする基本の形
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黒④が浮いてしまい、黒⑤が赤③④と1対2になるよくない形
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以後、基本の形でのオフェンス、ディフェンス双方に対する目的、指示がありましたが、ここでは内容を伏せます。
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2.ドリブルが得意なアラがサイドで1対1でボールを持った際のアイソレーションとサポート

サイドでドリブルが得意なアラが1対1でボールを持った際、ディフェンスが密集していない場合、味方はディフェンスを引き連れるようにファーポストに流れ、アラ仕掛けやすいようにアイソレーションを作る。
アラはドリブルで仕掛けてのシュートかシュートパスを狙い、流れた選手はプッシュを狙う。
(代々木のコロンビア戦での仁部屋選手から渡邉選手への日本の先制点の形)
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ディフェンスが密集している場合は、オフェンスがもう一枚近づいていき、ディフェンスの前に入ってブロックするなど、ボールを持っているアラへのプレッシャーを助ける行動を取る。
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3.パラレラ、待ってワンツーor突破の判断
 
サイドでボールを持ってアラが止まった際のサポートの動き。
ディフェンス間に入って相手が寄ってきた際、相手の足や体の向きを見て次のプレーを判断する。

体を当てて抑えに来たらそのまま流れてパラレラを呼び込む。
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パラレラを予想して流れてきたら止まってワンツーor持ち込んでシュート。
→次のプレーを選択する際、相手の動きを見て選択し、意図して有利な状況を作ることを強調していました。
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ミゲルの指示はどれも短時間で基本的なことの約束確認の意味合いが濃く、チームとして基本戦術が十分に整理されていることが伺えました。

※今年9月~10月に開催されるワールドカップ予選を兼ねたAFCフットサル選手権は以下の日程でTV放送されます。
http://news.goo.ne.jp/article/soccerking/sports/soccerking-398442.html





世界一わかりやすい! フットサルの授業
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日本人チームを躍動させる 決断力の磨き方
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合宿の会場の千葉ポートアリーナ。
非常に綺麗で観客席も多い会場です。
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練習の休憩時間にバランスボールに乗る森岡選手
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コロンビア代表との第2戦ではあどけない表情とは裏腹に印象的な2ゴールを上げた逸見選手。
森岡選手と共にAFCでの日本の鍵を握る選手。
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指示を出すミゲル・ロドリゴ日本代表監督と小森通訳兼コーチ
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ケガのためコロンビアとの2戦では出番がなかったものの、ウズベキスタン行きの切符を掴んだ星選手。
まだ全ての練習には合流しておらず、出番は彼の経験が期待される予選リーグ3戦目~準々決勝あたりの勝負どころでか。
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3人が選出されたゴレイロ陣。
上から関口選手、藤原選手、田中選手。
ファーストチョイスは関口選手だが、これまでのミゲルの采配だと2人にも出番はあるはず。
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フィクソとして睨みを利かし、前でも迫力を見せる酒井選手。
この選手が入ったメリットは非常に大きい。
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コロンビアとの2戦で攻守にいい働きを見せた滝田選手(右)と仁部屋選手(左)。
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2008年、2012年のワールドカップに出場している小曽戸選手。
3大会連続の出場はなるか。
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アラ・フィクソとして出色の活躍を見せた西谷選手(右)と、なんだかんだでゴールという結果を出す渡邉選手(左)
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クールダウンを見つめるミゲル監督。
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