2016/7/19(火) AFCフットサルクラブ選手権 バンコクフットサルアリーナ
◆準々決勝 
タシサット・ダリアエイFSC(イラン) 2-2(PK:2-3) 名古屋オーシャンズ
◆決勝 
名古屋オーシャンズ 4-4(PK:6-5) ナフィト・アルワサト(イラク)

2016/8/6(土) Fリーグ 第8節 郷土の森府中市立総合体育館
府中アスレティックFC 1 - 4 名古屋オーシャンズ

在籍9年間で229得点を挙げたスーパーエースの森岡選手を放出し、その後釜にと見越したブラジル代表のシノエも開幕前に退団。
同じくピヴォのシンビーニャも第3節で負傷と踏んだり蹴ったりの名古屋が、7月にタイで行われたAFCフットサルクラブ選手権(ありていに言うとアジアNo1のフットサルクラブ決定戦)で優勝した。

史上最弱と目された名古屋は格下のはずのヴィック・ヴァイパーズ(オーストラリア)を相手にした初戦で辛くも引き分け、続くタイの強豪のチョンブリとの一戦では3-1の敗戦。
大会のレギュレーション上、得失点差で決勝トーナメントに進むことになったが、プレスラインが低く、攻めても単発のサイド突破が散見されるのみとグループリーグの消極的な試合内容はガッカリだった。

ベスト8から始まる前年王者のタシサット(イラン)戦は前2戦が何だったのかと感じるような気持ちの入った前プレと、ボールホルダーを必死で追い越すカウンターを見せ1-1で延長戦へ。
お互い延長で1点ずつを加えてのPK戦では関口選手が鬼神のセーブを見せて大会一の難敵を撃破。

勢いを駆ってのナフィト(イラン)との決勝戦では、前プレ、カウンターでの得点と、セットプレーからの失点というこの大会での名古屋らしい取って取られてのシーソーゲーム。
2-3から39分に酒井選手がパワープレーからプッシュして3-3の同点とし、同じく3-4に勝ち越された延長49分に星選手が狙い澄ましたミドルシュートを決めて再び同点。
ゾンビのようなしつこさで漕ぎつけたPK戦では6人目に関口選手がシュートを決めてから、相手の6人目を自らがストップするという大活躍。

敗退が予想される中で、1勝3分1敗(3分中、2PK勝ち)という戦績でアジアタイトルを手にするという日本フットサル界に残るアップセットだったが、イランと激闘を繰り広げた2000年代の代表戦を含め、日本のアジアでの戦い方は1段も2段も上のタレントに自陣に引くよりも勇気を出してのプレスで食らいつき、カウンターで苦しめ、最後はゴレイロのビックセーブで締める、というのがお家芸だったのではないだろうか。

今年2月のウズベキスタン。史上最強の謳い文句で個の力を前面に打ち出した日本代表は、ベトナム戦の敗戦で瓦解しワールドカップ出場を逃した。
その日本代表とも、昨シーズンの名古屋とも演者のネームバリューは落ちるものの、忘れていた日本のスタイルでしぶとく、泥臭く結果を出した名古屋は大いに称賛されるべきであり、ゾンビのようなタフネスで名古屋のプレスを牽引した橋本選手(22歳)、八木選手(22歳)、齋藤選手(21歳)といった若武者のタイでの活躍にはグッとくるものがあった。

Fリーグ凱旋となった府中戦。
 
府中ホームの府中総合体育館で名古屋は3年連続敗れていたが、この日はボールを回して試合をコントロールしようとする府中をうまくいなして田村選手、前鈍内選手、中村選手といったAFCで出番が少なかった選手が悔しさを晴らすように得点し、AFCで自信をつけたであろう橋本選手がプレスに奔走し、八木選手が仕掛け、齋藤選手がパワープレー返しから美味しくゴールとAFCで見せた一連のプレーを見せる。

今シーズンはなんだかんだでこの人が決めるスーパーエースのプレッシャーや、カタカナが並ぶ圧倒的なセットといったスケールを感じることはなくなったが、タイでの経験が若手に自信をつけさせ、その自信が常勝故に薄れていたチームにフレッシュさを生む好循環に繋がっている。
 
これまで個の力で相手をねじ伏せてきた名古屋。
まだ新戦力の顔と名前と代名詞になるプレーが一致しないが、シーズンが終わるころにはこの選手はこのプレーというものがイヤでもこびりついているだろう。

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8月の強い日差しにセミの鳴き声。
子供の遊び場が充実した郷土の森公園。
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試合前に名古屋のAFC優勝を称えるアナウンスと共に掲げられたバナー。
『これからは府中の時代 掴め優勝 目指すはアジア』
相手への賛辞と自らへの矜持。いいと思います。
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およそ1ヶ月ぶりのFリーグ。
どこか懐かしい表情で試合前のアリーナを見つめる名古屋のペドロコスタ監督。
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AFCで名を上げた19番橋本選手、18番齋藤選手、17番八木選手。
プレス、ゴール、仕掛けとAFCでの代名詞を今日の試合でも披露。
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AFCでは出番の少なかった選手がこの試合では気を吐き、前鈍内選手は右サイドで華麗なターンからの左キャノンで2点目。
同じく出番の少なかった中村選手、田村選手とニッコリの一幕。
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ディフェンスの中央でボールを呼び込む、角を取る、ピヴォに入るなど153cmの体でボールを引き出す動きが光った中村選手が2得点に絡む活躍。
AFCで出番の少なかった中村選手、田村選手、前鈍内選手はFリーグ再開後の牽引役か。
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Fリーグ初登場となった酒井ラファエルの弟ダニエル・サカイ。
サイズを活かしたフィジカル枠のフィクソといった雰囲気だが、AFCタイトルホルダーの星選手、安藤選手、そして兄とのポジション争いをリードできるか要注目。
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ゴール前の汚れ仕事を引き受ける酒井ラファエル選手。
AFCのグループリーグでは緩慢な動きが目立ったが、タイでの死闘を経て野性味が戻った感あり。
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ドリブルを武器にする助っ人外国人がAFCでは守備で奮闘。
ソリストのイメージが強かったセルジーニョ選手が若手の橋本選手とプレー内容について確認するなど、タイでの日々を経てチームの牽引役へ。
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前節のレッドカードで星選手が出場停止の中、アジアの巨漢を向こうに回して一歩も引かなかった安藤選手が落ち着いて相手を封じる。
28歳にしてAFCで一気に成長。 AFCの影のMVP。
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あどけない表情で美味しくゴールをかっさらう齋藤選手。
強烈な左足シュートも魅力だが、AFCのタシサット戦、ナフィト戦でフリーで決めた2ゴールは彼の真骨頂。
今日もパワープレー返しで1得点をマーク。
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AFCではベンチを温めた篠田選手が好守を見せる。
関口選手、篠田選手の2人は日本唯一のプロチームである名古屋の体制を象徴している。
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小山選手、上福本選手、皆本選手、宮田選手でのダブルピヴォの1stセットは戦術幅の拡大が目的か。
底からのドリブルで相手を剥がすプレイと、機を見てのシュートが要求される宮田選手。 
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セットプレーでは工夫を欠いた両チーム。
キックインでは後ろに下げての組み立てが目立ち、FKではなんだかんだで強シューターが直接狙うのみ。
緊張感があってもワクワク感がないセットプレーは今の日本フットサル界で物足りないプレーのひとつ。
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強シュートの山田ラファエル選手ではなく、皆本選手、小山選手、柴田選手、完山選手、永島選手のクインテッドでのパワープレーを決行した府中。
GKのクロモト選手を使わないプレス回避、今節から復帰の渡邊選手を入れてのセット組みと、新しいチャレンジが目立った府中。
熟成にはもう少し時間が必要か。
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府中のパワープレーに対するディフェンスの指示を送るペドロコスタ監督と、真剣に指示を聞く橋本選手。
パワープレー返しを決めた齋藤選手も含め、この時間帯にフロアに送られるところにペドロコスタ監督の若手への信頼度の高さが伺える。
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開幕戦では表情の硬かった名古屋だが、関口選手と齋藤選手は試合後に謎の談笑。
フロア、ベンチともいい表情が目立つのはタイでの密度の濃い時間からか。