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Futsal Philosophy (フットサル・フィロソフィー)

2013年08月

31 8月

2013/8/31 AFCアジアフットサルクラブ選手権 準決勝 オーシャンアリーナ 『4つの哲学』

2013/08/31 AFCアジアフットサルクラブ選手権 準決勝 オーシャンアリーナ
名古屋オーシャンズ(日本) 2 - 3 サナティ・ギティ・パサン(イラン)
チョンブリ・ブルーウェーブ(タイ) 5 - 2 深セン南嶺鉄狼FC(中国)

一昨年の同大会を制し、昨年から無配記録を更新していた名古屋が準決勝で敗退。
普段は絶対王者として判官贔屓の観客からいまいち応援されない名古屋も、この日はホームチームとして、日本代表として熱い声援を集めた。

名古屋先制もイラン代表のパサンが逆転。
後半32分に森岡選手の強シュートのこぼれ球にキャプテンの吉川選手が突っ込んで同点。
最後は40分間で決めようと前掛かりになったところをカウンターから手堅く決められて逆転負け。

普段は勝負に淡白な名古屋が目の色を変えて4人全員で決勝点を取りに行って絵に描いたようなカウンターでの失点。
ホームでホームチームが決勝に進めないのはなんとも残念で、おおよそプロチームらしくないやられっぷりだったが、ファンとしてはいつもと違うこだわりみたいなものを観れたのがなんとも嬉しい。
 
やっちまっとばかりに下を向く選手達に暖かいコールを贈るサポーター。
悔しいって思えること、リベンジする舞台があることは選手もファンも幸せだろう。
切れた記録は明日からまた築いていけばいい。
1勝の重みを知った名古屋はきっともっと強くなるはずだ。

準決勝のもう一山はタイ代表のチョンブリが前半に一挙5点を挙げ、昨年まで名古屋を率いたアジウが指揮を執る中国代表深センを一蹴。

チョンブリはブラジル人のNo4ペナンシオをフィクソに置いたボール回しが素晴らしく、パスを捌いたアラがナナメに抜けると見せかけて中央でストップor抜けきってピヴォにいた選手が落ちてくる動きを繰り返し、相手に取りどころを絞らせない。
 
相手の体と頭を疲れさせ、プレスが弱まったところに中央に入った選手が突破、もしくは対角への正確なロングボールで簡単にシュートチャンスを作ってしまう。
各選手もテクニックが高く、No7、8、9、16の緩急織り交ぜたドリブルはなんとも小気味良い。

要所をベテラン、外国人助っ人が締め、攻めは基本の戦術をベースに才気溢れる若手の想像力を活かす。
タイのダークホースにすぎなかったチョンブリをここまで魅力的なチームに変えたスペイン人のパソス・メンデス監督の手腕は計り知れない。

昨年のワールドカップでは個のテクニックにこだわりにこだわってベスト4まで進出したコロンビアに驚いた。
国際大会には様々な個性を持ったチームが、理由のあるスタイルと、説得力がある勝ち方で観客を魅了する。

相手を能動的に崩すムーブ&パスワーク、横一列のキックインと、縦一列のコーナーキックを高精度で使いこなすセットプレーと、これでもかとばかりに洗練されたチョンブリは、なんともスペイン風味ですっかり見蕩れてしまった。

国。選手。監督。
チームのあり方はある意味、哲学みたいなものなのだろう。
明日の決勝、名古屋が敗退したのは残念だが、オーシャンアリーナで語られるチョンブリの講釈が非常に楽しみだ。

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24 8月

2013/08/24(土) 関東1部 第10節 霞ヶ浦文化体育館 『当たり前の力』

2013/08/24(土) 関東1部 第10節 霞ヶ浦文化体育館
柏トーア’82 1 - 2 カフリンガ東久留米 
ブラックショーツ 5 - 1 ファイルフォックス府中 
リガーレ東京 2 - 9 フウガすみだ 
アルティスタ埼玉 0 - 3 バルドラール浦安セグンド

関東FLの1順目が終了し、今節から2順目が開始。

1順目の戦績、怪我、警告のサスペンドによる当日のメンバー構成を見ても、今日の試合は順当な結果続きだったのが少々残念だったが、残り3,4節あたりから徐々に出てくる、残留をかけた火事場のクソ力で下位が上位を脅かすのに期待だ。

外は32度の残暑。
今日の開催地、茨城県の霞ヶ浦文化体育館は冷房がなく、会場は湿気がへばりつくような蒸し暑さ。

そんな中、スライディング、接触で選手がフロアに倒れた際の汗を、迅速にモップで拭き取る運営担当のゾットの選手たち。

普通なら近くにいるボールパーソンがひとりでモップをかけるところを、3人がかりで一気にフキフキ・・・。
選手、審判から指示されたところだけでなく、試合の展開を振り返り、自らスリップ要因のある箇所を発見して笑顔で無心でゴシゴシ・・・。

若手だけでなく、選手兼監督である清野選手、大ベテランのゴレイロ渡辺選手といったチームの大御所もまったく目立たない仕事を笑顔で無心で真剣にこなす。
これだけ実績のある選手がここまで面倒くさい仕事をするなら下のメンバーもついていくしかない。
説得力十分なリーダーの行動に引っ張られて、まったく目立たない仕事を笑顔で無心で真剣にこなすゾットの面々。
そんな彼らの姿勢に、前節の柏TOR戦、1-5のビハインドから、8-7へひっくり返す奇跡的なパワープレーを成功させたまとまり、チーム力の理由を垣間見た気がした。

日頃の行いが結果に出る、というのは非科学的であまり好きではないが、運営も各チームで持ち回る地域リーグならではの光景は、それぞれのカラーが見れてなんとも示唆に富んでいる。
 
当たり前のことを当たり前にこなすのは、ちっとも当たり前ではなく、工夫や熱意が必要だ。
受賞して嬉しいのかどうかは少々疑問だが、どうでもいいところに注目するひとりのフットサルファンとして、ゾットにはベストモップパーソン賞を贈りたい。

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17 8月

2013/8/17(土) 関東1部 第6節 墨田区総合体育館『常識を破る』

2013/8/17(土) 関東1部 第6節 墨田区総合体育館
カフリンガ東久留米 1 - 5 ブラックショーツ 
ファイルフォックス府中 2 - 1 アルティスタ埼玉 
リガーレ東京 2 - 2 バルドラール浦安セグンド 
フウガすみだ 4 - 2 ゾット早稲田

ファイル対アルティスタが毎年面白い。

2011年最終節。
ファイルは優勝、アルティスタは降格の可能性がある中、壮絶な打ち合いを6-5で制してアルティスタが勝利。
2012年も引き分け&ファイルの1点差勝利と、常に接戦で終盤のパワープレーを含めたシーソーゲームは熱戦であり粘戦だ。

この日も前半6分にファイルのゴレイロ三浦選手が退場。
後半37分。1-1の同点でファイルが勝ち越しを懸けたパワープレー中に大ベテランの岩田選手が退場と波乱の展開。
このシチュエーションでのフットサルのセオリーを考えるなら、退場のペナルティキリングで1人少なくなる2分間をひたすら守って、残り1分から再度のパワープレー。

ボックスでパスを回すアルティスタとトライアングルで守るファイル。
真綿で首を絞める展開を会場が固唾を飲んで見守る中、アルティスタのパス回しが乱れた隙を見逃さず、田村選手がカットに向かう。
ボールがお互いの足元を交差し、イーブンになったボールをクリアするのかと思いきや、2人のDFの間をドリブルで強引に突っかけた。
ここでのドリブルはないと踏んでいたアルティスタDFが、後半6つ目のファウルで田村選手を倒しファイルが第2PKを獲得。

俺が蹴るオーラ剥き出しでボールを掴む田村選手。

必死のディフェンスと、強引なドリブルで上がった息も納まらぬ中、左胸の6番を握り締めてから右足を振り抜くと痛快に豪快にネットが揺れた。

喝采のスタンド。
両手を広げて駆け回りながら歓喜の雄叫びを上げる田村選手。
コンスタントに試合に出場するようになってから2年目の若者が、人数減の2分間をひたすら凌ぐという定石を破り、勝利を掴んでしまった。

ルールを疑う。
常識を破る。

感動的な物語や、革新的な製品は大抵そういう中から生まれる。
上手い、速い、そんな選手は沢山いるけど、コイツは何かやってくれるんじゃないかって期待感を抱ける『凄い』選手はほんの一握りだ。

熱。姿勢。狂気。憧れ。凄味。カリスマ性。

そんな言葉が代名詞になる日本フットサル界を引っ張った巨星が引退し、黄色に黒字の6番を襲名した若干21歳の田村選手。

どれだけ常識を破れるか。

センチメンタルを痛快なプレーで塗り替え、新しい6番の魅力を存分に見せつける凄い選手になってほしい。

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10 8月

2013/8/10 Fリーグオーシャンアリーナカップ 3日目 準決勝 TEVAオーシャンアリーナ 『薄暮の再会』

2013/8/10 Fリーグオーシャンアリーナカップ 3日目 準決勝 TEVAオーシャンアリーナ
府中アスレティックFC 2-2(PK5-4) シュライカー大阪
名古屋オーシャンズ 5-2 湘南ベルマーレ

昨年Fリーグ3位ながら主力選手、監督がゴッソリ抜けた府中が大阪を破り下馬評を覆しての決勝進出。。

攻め手は山田ラファエルの右足シュートと、ロドリゴのドリブル、ピヴォへのロングボールと少々お寒い内容だが、体を張った守備で必死に食らいつく。
3戦してリードしていた時間はわずか31分で、2試合がPK勝ち抜けと凌ぎに凌いでの決勝進出。
決勝も名古屋にリードされる展開は必至だろうが、真夏の怪異のようなしつこさで名古屋の肝を冷やしてほしい。

名古屋はラファエルサカイがいつも通り非常にいやらしい。

準決勝の浜松戦。0-0での前半終了が見えてきた前半17分。
今日の湘南戦。湘南先制から2分後。
いずれも相手のいけるかもってムードを台無しにするゴールを空気を読まずにズドンと突き刺す。
ゴール後のこれでもかと言わんばかりのドヤ顔。
相手から見ればトコトン憎らしいが、ここまで頼りになる味方もそういないだろう。

今日は昨年タイに9泊10日、ワールドカップを観に行った際にお世話になった方と偶然再会。
世界も、日本も、フットサル界も広いのだか狭いのだか自分にはいまいちわからない。
ワールドカップ決勝戦を観た後にホテルでパサパサのコンビニ弁当を食べながら色々話したのが本当に懐かしい。
自分は結構な人見知りなので話しかけるのにちょっと勇気が必要だったけど格好の話題があった。

『2016年。ワールドカップの舞台はコロンビアに決まりましたね』

お互い指差してお前は行くんだろって爆笑したのがなんとも言えない。
2004年台湾、2008年ブラジル、2012年タイと3大会連続で現地観戦してるこの人は私の中でちょっとしたアイドルだ。
モモクロよりAKBより明日この人と試合を観れるのがなんとも嬉しい。

薄暮のオーシャンアリーナ。
粋な再会に感謝してます。

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2013/8/9 Fリーグオーシャンアリーナカップ 2日目 準々決勝 TEVAオーシャンアリーナ 『むくれ顔』

2013/8/9 Fリーグオーシャンアリーナカップ 2日目 準々決勝 TEVAオーシャンアリーナ
府中アスレティックFC 3-1 ペスカドーラ町田
フウガすみだ 5-7 シュライカー大阪
名古屋オーシャンズ 4-0 アグレミーナ浜松
湘南ベルマーレ 3-2 バサジィ大分

2011年 3-0。
2012年 2-1。
2013年 1-1。

3年連続、全日本選手権で対戦した大阪とすみだ。
結果は大阪の2勝1分。
今回もピリピリするようなロースコアの神経戦を予想していたが、想像のナナメ上を行くハイペースな打ち合いになった。

2-0ですみだリードから2-3で大阪が逆転して前半終了。
後半はジリジリした鍔迫り合いが続くも30分からは展開が一変。1分毎にスコアが動く乱打戦に。
大阪が加点し2-4に引き離されながらも、浦安戦で出色だった半田選手、太見選手が取り返して4-4の同点。
カウンターから瀬戸選手の見事なドリブルシュートで4-5。
FKからマークのズレを突かれ4-6で勝負ありと思いきや宮崎選手のファー詰めで5-6。

残り2分。
今年の全日本、名古屋戦を彷彿させるゾンビのようなしぶとさで追いすがるも、最後は前がかりになっての2対1を手堅く決められ5-7の敗戦。
大阪の5点目、6点目はすみだの得意な得点パターンで、追い上げムードの中、相手にお株を奪われたのはなんとも残念だった。

名古屋以外では何年振りかの敗戦。
試合終了直後、選手全員がもっとやれたのにとばかりにむくれ顔なのがなんとも印象的だった。

来年、F参入が叶えば当然負け試合も増える。
それでも全員が同じ方向を向いて悔しがっているのを見るのはなんとも微笑ましい。

楽しくて喜べることばかりじゃない。
怒ったり哀しんだりすることもある。
何かをやり続けることはきっとそんなことの繰り返しだ。

懸けているものが何かが見えれば勝敗を越えてファンは楽しめる。
勝って喜ぶ姿もいいが、負けて心底ブンむくれる姿も存分に見せてほしい。
 
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8 8月

2013/8/8 Fリーグオーシャンアリーナカップ 1日目 TEVAオーシャンアリーナ 『それでもフットサルが好きだから』

2013/8/8 Fリーグオーシャンアリーナカップ 1日目 TEVAオーシャンアリーナ
アグレミーナ浜松 7-3 ミキハウス
バサジィ大分 1-1(PK5-3) エスポラーダ北海道
府中アスレティックFC 1-1(PK4-3) 
バルドラール浦安 2-3 フウガすみだ

2012年の全日本では浦安と互角に打ち合い、北海道を持ち前の攻撃力で破ったミキハウス。

馬場選手、稲田選手と強力な2枚のピヴォを揃え、スピード&テクニックのあるアラのピヴォ当てor縦突破で得点を量産する痛快なチームだ。
攻撃力に反比例して攻守の切り替えが遅いため失点も多いが、ハイペースな打ち合いを得意とし、自分たちの武器を活かす姿勢は見ていて心地良い。
浜松の意外なゲームマネージメントの巧みさに沈んだが、得点のシーンはいずれもこのチームならではの形だった。

一昨年に続いて浦安を破ったフウガすみだ。

前半半ばに稲葉選手の緩急の利いたカットインシュート、第2PKで2-0のビハインドも、前半終了間際に太見選手のキープからファーへのパスを宮崎選手、半田選手が突っ込んで2-2の同点。
後半、焦れる展開の中、カウンターから宮崎選手が相手の重心を見透かすように左右に揺さぶるドリブルシュートを沈めての逆転勝利。

前半途中までは試合に飲まれたすみだを浦安が押す展開だったが、1-0で5ファイルになった直後のタイムアウトでの立て直し、サブのゴレイロではなく守備力と経験値の高い大森選手をメンバー登録し、終盤の浦安の猛攻を凌ぐ場面で活かすなど、ファウル数、スコア、試合の残り時間等、刻一刻と変化する状況に対し、浦安岡山監督、すみだ須賀監督のベンチワークにも見ごたえのある詰め将棋のような一戦だった。

試合後の金川選手のインタビューがなんとも出色で、ぜひ原文を読んでほしいが要約すると以下のような内容だった。

『アマチュアの僕たちは仕事の後に練習している。
それでもフットサルが好きだからクタクタになるまで練習して、その成果をチーム全員で試合で表現している』

すみだがFリーグに上がっても選手全員がプロになれるわけではないだろうし、そもそもFリーグでも完全なプロチームは名古屋だけだ。
金川選手の言葉はすみだのような地域リーグのチームだけでなく、奇しくもFリーグを含めた日本のフットサル選手の言葉も代弁している。

頑張った先に待遇が付いてくれば最高だが、Fリーグの7年間を見てもわかる通りまだまだ時間はかかるだろう。

答えは出ないけど頑張らないで結果が出ることなんてない。
環境を言い訳にしない。好きだから頑張る。

説得力抜群でなんとも堂々とした一言だった。

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