2014/7/26(土) Fリーグ 第6節 墨田区総合体育館
フウガドールすみだ 1 - 4 ペスカドーラ町田
試合開始から9秒。
すみだのキックオフのボールを一気のプレスで奪い、中央で待ち構えた篠崎選手が強烈なミドルをゴール上段に突き刺す。
ゴール後、普段は見せないガッツポーズとシャウトを響かせる篠崎選手。
守っては捌くタイプのフィクソにはプレス、1stライン以降は縦パスorピボ当てを待って、入ったら挟んで激しく当たり、攻めてはクールなイケメンテクニシャンの篠崎選手、永島選手がらしくない強烈シュートを連発し、出場機会の短い日根野谷選手の効いているプレイが光った。
ボールの取りドコロを明確にした守備で相手を抑え、わかりやすい形で攻め切る。
時折見事な試合を見せるも、淡白で勝負弱いイメージのある町田らしからぬ横綱相撲。
この日の町田は異常な気合の入り方だった。
今年1年(特に1順目)、すみだは対戦して美味しくない相手だろう。
負ければ面目が立たないし、勝っても先輩チームを倒す光景を期待している観客の表情にはちょっとした失望感が浮かんでいる。
大阪の村上選手。
浦安の星選手、荒牧選手。
そして今日の篠崎選手。
チーム内で十分な立場の選手たちが、いつもより斜め上のテンションで試合に臨み、普段より多めにスライで吼え、ワンプレーに喜怒哀楽を出す。
閉塞感。ジリ貧。資金力に富んだ1チームが7連覇する退屈なリーグ。
目を向ければいくらでもネガティブな話題が出るFリーグで、それでもそれぞれが時間を重ね、その事にきっと強い想いを持っている。
毎年参入を期待されていたチームが満を持しての参入。
そして同じ舞台での初対戦。
これまで積み重ねた時間を賭けての勝負が引き出す各選手の表情は、いつもと違っていてなんとも見応えがある。
いつもと違う表情を今までも見せてくれていればいいのにという意地の悪い思いもあるけれど、それでもそういう変化があったのならすみだが参入した意味は大きいのだろう。
1順目の残りは神戸、北海道、湘南、そして名古屋。
意地が名勝負を生み、継続がライバルを育てる。
優勝争いより前に必要で、でも意図して作ることは難しかっただろう、シンプルな意地の張り合いを見せるようになってきてくれたFリーグが非常に面白い。