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Futsal Philosophy (フットサル・フィロソフィー)

2014年09月

27 9月

2014/9/27(土) 関東2部 第10節 ウイング・ハット春日部 『カリスマの背中』

2014/09/27(土) 関東2部 第10節 ウイング・ハット春日部
フュンフシュピーラー山梨 2 - 1 ミリオネア横浜
malva ibaraki fc 6 - 5 PSTCロンドリーナ
アルティスタ埼玉 1 - 6 デルミリオーレクラウド群馬
Iwatsuki Futsal Club/tzk 10 - 5 MORANGO
コロナフットボールクラブ権田 3 - 1 FUTURO

残り4節に迫った関東2部。

優勝自動昇格。
準優勝入れ替え戦の権利はデルミリオーレ、コロナ、マルバ、フトゥーロに絞られた。

昨季1部の地元アルティスタ埼玉に先制されるも、手堅く同点、加点で突き放すデルミリオーレ。
個性の強いメンバーが揃うこのチームだが1stセットでは関口選手が、2ndではチーニョ選手がとにかく利いている。
劣勢でもボールを切らずにプレスを回避しマイボールの時間を作れる関口選手。
攻守両面で別格のダイナミックなプレーを見せるチーニョ選手。
次節、優勝のかかるマルバ戦は12月21日と、全国選抜の疲れや怪我を抜くには十分な間が空く。
どちらも攻守のバランスのいいチームなので、熱戦を期待したい。

2009年に関東2部降格から、中位をさまよう古豪フトゥーロ。
久々の昇格をかけてのサバイバル対決となったコロナとの大一番は、早々に会場入りし会場内で入念なミーティングをするほどの気合の入りっぷりだった。

試合はコロナが先手を取り、フトゥーロが追う展開。
2点ビハインドになった後半5分過ぎからは、39歳のカリスマ、上村信之介選手が終盤のパワープレーも含め出ずっぱりで得点を狙う。
ダブルタッチでのピボ当て、足首のスナップを利かせてのアウトサイドでのパスなど、外連味溢れるプレーで観客を存分に沸かせた。

かつての関東の主役がワンプレーに怒鳴り、必死に得点の糸口を探す関東2部の昇格争い。
好きなものに必死になり、意地を張り、ワンプレーに一喜一憂する。
カテゴリーがどこかなんて他人が決めるものでしかない。
39歳で現役を続けていて、巡ってきたチャンスに必死になる姿を見れるのはファンとして非常に嬉しい。

試合は落ちない前プレと洗練されたボール回しというモダンなフットサルを見せたコロナが3-1でフトゥーロを降した。

スコア以上に内容に差があった試合終了のホイッスルを憮然と聞く上村選手。
ふてぶてしく憮然としつつも、コロナ、フトゥーロの面々から離れたところでユニフォームの裾で汗を拭う。

芸術家は佇むだけで絵になる。

そんな哀愁を感じる姿がとにかくカッコよかった。 

 
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15 9月

2014/9/15(月・祝)第30回全国選抜フットサル大会 きびじアリーナ 準決勝・決勝 『全盛期を決めるもの』

2014/9/15(月・祝)第30回全国選抜フットサル大会 きびじアリーナ 準決勝・決勝
◆準決勝
群馬県選抜 3 - 1 大阪府選抜
奈良県選抜 0 - 4 静岡県選抜
◆決勝
群馬県選抜 2 - 1 静岡県選抜

昨日の決勝トーナメント進出を賭けた大一番と同カードになった第30回全国選抜大会決勝戦。

デルミリオーレ勢が大半を占める群馬県選抜の中で、大会を通して安定した活躍を見せたBFC所属の八高選手からのシュートパスを志村選手がファーで詰めて群馬県選抜が先制。

リベンジを狙う静岡県選抜もゴール正面からのフリーキックを阿野選手がズバリと突き刺し同点で前半終了。
プレスとボール回しで押し込む静岡と、中央を固めてカウンターとブラインドを作ってのシュートを狙う群馬。
接触プレイ、審判の判定にピッチからもベンチからも罵声の飛ぶ荒れた展開になった昨日と変わり、自分たちの色を出し合い、ジリジリする展開にもうまくいかないことを他責に求めない好ゲームになった。

後半12分。
カウンターから右サイドでボールを受ける群馬県選抜の須崎選手。

大会を通じて何度も披露した右足裏でボールを押さえてからアウトで逆へ持ち出す足技ではなく、アウトを匂わせる一瞬の間を取ってからオーソドックスにインサイドへボールを舐めて対峙するディフェンスを寝かせ、ゴレイロを外したファーへのパスを会場全体がスローモーションのような感覚で見つめる中、ジオゴ選手が無人のゴールへ流し込んだ。
相手が自分のプレイを知っていることが利点にも弱点にもなることを熟知した、サスペンスドラマの伏線を回収するようなベテランコンビのゴールがこの3日間の大会の最後の得点になった。

初優勝に沸く群馬県選抜の平均年齢は30.9歳。

決勝点ゴールのジオゴ選手は35歳で、アシストの須崎選手は37歳だ。
全盛期を決めるのは自分自身で、夢や目標があるならいつまでだって持てばいい。
いい大人が怒鳴り、走り回り、クタクタにやり切った笑顔でカップを掲げる。
フットサル黎明期を駆け抜け、生活、競技の両立というジレンマも経験したであろう彼らの全盛期がこれまでとこれからのどこにあるかなんてもう誰にもわからない。

好きなものを追いかける気持ちに、年齢で限界の枠を作ってはめ込むのは無粋だろう。
夢や目標を持ち、挑戦し続ければいくつになっても輝けることをこの日の彼らの笑顔が雄弁に語っている。

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決勝戦の群馬県選抜VS静岡県選抜。
2面のコートを1面に早替えした運営の手際の良さがお見事でした。
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14 9月

2014/9/14(日)第30回全国選抜フットサル大会 きびじアリーナ 予選2日目『名演技』

2014/9/14(日)第30回全国選抜フットサル大会 きびじアリーナ 予選2日目
◆Aグループ(群馬県、静岡県勝ち抜け)
静岡県選抜 1 - 2 群馬県選抜
鹿児島県選抜 5 - 1 広島県選抜
静岡県選抜 9 - 1 広島県選抜
鹿児島県選抜 3 - 4 群馬県選抜
◆Bグループ(大阪府勝ち抜け)
大阪府選抜 9 - 2 宮城県選抜
富山県選抜 0 - 3 福岡県選抜
大阪府選抜 2 - 1 福岡県選抜
富山県選抜 6 - 2 宮城県選抜
◆Cグループ(奈良県勝ち抜け)
徳島県選抜 5 - 7 奈良県選抜
北海道選抜 7 - 3 岡山県選抜
北海道選抜 0 - 1 奈良県選抜
徳島県選抜 3 - 6 岡山県選抜

静岡県選抜対群馬県選抜で起きた同一時間で同一組の2試合を消化するリーグ戦あるある。

隣コートのボールが自コートに入り、セルフジャッジでプレーを緩めてしまった何人かの選手を尻目に、プレイを続行した安田選手がネットを揺らして静岡県選抜が先制。

決書トーナメント進出がかかった本命同士の大一番。
1-0でビハインドの前半終了後のハーフタイム。
群馬県選抜のジオゴ選手兼監督が10分間のハーフタイムの8割を使う勢いで切れに切れた。

・ベンチにいるメンバーが戦ってない
・負けているのになぜ笑っているんだ
・負けたら明日の準決勝、決勝の日程は岡山城でも観光するのか

若手の表情が曇り、 実績も経験も十分なベテランが唇を噛む中、 血管が切れるばかりの勢いでまくし立てるジオゴ。
そろそろ限界か、というタイミングで一瞬の間を取り、作戦ボードを床に置いて子供を諭すような優しい声に変えて後半に向けての指示をはじめた。

スイッチが切り替わるようにジオゴの声とボードに集中する群馬県選抜の面々。
濃すぎるほどに濃い面々に自分の言葉を伝えるために必要なもの。
現実を伝えるだけでは足りなく、理想を説くには各自が同じ方向を向いているわけではない。
現実を認識させ、目標を統一させるために必要な雰囲気作りや演出、ちょっとした政治力。
決勝トーナメント進出がかかった大一番のハーフタイムにさらっと名演技をやってのけたこの人は本当にお見事だ。

5人対5人でボールを相手のゴールに入れた回数で競うシンプルなスポーツ。
それでも解釈の仕方は人やチームの数ごとに無数にあって、解釈が違う者同士が競い合うからきっと面白い。

明日は準決勝&決勝。

勝ちグセの群馬
若さの大阪
粘りの奈良
リベンジを誓う静岡

全国制覇を賭け、残った解釈はあと4つ。
正解を決めるのも無粋なキャラクター同士のぶつかり合いを楽しみにしています。
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群馬県選抜の円陣、ハーフタイムでのNo3ジオゴ選手兼監督の指示
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群馬県選抜には敗れたものの2位ワイルドカードでベスト4に進出した静岡県選抜
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多彩な攻めを見せるものの奈良県選抜の粘りに沈んだ北海道選抜。
流動的な崩し、個のテクニックに優れる魅力的なチームでした。
13 9月

2014/9/13(土)第30回全国選抜フットサル大会 きびじアリーナ 予選1日目『大舞台』

2014/9/13(土)第30回全国選抜フットサル大会 きびじアリーナ
静岡県選抜 3 - 2 鹿児島県選抜
広島県選抜 3 - 5 群馬県選抜
大阪府選抜 6 - 2 富山県選抜
福岡県選抜 5 - 3 宮城県選抜
奈良県選抜 5 - 2 岡山県選抜
北海道選抜 7 - 4 徳島県選抜

群馬県選抜がエースピヴォの船山選手とゴレイロの山田選手のメンバー登録上の背番号と、試合で着用するユニフォームの背番号を間違えるというハプニングを起こしつつも広島県選抜に5-3で勝利。

今年3月の参入戦勝利から関東2部での快進撃と、一気にツキが回ってきた感のあるデルミリオーレ&群馬県勢。
試合以外の規則のところでツキにミソがつくのはなんともつまらない。
まだ勢いは残ってるし、勝ちグセは勝っているチームしかつけれない。
ツキを持続させるための注意や気づき。
明日の静岡県選抜戦をクリアすれば全国制覇も夢ではないはずだ。

北海道選抜が多彩なゴールパターンを披露し7-4で徳島県選抜を降した。
昨季までエスポラーダ北海道に在籍していた仲村選手が違いを見せつければ、群を抜く経験を持つ菅原選手が場を引き締める。
ベテランと若手。右利きと左利き。遅攻と速攻。先生役とムードメーカー。
フットサルに必要な要素をバランス良く配置したこの好チームは見ていて退屈することがない。
得点、失点を含め、ワンプレーに対するベンチの雰囲気が非常に良く、感情が結果に直結することをひとりひとりが理解している。
カウンターの守備に脆さを見せたがこのチームならきっと修正してくるだろう。

今日の試合中、ミスジャッチに消沈した主審がファウルに笛を吹けず、副審のみが笛を吹く時間が続いた試合があった。

フットサルで審判の判定がネガティブな話題になる試合は多々ある。
『審判が目立たない試合が良い試合』
と言われる中で笛を吹く彼らは、監督、ピヴォ、ゴレイロ以上に試合の中でプレッシャーを受ける存在だ。

人間はミスをする。

人間である以上、 選手も監督も審判も必ずミスをする。
1秒ごとに損益分岐点を何往復もするような競技で、正しい判断を下し続けることの難しさは誰もが理解しているし、それでも確固たる想いがあって下した判断なら、周りも受け入れるしかない。

全国選抜という大舞台で審判を任される以上、十分な経験を積んでいるはずだし、大舞台で笛を吹く期待や高鳴りをきっと感じていたはずだ。
試合終了後、こんなに悔しそうな審判の表情を見たことがない。
それでも自分がこうだと想ったことを笛に乗せることでしか、悔しさはきっと晴れない。

全国選抜大会は残り15試合。
選手だけでなく、審判も笑顔で試合を終えてほしい。
応援しています。

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群馬県選抜の円陣
02
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静岡県選抜の円陣・集合写真
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総社駅から徒歩30分のきびじアリーナ。
日本で一番晴天が多い『晴れの国 岡山』らしく、大会の3日間とも晴天に恵まれました。 
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