2016/9/11(日)~10/1(土) フットサルワールドカップ2016 コロンビア
ワールドカップも6組1位/2位/3位のうち成績上位の4チームが勝ち抜けのグループステージが終了。
決勝トーナメントも1回戦が終了し、明日からの準々決勝ではTV放送も始まります。
①TVスケジュール
・準々決勝
9月25日(日) 午前7:55-(午前9:50)
9月26日(月) 午前8:00-(午前10:00)
・準決勝
9月28日(水) 午前9:00-(午前11:00)
9月29日(木) 午前9:00-(午前11:00)
・3位決定戦/決勝
10月2日(日) 午前1:55-(午前3:50) / 午前4:20-(午前6:30)
②準々決勝の組み合わせ
◆FIFA公式の日程
・決勝トーナメント1回戦
◆山組①
コロンビア(A組2位:ホスト国/2012W杯4位) - パラグアイ(C組2位)
ブラジル(D組1位:2012W杯優勝) - イラン(F組3位)
ロシア(B組1位:2016欧州準優勝) - ベトナム(C組3位)
スペイン(F組1位:2012W杯準優勝/2016欧州優勝) - カザフスタン(E組2位2016欧州3位)
◆山組②
アルゼンチン(E組1位) - ウクライナ(D組2位)
イタリア(C組1位:2012W杯3位/2014欧州優勝) - エジプト(B組3位)
タイ(B組2位) - アゼルバイジャン(F組2位)
ポルトガル(A組1位) - コスタリカ(E組3位)
この決勝トーナメント1回戦が・・・、
◆山組①
パラグアイ(C組2位) - イラン(F組3位)
ロシア(B組1位:2016欧州準優勝) - スペイン(F組1位:2012W杯準優勝/2016欧州優勝)
◆山組②
アルゼンチン(E組1位) - エジプト(B組3位)
アゼルバイジャン(F組2位) - ポルトガル(A組1位)
こうなりました!!
注目はワールドカップ2連覇中の王国ブラジルの敗退と、前回大会3位の欧州の強豪イタリアの敗退でしょう。
(特に球技王国ブラジルが決勝トーナメント1回戦で姿を消すのはどの球技を見てもそうない光景)
③準々決勝の見所
・パラグアイ-イラン
ホスト国コロンビアを破ったパラグアイと、ワールドカップ2連覇中の王国ブラジルを倒したイランの下剋上対決。
イラン人にしては小柄で風に舞うような身のこなしを見せる12番タイエビの意表を突くプレイと、イラン人らし厚みのある体でブラジルのバリエーションに富んだシュートを抑えたゴレイロ、2番のサミミに要注目。
堅守速攻とセットプレーに光るものがあり実力的にはイランと伯仲のパラグアイは、ブラジルを破ったイランを過度に尊敬しないことが勝利のカギか。
・ロシア-スペイン
欧州の覇権を争う2大国が前回大会と同じく準々決勝で激突。
グループリーグでは少々ピリッとしない戦いを見せたスペイン。
決勝TN1回戦のカザフスタン戦では3-2でリードを奪うも1名が退場。
ここから相手のパワープレーを3人で守りつつ、隙を見てのパワープレー返しを成功させて5-2で勝利。
チームがまとまる良いストーリーの4試合を戦ったスペインに対し、強烈な個と、蹴らせても囮にしても効果抜群のパワーシューター、8番エデル・リマを活かしたセットプレーで相手を粉砕するロシアはここまで楽な対戦相手が続く。
欧州3位の難敵を退けて団結した感のあるスペインと、ベスト8進出国の中で最も消耗度が軽いロシア。
ロジック通りで片付かない優勝候補対決の行方はどちらか
・アルゼンチン-エジプト
攻守に真面目でセットプレーにも見るものがある地味強アルゼンチンと、前回大会3位のイタリアを破ったエジプト
老獪で勝利に拘るアルゼンチンが長い手足を活かしたドリブルを武器に一攫千金のチャンスを狙うエジプトを絡め捕れるか。
準々決勝屈指のシブイ一戦。
・アゼルバイジャン-ポルトガル
ブラジルからの帰化選手を大量に揃えミゲル・ロドリゴ前日本代表監督が率いるタイを8-13というスコアで破ったアゼルバイジャンと、ファルカンが去った後のフットサル界のトップアイドル・リカルジーニョ擁するポルトガル。
ポルトガルはリカルジーニョと他の選手の距離感が非常に良くなり、スピード&トリックを利かしたドリブルでリカルジーニョが数的優位を作ってからの攻めはワクワク感大。
アゼルバイジャンはタイとの激闘のツケとばかりにイエローカード累積で出場停止となるブラジバイジャン勢の穴を埋められるかが課題。
④新旧フットサル界のアイドル。ファルカンとリカルジーニョ
◆ブラジル代表のファルカン
約20年間フットサル界のアイドルであり、アイコンであり続け、今大会でワールドカップ最多48ゴールのレコードを打ち立てたファルカン。
スピードや運動量は減ったものの彼の特徴である、
・相手をよく見て動きの逆を突く
・各技術の再現性の高さ
を活かしたゴールが再三ありました。
そんなフットサル界のヒーローは今大会での代表引退を表明しています。
代名詞のファルカンフェイントから中央へカットインして左足シュート。
スピードの衰えを考慮しやや後ろ寄りにカットインすることで相手のブロック射程に入らないよう工夫している。
技術と知恵が澱のように重なったファインゴール。
ブラジル得意の2キッカーで構えてのFKからバックヒールでプッシュ。
セットプレーから阿吽の呼吸でキッカーと合わせるなど、今大会は39歳のベテランらしい懐の深さが光った。
ゴレイロとの1対1で度々見せる足首のスナップで頭上を抜くプレー。
縦/横/高さを常に把握し、フィニッシュの場面では『高さ』に印象的なゴールが目立つ3D思考のファルカン。
ワールドカップラスト、48ゴール目は切なさとともに思い出される彼らしい美しいアーチ。
FIFA公式が用意したファルカンに捧げる動画。
良い仲間に恵まれ、観客はもちろん対戦相手からも尊敬されるフットサル界最高のヒーロー。
スタジアムを去る分厚い背中には寂しいよりもありがとうがふさわしい。
◆ポルトガル代表リカルジーニョ
ファルカンからフットサル界のアイコンとしてのバトンを渡された感のある魔術師リカルジーニョ。
・爆発的なスピードと切返しの深さ
・遊び心のあるトリッキーなプレー
を活かした魔法のようなゴールは思わず握り拳を作って声をあげてしまうほど。
ゴレイロを正面、ディフェンスを間接視野に捉えてのゴール前。
ディフェンスのスライディングをアッサリ見送っての左足一閃。
ディフェンスのスライディングをアッサリ見送っての左足一閃。
魔術師リカルジーニョのこれでもかと言わんばかりの落ち着きが光る。
リカルジーニョがヒールリフトで相手を抜いて作った数的優位を活かす大きなトライアングルの展開。
ヒールリフトに注目が集まるゴールだが、その後の強く正確なファー詰めを冷静に成功させているところに強国ポルトガルの基礎技術の高さが伺える。
リカルジーニョの匠がギュッと詰まったこのゴール。
スナップの利いた左足アウトで長い距離のピヴォ当てを成功させ、そのリターンを受けてのスピードに乗ったドリブルからワンフェイクでDFの動きを止めてロングシュート。
視野の広さ・基礎技術の高さ・クイックネス・駆け引き・シュート力と全プレーで相手の先を取った魔術師リカルジーニョの真骨頂。