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Futsal Philosophy (フットサル・フィロソフィー)

Fリーグ

7 5月

2017/5/7(日) 甲斐選手引退試合 町田市総合体育館 『16年後の笑顔』

2017/5/7(日) 甲斐選手引退試合 町田市立総合体育館
ペスカドーラ町田レジェンド - CASCAVELレジェンド
CASCAVELレジェンド - KAI SHUJI FRIENDS
KAI SHUJI FRIENDS - ペスカドーラ町田レジェンド

『フットサルのすすめ』という本をご存じだろうか。

副題は『Super League 2001 Official』と打っており、2001~2003年(2000年にプレ大会を実施)にかけて行われた競技フットサルの通年全国リーグ(といっても関東7チーム+関西1チームで行われたJFA主管ではない私設リーグであるスーパーリーグのオフィシャルガイドブックである。

選手名鑑もついており未だに現役でFリーグを戦う選手は金山選手(町田)、三井選手(府中)、岩本選手(浦安)の3名のみだが、各地域リーグで選手や指導者として活躍している面々はまだまだ結構な数がおり、インターネットではほとんど情報が残っていないフットサル黎明期で彼らが期待の若手と呼ばれていた時代の貴重な文献である。

このスーパーリーグの代表が昨シーズン45歳で引退した甲斐修侍氏で、本の冒頭にあるスーパーリーグの意義を語る言葉が非常に奮っている。

『今後の課題としては、いかにして『観る楽しみ』を提供していくか、ということですね。
そして多くの人に観られることによってプレーヤーの技術も上がるわけです。
そういういい循環を作っていけば必ずスーパーリーグは成功すると思っています』

当時流行していた細めのセルフレームのサングラスから覗く笑顔がなんとも印象的だ。

それから16年。
2007年にJFA主管による全国リーグのFリーグが開幕し、2012年にはワールドカップベスト16に進出。
名実ともに日本のフットサルのレベルは大いにアップしたと思う。

観客動員数の伸び悩みはもちろんあり、プロ化も進まず、チームごとのレベルの格差もあるが、観客動員はどちらかと言うと健闘と不振が目立つチームの差が開いているのが顕著(前者が北海道/町田/すみだで後者が仙台/大阪/大分)で、2000年前半のフットサルナビやピヴォを見てみると関東リーグを戦う主力選手がインタビューでファーストフード店で週4日バイトをして生計を立てているといったことが普通に記事になっていたりもしたが、現在のトップリーグであるFリーグでは金額の過多こそあれサラリーを貰える選手は増えてきているのではと思う。
競技レベルの不均衡については、F開幕前の1996年~2006年の11年間は関東の強豪チームが全日本を8度制していて、いい選手がその時にいい環境の組織や地域に属するようになるのは競技者として当然のことだろう。

過去のエントリーで散々現状に対する不満を書いてきたが、日本フットサル界が正当に進化してきたことは間違いがない。
ただ、最近の停滞感や他競技の躍進を見ると歯がゆさや、意思決定層の無関心さが目立つように感じて率直にとても寂しい。

ゴールデンウィークの最終日、5/7(日)に行われた甲斐選手の引退試合は1990年後半からの黎明期に鎬を削った戦友たちの同窓会を、ずば抜けた股関節の柔軟性と、バランスを備えた分厚い体躯をベースに奇術のようなテクニックを操り『フットサルの神様』と称されるファルカンが見守る好イベントになった。

引退試合はペスカドーラ町田レジェンド、CASCAVELレジェンド、KAI SHUJI FRIENDSの3チームに、今年3月に全治2ヶ月の怪我を負った甲斐選手が入ってランニング15分ハーフで戦う巴戦形式。

第一試合に登場した相根選手が寄せに来た甲斐選手の状態が万全でないことを視野に捕らえるとなんでもないパスをさりげなくトラップミスしてサイドラインを割らせる。
古くから主役をよく知る戦友たちにとっては、今日のハイライトが何かの話し合いは不要ということだろう。

3試合の総当り戦はファルカンが代名詞のファルカンフェイント、アウトサイドでのリフティングからサソリの尻尾のように後ろ足を振り上げてのパス、シャチホコシュート、鎖骨の窪みを利用してボールをピタリと止めるトラップと妙技の数々をご祝儀代わりに披露して喝采を集めれば、甲斐選手が親子競演を果たし、最初に立ち上げた競技系チームのAZUR(98年全日本準優勝)のチームメートである黒岩氏とマッチアップ。
イゴール選手の肩口を負傷明けとは思えないループシュートで狙うと、これを防いだイゴール選手が申し訳なさそうに手を合わせるなど各出場者が見せる笑顔が非常に印象的だった。

ダブルタッチを活かしたサイドのドリブル突破を武器にした橋本選手がファルカン相手にファルカンフェイントからヒールリフトを見せて会場を笑いの渦に巻き込めば、ファルカンと森岡選手が抜群のテクニックと局所的なスピードアップでゴールを呼び込むなど、笑いと競技としての見せ場も十分で、職業ファルカン/趣味フットサルといった風情な神様の美技を堪能しつつ、甲斐選手になんとかゴールに絡んでもらおうという気遣いが交錯して時間が進む。

最後はこの日得点がなかった甲斐選手のために急遽審判に入った阿久津氏が突如PKを指示すると、ベンチから3チームの選手が応援に飛び出し、甲斐選手が周囲の期待と共にペナルティスポットへ。
公式戦とちょっと違った緊張感の中で放ったシュートは無常にもゴールを外れ、フロアに集まった3チームの選手がコテコテのズッコケ芸を披露した後のセカンドショットを確実に決めると、やっつけ感と愛のある胴上げでこの日の主役が宙に舞った。

フットサルに熱中して青春時代を過ごし、めでたくアラフォーを迎えた壮年の志士たち。

近いようで遠かった憧れのファルカンとの絡みと、日本の競技フットサルで長くメインキャストを務めた甲斐選手への惜別の想いが交錯する笑顔が印象的な引退試合は最高のカーテンコールで幕を閉じた。

『今後の課題としては、いかにして『観る楽しみ』を提供していくか、ということですね。
そして多くの人に観られることによってプレーヤーの技術も上がるわけです。
そういういい循環を作っていけば必ずスーパーリーグは成功すると思っています』

16年前に語った甲斐選手の言葉はシンプルだ。
だが、とても重い。

フットサルはメジャーになりうる可能性を持った魅力的なスポーツだと会場に集まった誰もが思っているだろうし、それが叶っていないことももちろん知っている。
それを叶え、年間1億円以上のサラリーを集めているのは世界中で黄色と赤の縞模様のシャツを着て町田に現れた『観る楽しみ』の権化のようなファルカンだけだろう。

2007年のFリーグ開幕。
カズこと三浦和良(Jリーグ横浜FC)が参加しベスト16に進出した2012年のワールドカップ。

ブレイクしそうでしきれない歯がゆい競技だが、マイナースポーツなんてどれもそんなものだ。

フェンシング
バドミントン
ハンドボール
ラグビー
女子サッカー

オリンピックやワールドカップで、金星、メダル、優勝と話題になった各競技も印象的なトピックや名場面は覚えているものの、数字に残る客足として定着しているかというと首を横に振らざるを得ない。
その中でフットサルが人気も待遇も一気に飛び抜けるというのは神業に近いものがあるし、一番に必要なものは残念ながら『我慢』だ。

我慢とわずかな進歩の16年間。
今回の引退試合はそんな我慢を感じさせない笑顔が沢山あった15分ハーフ×3試合で、出場した選手たちは久々に再開した戦友との同窓会を心から楽しめたのではないだろうか。

冒頭に観客動員数の伸び悩み、プロ化への停滞、チームごとのレベルの格差について触れたが、全体としては16年間で少しづつ確実に進歩している。
ふと現実を見ると暗いニュースが多かった2016年シーズンだが、新シーズンへの谷間の時期に沢山の笑顔を見れたのがとても嬉しかった。

没頭し、ジレンマを感じ、喜怒哀楽を共に感じた仲間たちはいつの間にかお腹が出て、髪には白いものが増え、笑えば目尻に皺が寄っている。
切磋琢磨した当時の戦友たちとの再開を笑い合えるのは濃い時間を過ごした彼らだけが味わえる最高のご褒美だろう。

おそらく何年か後にあるだろう誰かの引退試合でも同じ光景が広がっていてほしい。
その時、2001年の言葉をまた思い出すはずだ。



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こちらが2001年に毎日新聞社刊から出版されたフットサルのすすめ。
まれにAmazonで出品のある一冊で、あの人がこのチームに的な発見もあり。
フットサルファン歴が10年未満の人に非常にオススメ。
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試合前の整列時に森岡選手が記念撮影。
試合中は鬼気迫る気力を見せるタレントたちもこの日は笑顔。
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2004、2008年のワールドカップで日本の底を支えたふたりの闘将、難波田選手と鈴村選手。
残念ながらワールドカップには縁がなかったものの、まだまだ現役の岩本選手も交えてイイ笑顔。

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この体格差ながら異なる武器で勝負するふたりの背中。
2008年のブラジルワールドカップで対戦経験もあるファルカン選手と金山選手がガッチリ握手。
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本日の主役のふたり。
5番と12番へ炊かれてできるフラッシュの後光。
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フットサル界のレジェンドとJリーグのユースチームに所属する親子鷹の初競演。
押してもビクともしない稲田選手をマークして分かる父の偉大さ・・・。
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文中の黒岩選手とのマッチアップ。
迎え撃ついい笑顔が非常に印象的。
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試合の待ち時間で生まれたファルカン/イゴール/森岡のスリーショット。
東京の観光情報か、日本/ブラジル/中国のリーグを経験した3人の次の旅路への情報交換か。
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華試合で目立った稲田選手の強烈な右足と石渡選手の平然としたセーブ。
ここ数年グラスルーツカテゴリーで猛威を振るった闘魂のふたりはFでも全然やれそうな存在感。
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笑顔が目立った試合で突如発生したシュートファイト。
フィジカルでゴリ押しする稲田選手の仕掛けを岡山監督が後ろからユニフォームをクラッチして抑える。
普段は柔和な岡山監督が見せるシブカッコいい真剣な表情。
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こちらは闘魂劇場。
プロレス式に稲田選手に当たって盛り上げる難波田選手。
ファルカン→森岡の伯日キングのお膳立てから美味しいゴールをゲット。
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右45度からの甲斐選手の左足ループを防いだイゴールがゴメーンとばかりにこの笑顔。
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昨シーズンの町田の出世頭、日本代表にも定着しつつある原辰介選手の兄、過去に町田でゴレイロとして活躍した原章展選手が石渡選手とスイッチ。
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世界最高のテクニシャンであるファルカンの惚れ惚れするような胸板、お尻の大きさ、足首の細さ。
生で見る機会があった場合は、背中に鉄板が入ったような姿勢の良さと、それを支える均整の取れたフィジカル、試合前のルーティンである単純な足上げや、股割りの柔軟さといった彼のハードの部分にゼヒ注目してほしい。
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試合の合間にファルカンがアリーナのファンにサインとセルフィーの大サービス。
文字通りの神対応を受けようとアリーナ最前列の人口密度が急上昇。
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ダブルタッチで会場を沸かせた足技自慢の橋本選手がファルカンと対峙。
本家相手にファルカンフェイントからのヒールリフトを見せると会場は大爆笑。
町田総合に世界初のドリブル芸が誕生の瞬間・・・。
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3分ほど出場し、pepperのような動きから1ゴールを上げたFリーグ報道官の加藤未央さん
今期は報道官らしい報道を沢山お願いします・・・。
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文中のPKの場面。
『えーと。これは何のイベントだって言われて来たんだっけ・・・』とばかりに所在なさげなファルカン。
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試合後の引退セレモニー。
長く同じチームで戦った藤井選手、市原選手、前田選手、相根選手らから花束を贈られて目を抑える。
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最後はファルカンからも花束贈呈。
『えーと。これは何のイベントだって言われて来たんだっけ・・・』
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少しずつだが確実に進歩した時代を駆け抜けた卒業生からの贈る言葉。
昔もこれからも本質は16年前の言葉がすべてだろう。


4 3月

2017/3/3(金)~4(土) FリーグプレーオフFinal Round 岸和田市総合体育館『決勝戦の風景』

2017/3/3(金)~4(土) FリーグプレーオフFinal Round 岸和田市総合体育館
◆1戦目
シュライカー大阪 2 - 3 ペスカドーラ町田
◆2戦目
シュライカー大阪 3 - 2 ペスカドーラ町田
※シュライカー大阪が年間王者

リーグ1位に勝ち点4のアドバンテージが与えられる勝ち点5先取(勝:3点/分:1点の勝ち点のため町田は2連勝が必須で最大2試合開催)のレギュレーションになった今年のプレーオフ決勝だが、第1戦の開始数秒で町田のエース、森岡選手が筋肉系のトラブルで早々に負傷退場。

相手を問わず1試合1~2点を見込める大駒を失った町田だったが、今シーズン目立った活躍のなかった本田選手がこの機会に発奮し大阪のゴレイロの柿原選手を落ち着いてかわして2ゴールを挙げると、相手ゴール前でしぶとくボールを奪った室田選手が蹴り込み町田が0-3で前半を折り返す。
後半はカウンターから大阪の王将、アルトゥール選手がゴールが浮くほどの強烈なミドルシュートをブチ込み、出場メンバーが固定されたチームでしっかりポジションを掴んだ24歳の田村選手が詰めて2-3と追い上げるも、3分間のパワープレーをズバ抜けた団結力で凌いだ町田が次戦に繋がる1勝を挙げた。

2戦目は町田のラフファイトに終始イライラしていた永井選手が若干20歳の仁井選手のシュートパスをスラして先制し、その後大阪のフロントラインをゴリゴリと引っ張るチアゴが決めて2-0と大阪がリードを奪うも、町田が残り20秒で得た第2PKを前日の負傷から強硬出場の森岡選手が沈めて2-1とし前半が終了した。
後半21分に篠崎選手のコーナーキックがオウンゴールを誘い町田が同点に追いつき、その後は2.5セットで回す町田と、ブラジルトリオと小曽戸選手を中心に少人数ながら強力なカードを順次フロアに送る大阪の鍔迫り合いが続く。

2戦目の町田は森岡選手の調子が万全でないと判断し、本田選手とのダブルピヴォを随所に織り交ぜて森岡選手への注意を逸らし、代名詞の俊敏なターンや強烈なシュートではなく狩猟犬のような嗅覚で後方からゴール前に侵入しての一噛みを狙う工夫が光った。

勝利が必須条件の町田が残り3分からパワープレーに打って出るも、最後は来日1年目からここぞという時の異常なガッツキでゴールを奪ってきたチアゴが横江選手の足元に入ったボールを引っかけて奪ってのパワープレー返しを成功させて3-2とし、引き分けでもOKだった初優勝にアリーナがどっと沸く歓声を添えた。

全体としては1年を通じ安定して実力を発揮してきた大阪が2戦合計のスコアで接戦を制したという格好だったが、シーズン後半からのピーキングがバチッとはまった町田の集中力とテンションの高さがピカピカに光った2試合で、惜しくも優勝を逃したものの熱戦を盛り上げた助演俳優賞として堂々と胸を張ってほしい。


今シーズンはFリーグを中心に観戦したが、シーズンの上澄みのプレーオフでもというか、だからこそというか気になるところはいくつかあった。

①レフリング
1戦目はルーズボールを追う際に町田の選手が前腕で相手の顔を叩いてから体を入れる場面が数度あり、初回で笛を吹かないことでラフプレー→抗議→ラフプレーの連鎖が目立った。
選手はプレーに対するリアクションで審判を試し、審判もプレーに対する笛で選手にメッセージを伝えるのはごく自然なことで、審判は笛を含めた初回のリアクションにこだわるべき。
2戦目の前半は両チームに第2PKが与えられたが、こちらは荒れるというよりは妥当な判断の積み重ねによる好(公)演出で◎。

②試合日程
すみだと大阪のホームアリーナで金、土曜に実施されたプレーオフ1st/2nd、ファイナルラウンドだが、両日とも金曜日の方が観客が多かった(それぞれ1,835人/1,361人と1,485人/1,170人)。
アリーナの賃料も平日の方が割安になることが多く、Jリーグを含め土日に集中する各種イベントとのバッティングも回避できることから、定時退社でギリギリ間に合うキックオフ時間でのスケジュール設定はマイナースポーツとして一考の価値があるのでは。

③シーズンのハイライト作り
プレーオフ4試合を戦った町田の集中力、緊張感、一体感の高さはどれも素晴らしく、トップリーグとして非常に魅力的で説得力のあるものだった。
12チーム3戦総当たりの33節は中弛みや、時間とともに点差が広がるだけの上位下位の対戦あり、内容・客足ともパッとしない試合も多かった。
12チーム2戦総当たり→1~6位/7~12位で上位下位リーグで1戦総当たり→上位3チームでプレーオフなど、上位下位とも意味と価値があり、勝敗に興味の持てる試合を意図的に増やす施策は急務。

④コンディションの維持とピーキング
維持については大阪、名古屋が◎。
ピーキングについてはすみだ(シーズン前半)、名古屋(AFC~シーズン中盤)、町田(シーズン後半)が◎。
AFCやワールドカップなど短期~中期決戦で挑む国際大会でカギになるコンディションの維持とピークの設定だが、③が充実するほどスタッフや選手にとっては良いチャレンジになり、観客は見所が増える。
2016年に苦杯を舐めたAFCに向けてのトライアルにもなるのでは。

⑤名古屋と森岡選手の存在感
不在の在。
なんだかんだで彼らがいない、万全でない決勝戦に物足りなさも感じた。
歴史が変わったと表現された今期のFリーグだが、一時の特異点になるかどうか来シーズンに向けての名古屋の動向も非常に楽しみ。
MVP4回、得点王4回の森岡選手は心身共に万全ならまだまだ3~40点を狙える選手だろう。

いずれにしろ3/20(月・祝)の全日本選手権決勝で2016/2017年シーズンも終わる。
 
少し気が早いかもしれないが、33節とプレーオフを戦い抜いた各チームの選手・スタッフ、東と西の横綱としてリーグの千秋楽をシッカリと締めた大阪と町田には心からお疲れさまと、ありがとうを言いたい。

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25 2月

2017/2/24(金)~25(土) Fリーグプレーオフ1st/2nd Round 墨田区総合体育館『価値を創る』

2017/2/24(金)~25(土) Fリーグプレーオフ1st/2nd Round 墨田区総合体育館
◆2017年2月24日(金)
・1st Round
名古屋オーシャンズ 2 - 2 府中アスレティックFC
ペスカドーラ町田 7 - 2 フウガドールすみだ

◆2017年2月25日(土)
・4/5位決定戦
フウガドールすみだ 0 - 4 府中アスレティックFC
・2nd Round
名古屋オーシャンズ 0 - 3 ペスカドーラ町田

12チーム3回戦総当たり33戦のリーグの結果を軽んじているという意見と、リーグの盛り上がりや見所を作るという意見の板挟みに合い、どのスポーツでも賛否両論の的にされるプレーオフだが今期のFリーグのプレーオフはズバ抜けて面白かった(若干の最終回感があるが実際は3/3(金)、4(土)の大阪のFinalRoundが決勝戦)。

初日は固定メンバーでリーグを戦い、これまで出番の少なかった岡山選手を前線で起用してセットに流動性を持たせた府中が異常なテンションの高さを見せて名古屋をリードして試合を進めるも、AFCで劇的なゴールを決めた星選手が2-2の同点に追いつき名古屋が初日を勝ち抜け(リーグ戦上位の名古屋(2位)は引き分けの場合は勝利扱い(府中は5位))。
 
3クール目でコンディションの上がらない戦いが続いたすみだとは対照的に調子を上げてきた町田が開始48秒で森岡選手が先制点を挙げるとその後は攻守に高いクオリティを見せた町田が7-2とすみだを一蹴。

リーグ1位の大阪への挑戦権を賭けた名古屋対町田の一戦は前半14分に森岡選手が左サイドで相手DFと対峙し、縦に抜けないと見るや右サイドへ相手との距離を取りながらドリブルで持ち出し、相手とのギャップを築いて利き足を活かせる右45度の角度に持ち込むと、腰の入った右足で豪快に逆サイドに突き刺して町田が先制する。
 
このプレーオフで目立ったのが町田の心技体の充実で、ボールを保持すればクアトロのパス&ムーブで相手のプレスをいなして穴を作り、守ってはポイントゲッターのシンビーニャ選手、平田選手に何もさせなかった滝田選手を中心とした好守が光った。

後半21分。
イゴール選手がゴールエリアギリギリにロングスローを投げ込む。
 
名古屋のゴレイロの篠田選手が前に出て抑えに行くも、163cmの金山選手が起用に体を潜り込ませてボールを頭に当てるとこれがスローモーションのようにゴールに吸い込まれて0-2と町田のリードが広がり、名古屋が残り7分からパワープレーを開始するもイゴール選手がキャッチしたボールをワンバウンドさせてからのキックでパワープレー返しを成功させ町田が0-3の完勝を収めた。

試合を振り返ると後半25分から星/シンビーニャ/セルジーニョ/平田マサノリとフィニッシュに強いセットを組んで名古屋が勝負に出たものの、ここを町田がしっかりと凌ぎ切ったことで精神的な優劣が決したのではと思う。
 
堅守と驚異的な粘りで昨年7月のAFCを制した名古屋も決して弱くはなかったが、ゴールに直結する凄みを持った選手が不在でオフェンスで相手にプレッシャーを与えられなかったことが最大の敗因だろう。

試合終了のブザーが鳴り、悲嘆に暮れる名古屋と歓喜の町田の選手たちをよそに、昨年名古屋との契約を打ち切られて失意の移籍をしたFリーグ最高のクラッチシューターの森岡選手がフロアに大の字になり顔を抑える姿が非常に印象的で、Fリーグで勝って泣く選手を久しぶりに見たなと思った。


2007年に8チーム3戦総当たりの21節84試合で開幕したFリーグだが、唯一のプロチームである名古屋が早々にリーグの趨勢を決めることに対する盛り上がり創出の施策として6年目の2012年からプレーオフが始まった。

2016年までの4年間は名古屋がリーグ1位で4度ともプレーオフを制する完全優勝が続いていたが、今シーズンはブラジルトリオが113得点を挙げて引っ張った大阪がシーズンを制し、プレーオフではイゴール/森岡の強烈なセンターラインを擁し短期決戦にバッチリ心技体を揃えてきた町田の後塵を拝し名古屋がリーグ、プレーオフとも敗れるということとなった。

歴史が動いたという表現も納得できるが、ブラジル代表歴のあるフィニッシャーのシノエがシーズン開始前に帰国し、シーズン途中に工夫に乏しく鈍重でキレやすいダニエルサカイというハズレ外国人を引いた絶対王者らしからぬマネジメントのまずさ(フィニッシャー不足のまま駒が足りているフィクソを補充)もあったが、負けたことが話題になるだけの歴史を作ってくれた名古屋には素直にありがとうという言いたし、これから唯一のプロチームであり自前のアリーナを持つ環境を活かして巨人の星ばりの地獄のシゴキからの復活劇を想像すると何とも胸が熱くなるものがある。

12チーム33節198試合で争った今期のFリーグ。
そのどの試合よりもプレーオフが面白かったのは試合に意味づけがされていたからだろう。

・10連覇への執念
・自分を追いやった名古屋へのリベンジ
・実力が拮抗した強い相手
・乾坤一擲の一発逆転
・異常な強さを発揮した大阪への挑戦権
・打倒名古屋を達成し新しい歴史を創る

率直な感想だが、実力のバラツキが顕著になった12チームでの3戦総当たりを、土日の連戦もある6月から2月までの8ヵ月間、毎週高いテンションでこなしていくのはムリな状況になっている。

選手のコンディションも勿論だが、2クール目~3クール目には観客数が4~600人の試合もあり、1月末の名古屋セントラルでは金曜日の16時45分から417人の観客の前で浦安と湘南の関東勢の試合を行うなど、本来ファンに見られるべき試合が適切な時間帯に行われなかったり、自転車操業のカレンダーではホームゲームの集客営業も時間が足らずプロモーションを打とうにも前日設営やアウェーゲームの移動手段と宿を確保するだけでスタッフ陣も手一杯だろう。

トップリーグは選手とファンのためにあるものであってほしいし、レギュレーションはチームの負荷を抑え、より一般層に届くために最適な形であってほしい。

・2クールで最後の1クールを上位下位のリーグで実施(拮抗した試合と、これまで『誉』しかなかったリーグに疑似的な降格争いによる『恥』の争いの創出)
 
・ワイルドカードが廃止されたことで地域リーグ勢のジャイアントキリングが困難になった全日本と差別化が難しいオーシャンカップの意味づけ(リーグでは1人の23歳以下の選手の登録を4人とし、6チーム2ブロック総当たりでセントラル開催。両リーグの同順位で順位決定戦など)

あくまでファンの妄想の域を出ないが、上記のレギュレーションであればリーグ戦が22節+上位下位リーグ5節の27節。オーシャンカップが5節+1節の6節。
今期のセントラルが5節だったのでオーシャンカップをここに適用すれば客足の減少が顕著だったセントラル大会のテーマ付けにもなるだろうし、順位争いの見所もより増えるのではと思う。

B1/B2の全36チームで立ち上がったBリーグとの競合もあり、33節の開催自体が今後より難しくなっていくのは明白で、オーシャンアリーナや小田原アリーナ、冠スポンサーが保持するゼビオアリーナらを有効活用した施策をレギュレーションの変更に合わせて打つべきだろう。

率直にトップリーグのレベルにない試合がちょいちょいあることと、難航する世代交代も大きな懸念点で、チームによっては疲労感が色濃く、低調な試合(仕掛けが少ないロースコアゲームや、実力差がコンディションで倍加した一方的なハイスコアゲーム)になりがちな3クール目は正直ハズレ試合が多く、ベンチ入りするものの結局試合には出場しない状態では若手の育成や世代交代も望めないと思う。
形はどうでもいいが、現状のレギュレーションではまず不可能なここのテコ入れは急務だ。

森岡選手のストーリーに酔ったプレーオフ1st/2nd Roundの2日間だったが、これが最終回ではなく大阪が待つFinal Roundへとストーリーは続き、新シーズンはまた6月に開幕する。

これまで『どう名古屋を倒すか』というところにフォーカスされていたリーグ戦のレギュレーションだが、幸運にもその目的が達成された11年目からは10年目の結果を分析してさらにトップカテゴリーが盛り上がるレギュレーションをドンドン検討してほしい。

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プレーオフで気を吐いた府中の1stセットを牽引した皆本/柴田/渡邊選手。
名古屋に肉薄し、すみだに勝利して4位と手応えを掴んだトーナメントを得意とするチームは全日本へ向けて収穫大。
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2クール目まで大阪、名古屋と首位争いを演じたすみだ。
チームを牽引した諸江選手と西谷選手が出場時間を長くして打開策を探るも、プレーオフでは町田、府中戦とも大量失点で幕。
駒は揃っているだけに来シーズンの課題はコンディションの維持か。
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10連覇を逃した名古屋。
ペドロコスタ監督が重用し、十分な活躍を見せたサテライト昇格1年目の赤髪ヤングガン・橋本選手は1stRoundのみの出場。
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タフな2試合でゴールを固めた星選手と篠田選手。
混戦からの星選手のミドルは大きな武器。
敗れたものの篠田選手は及第点の出来で全日本での巻き返しに期待。
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プレーオフでは不必要なファウルと工夫に乏しいプレーが目立ったダニエル・サカイ。
現時点で放出候補No1か。
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機動力のシンビーニャ選手と、フィジカルの平田マサノリ選手を抑える滝田選手。
プレスから漏れたピヴォへのコースを締める堅実な働きが町田の好守を支えた。
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早々に5ファウルとなり、3点を追う名古屋のパワープレー。
横一列でキックオフを待つ絶対王者のなりふり構わない布陣。
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ゴレイロがボールを持ったら前線に猛ダッシュでカウンターを呼び込み、遅行では相手DFの間に入って選択肢の創出と緩のプレーにも非凡なものを見せる中井選手。
テンションの高い攻守とライン際のボールに果敢にアタックするプレーは一見の価値あり。
早く日本代表で見たい選手。
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Fリーグ最高のゴレイロとアタッカー。絵になるふたりの共演が打倒大阪の必須条件。
イゴール選手と森岡選手。
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ピンポイントで期待に応えた金山選手と、チームのピークをプレーオフにバッチリと揃えた岡山監督。
少々喜び過ぎな感もあったが、大阪というもうひと山を越える気迫が出せるかが勝負の分水嶺であることは間違いない。

12 2月

2017/2/12(日) Fリーグ第32節 町田市立総合体育館 『お尻の価値』

2017/2/12(日) Fリーグ第32節 町田市立総合体育館
府中アスレティックFC 2 - 1バサジィ大分
ペスカドーラ町田 5 - 2シュライカー大阪

サッカーのユニフォームや、F1のボディにペイントされたロゴなど、プロ・アマ問わずスポーツでは協賛やスポンサー企業の企業名や、企業が推す商品名を背負って競技を行う光景をまま目にする。

競技を行う上でのギア、競技力向上のための食事、練習場、移動、試合の登録費、会場の確保、試合前後を含めた会場運営や広報など、個人、チーム、運営団体といったそれぞれの立場でスポーツにはとかくお金がかかり、その一助を担うのが広義で言うところの『スポンサー』だ。

スポンサーは対価と引き換えに個人、チーム、競技を通して自社(あるいは個人)を宣伝してもらえる権利を得、ユニフォームやスタジアムへのロゴや看板の掲示、企業名/商品名の入った冠ゲームの開催などで露出を増やす。

意思決定層が競技の愛好家であったり、支援対象の選手の熱意に意気を感じたりということがスポンサードのきっかけとして一般的だが、マイナーだがビジュアル的にキャッチーな競技だったり、社会貢献性や意義の高い大会、共感できるストーリーを持つ選手など、場合によってはスポンサードしていること自体が好意的なイメージに繋がることもありブランディングとしても有効な手段といえるだろう。

単純にロゴを貼り付けただけでなく大相撲では力士が巻く化粧まわしでは熊本県のPRキャラであるくまもんや、よーじやのあぶらとり紙のトレードマークである女性の影絵が登場したりと、単純なデザイン性だけでなく『強さ』や『真摯さ』の象徴でもある力士が脱力系のキャラクターや女性向けの商品の訴求を行うという意外性がまた目を引くものがある。

最近なにかと飽和状態の『●●女子』のひとつである相撲女子に向けてのマーケティングだろうが、厳粛な国技館のランウェイを精悍な力士が土俵上では少々不釣り合いな化粧まわしを巻いてを歩き、土俵というステージで大相撲の花形の所作である四股のポーズをキメる光景はどこかファッションショーにも似て非常にユニークでありアピールの効果は抜群だろう。


シャツ&パンツのユニフォームで競技を行う一般的なスポーツでここ最近増えてきたのがお尻への広告だ。

一般的には胸→背中→袖・パンツ(腿の前/お尻)の順に掲示金が高くなり、テレビや写真で見る姿はバストショットが多く金額通りに胸のロゴが目立つものの、選手のプレーの動作の終わり(走る/飛ぶ/打つ/蹴るなど)は上屈してお尻が突出しているポーズが多く、鍛えられた見事なお尻に貼られたロゴやマークがピンと伸びて『おお...。ここにもロゴがあったか(しかしディドゥダはいいケツしてるぜ(照))』と感嘆することがままある(私だけかもしれないが)。
 
情報元により諸説あるがJ1の年間の掲示料は胸が2~3億円/背中が1億円/袖・パンツが5千万円(J2はその半額程度)と言われており、TV中継は少ないが、会場にはそこそこ客が入りコアなファン層が支える構図になるマイナースポーツのスポンサーになるならお尻のスポンサーはそこそこ魅力なのではと思う。


『どこで』『だれが』『どこに』のユニークさが際立っていたのが前述の化粧まわしの例だが、数年前からお尻の部分にスポンサー企業の『ネピア』のロゴが入るようになったエスポラーダ北海道のユニフォームはなかなかインパクトがある。

フットサルのトップリーグが行われる体育館で北海道出身の爽やかな選手たちがお尻にティッシュやトイレットペーパーを主力商品とするネピアのロゴを入れて戦うところにシリアスとコメディーのギャップがあり、シャツ&パンツのスポーツはシャツをパンツの外に出してプレーしがちだが、北海道の選手はお尻のロゴを見せるためにシャツをパンツに入れてプレーしており印象的にも非常に良い(シャツをパンツの中に入れることをキチンとした所作であると評価する古いファッション観かもしれないが、そういった価値観を持つ層は一定数存在する)。

『どこに』と訴求商品のギャップやマッチを生み出しやすいのがお尻の広告の魅力であり、価格的にも安価なことから比較的営業しやすいのではとも思う。
ポライトなユニフォームな着こなしがイメージアップにも繋がるという2次効果も期待できるのでまだ入っていないチームはゼヒ営業してほしいところだ。

そんなスポンサーとスポーツの関係だが、昨年あるチームが行ったスポンサーマッチデーのプログラムの中で新加入選手のインタビューがあり『スポンサー企業についての印象は』という質問に『移籍してきたばかりでよくわからない』という回答が掲載されていてちょっとガッカリしてしまった。
ほかにも意味不明で目にするとなんとも言えない気持ちになるが、お尻にスポンサーのロゴが入っているのに入場時からシャツをパンツの外に出して入場してくる選手がいたりする。

ないよりあったほうがなにかとよいのがお金であり、即効性の高いのがスポンサーマネーだが当然そこには対価を要求される。
 
それがプロスポーツの常識だ。

前述のインタビューの選手は実力はありながらもチームを転々とした苦労人タイプであり、シャツをパンツの外に出している選手は十分ネームバリューもある選手だったりで、単純に素直なだけのような気もするが、結果や行動ですべてを判断されるのが見られる立場の人間であり、直接的であれ間接的であれ自分に関わってくれる人に対する言動を想像できることがスポーツ選手云々の前に社会人として必要なことだろう。
 
インタビューの内容に対するチェックがなかったのかチェックの上でゴーサインを出したのかはわからないが、選手だけでなくチームが所属選手のマッチデープログラムの言動に無関心なのもどうかと思うし、SNSでゴハン食べに行きました写真をアップするチームメートはいてもユニフォームを出していることを注意する仲間はいないのかと少々心配になった。

以前は観客数が1,000人を下回ると少ないと感じていたが、ワールドカップの出場権を逃し、Bリーグという強力なアリーナスポーツが華々しく誕生した今期は500人前後の観客数の試合もザラにあり、フットサルがメジャーになってほしいという想いよりもなんとか現状維持をという焦燥感が強い。
それでも自分が観られる立場であり、観客、スポンサーを楽しませ、応援することを誇りとして感じてもらえる存在であると意識し、それに沿った振る舞いをしようという気概がなくなったら終わりだろう。

フットサル界は2016年に長年全日本選手権をサポートしたPUMAが、Fリーグからは開幕からの付き合いである森永製菓がそれぞれ冠スポンサーから撤退したが、前述の北海道のように地域に根差して観客動員数を伸ばし、地元企業のスポンサードを獲得する好循環を生んでいるチームもある。

今期は大阪がブラジルトリオと質の高い日本人選手を揃えて名古屋の10年連続のリーグ1位をハッキリとした実力差を見せて阻んだ。
量より質の密度を高めて得た経験値の蓄積で相手を上回る少数精鋭型の木暮采配が異彩を放つ大阪だが、彼らの群を抜く強さの裏にはハッキリとしたリリースはないもののそれを支える金銭面での充実もあるのではと思う。

ニワトリが先かタマゴが先かの不毛な議論になりがちだが強化にはお金が必要で強力なチームが増えることがリーグや代表のボトムアップに繋がる。
景気のいい話は皆無といっていい日本フットサル界だが、お尻のスポンサーロゴが入るチームが増えることがひとつのバロメータになるのではと勝手に思っている。

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日本を代表するドリブラー、仁部屋選手。
華麗なスラロームを支える形のいいお尻に輝く地元大分の不動産企業『豊後企画集団』の広告はインパクト大。
大分はユニフォームとロゴの色見の相性も◎。
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強烈な炸裂音を響かせるシュートと、正確で球足の速いインサイドパスを操る大分の大型フィクソ、ディドゥダ選手。
ヴィニシウス、ボラ、ディドゥダらブラジル人独特のクイックネス/テクニック/パワーを生む彼らのムッチリとしたお尻は説得力抜群。
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5位でのプレーオフ進出を決めた府中。
クラブの初期を支えた上澤選手の7番を着る若干20歳の内田隼太選手は前半2分間の出場ながら機を見て斜めに抜ける動きでゴレイロとの1対1のチャンスを作る。
J1で絶賛売り出し中の鈴木優麿と同期の鹿島アントラーズの下部組織出身で今後に期待大。 
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2020年ワールドカップの主役後方の左利きドリブラー加藤選手を全治9カ月の重傷で欠き、ヴィニシウスとチアゴも不在。
飛車角金が抜けた大阪もこれまた20歳の仁井選手がセットに入って活躍。
左サイドの定位置からスタートする決めごとタップリな大阪のオフェンスを見事にこなす。
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2年前のプレーオフで頭角を現した田村選手がゴール前のセットプレー、相手エースの森岡選手のマンマークに体を張るも、森岡選手もゴールに繋がるプレーでやり返す。
今シーズンの決勝でこのマッチアップも十分ありそう。
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この日出場した唯一のブラジルトリオ、投げやりなアウトサイドキックにも風格が漂うアルトゥール。
体の厚みとリーチを活かして相手にアタックできないところにボールを置いて攻守のタクトを振る。
今期のMVP最有力候補。
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シーズンごとに若手が活躍する町田。
日本代表にも初選出された前線のプレスマシーン、原選手は今日も元気一杯。
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中央とサイドではスピードを活かしてハイテンションな攻守を見せ、ゴール前では周囲を見て冷静な落しを選択する町田の次代のエース。
森岡選手との好連携で1ゴール2アシストの中井選手は俺の尻でチームを引っ張るとばかりにユニフォームの着こなしもバッチリ。
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今期で引退する日本フットサル界のレジェンド、44歳の甲斐選手の引退セレモニー。
大阪の選手も交じっての胴上げに胸が熱くなる。

17 12月

2016/12/17(土) Fリーグ第25節 浦安市総合体育館 『理解される選手』

2016/12/17(土) Fリーグ第25節 浦安市総合体育館
バルドラール浦安 5 - 6 シュライカー大阪

ワールドカップに3度出場し、フットサル黎明期のメインキャストの一人である浦安の小宮山選手が今シーズン限りでの引退を発表した。

シーズン中に37歳を迎えるベテランの決断にあたり、フットサル界のゆかりのある面々からメッセージが寄せられ、その中でも2012年に史上初のワールドカップ16強に進出した際に共にキャプテンを務めた現大阪監督の木暮監督のコメントが奮っていた。

気持ちを前面に出す小宮山選手のメンタルや、攻守の切り替え・戦術遂行などのコンピテンシーを称えたうえで、小宮山選手得意としているもの、苦手なものの両面で上を行っている自分が育てたタレントたちで引導を渡す、という戦友への愛に溢れた介錯宣言になんとも胸が熱くなった。

23戦して132得点(1試合平均で5.7得点)というクレイジーな攻撃力で今シーズン16連勝を記録した大阪だが、ここ数試合は10月中旬のワールドカップ中断以降の2ヵ月間で11試合のスケジュールをアルトゥール/ヴィニシウス/チアゴのブラジルトリオと加藤/田村の木暮チルドレン、ベテランの小曽戸の6人で回してきた疲労が濃く、11/13の天王山、アウェーでの名古屋との首位直接対決を2-4で制してからは徐々にピークアウトしてきた感がある。
ここ最近は相手に先行される試合展開が目につき、前節の府中戦は2点を先行されるも辛くも引き分けという試合運びで前述の連勝が16でストップという形になった。

この日の浦安は彼我戦力差を考えてハーフに引いてのカウンターと、正確なスローを持つゴレイロの藤原選手が右角にロングボールを放ってのトラップ&シュートという弱者の戦術をチョイス。

藁でも木の枝でもなくレンガで築いた浦安のディフェンスに疲労度を考慮してアップでも息上げ系のメニューを廃した大阪の狼たちが襲いかかるも、大阪のオフェンスを耐えての右角へのゴレイロスローからチェスのトラップ&シュートで開始1分で浦安が先制。
 
10分にはゴール正面で得たフリーキックのこぼれ球をケニーが蹴り込んで2-0。
12分。再び右角へのゴレイロスローを受けた野村選手がライン際からシュートを放つと、大阪の唯一のウィークポイントであるゴレイロの柿原選手がゴール中央へ弾くチョンボ。
これに介錯試合の主役である小宮山選手が飛び込んで3-0とすると場内は一気に盛り上がった。

3-0のビハインドで迎えた後半は今シーズン抜群の冴えを見せる勝負師木暮監督が前半16分ピッチに立ったアルトゥール/チアゴ/小曽戸/加藤のFリーグ最高の1stセットと、わずか4分の出場になった今井/田村/佐藤/村上の2ndセットをシャッフル。
1stセットの途中でこの日がデビュー戦となる小柄なドリブラー系のアラである18歳の仁井選手をベテランの小曽戸選手と交代させ、2ndセットの旗振りに小曽戸選手をスライド。

少々大人しかった2ndセットのディフェンスラインを高めに設定してのプレスで浦安のスタミナを奪い、23分にアルトゥール選手がミドルシュートを決めて反撃の狼煙を上げると一気に暴力的な攻撃力が爆発。
 
28分に加藤選手が粘ってチアゴ選手に繋いで最期は小曽戸選手がプッシュ、29分に再びアルトゥール選手が中央からズドンと決めて同点。
32分にチアゴ選手がゴリゴリとした突破でゴールに蹴り込んで3-4と逆転すると、続けて小曽戸選手のシュートパスを加藤選手が胸で詰めて3-5。
最期はコーナーキックからのチアゴ選手のシュートに小宮山選手がスライディングで飛び込むも及ばず一気に3-6と突き放す。
浦安も粘りを見せ4分間のパワープレーで終了19秒前までに5-6と追い上げるも最期は大阪が1点差でシャットアウトとなった。

攻守に別格のパワーを見せるアルトゥール。
引き出しは少ないが反転、馬力、シュートに特化した純ピヴォのチアゴ。
サイドからの突破とプレー選択にセンスを見せる加藤。
チームプレーに実直で総合力が高い小曽戸。

名古屋、すみだ、町田など下部組織からの登用を含め、全メンバーに試合時間の経験値を振り分けて綺麗な六角形の雪結晶を目指すチーム作りと比べ、大阪は少数精鋭で錬成した鋭利な氷柱でスキを見せた相手を貫く。
 
勝負である以上結果がすべてで、わかっていても止められないお決まりのメンツが試合を決める大阪は非常に強力で、クオリティが高いブラジルトリオを軸に据えた今シーズンはそれが最適解だろう。
ほぼ手中にある優勝と合わせて、過去最も効いている助っ人外国人のアルトゥールにはMVP、得点王も総取りしてほしいところだ。

試合後、今日の主役である小宮山選手と木暮監督が小曽戸選手を挟んで談笑する場面があった。
 
日本のフットサル界を同世代として現在進行形で歩んでいるふたりを見て、ふとフットサル選手や監督としての成功とはなんだろうということを考えてしまった。

世界を見渡してもプロチームだけで運営されているリーグはなく、日本でプロチームは名古屋だけでその最高年俸は酒井ラファエルの1,500万円と言われている。
多くの選手はチームが経営するスクールや、スポンサー企業、あるいは一般的な仕事をこなしつつ、練習をこなし試合に臨む。
隣の芝生のサッカーと比べてもJ3並みの待遇だろうし、選手やチーム、リーグを含めて正直よく続けられるなとも思う。

ただ、すべてのスポーツがスポットライトを浴びることはないだろうし、トップレベルで活躍することで生計を立てられるだけの金銭的なパイがあるかということがスポーツの価値を左右するわけではない。
『マイナースポーツ』という言葉にはどこか侘しさを感じるが、地上波で放送され、雑誌が売れ、毎回会場が満員になり、競技と周辺環境を含めてお金が分配され、黒字を計上するメジャースポーツはごくごく一握りだ。

定量的な尺度として金銭面に目が向くことを否定する気はまったくないが、今回、小宮山選手が引退するにあたってフットサル界の縁者やファンから沢山の声が集まっているのを目にして感じたのは『競技を通して自分を知ってもらう』ということがひとつのゴールであり、成功なのではないだろうかということだ。

素早い攻守の切り替え、スライディングでのシュートブロックやファー詰め、意外と上手いウンドイス(ワンツー)でのパス出し、チーラして吼える・・・。

この人はこれ、という個性を知ってもらうことは競技者としての誉れだろう。
そのひとりひとりの積み重ねがチームのカラーになり、ひいてはリーグの特性に繋がり、競技の魅力になるのだと思う。

今シーズン、Fリーグの観客動員数の落ち込みが顕著で500人を切る公式記録を度々目にするようになってきたが、危機感をもつべきはゲートフィーでも集客施策の成否でもなく、Fリーグに感心を持つ層が少なくなってきているということだ。

最も高貴な娯楽は、理解する喜びである

とは音楽、建築、数学、幾何学、解剖学、生理学、動植物学、天文学、気象学、地質学、地理学、物理学、光学、力学、土木工学と各分野で群を抜いた才能を発揮したレオナルド・ダ・ヴィンチの言葉だが、理解する喜びがファン視点としてあり、理解される喜びが演者視点としてあるという16世紀からの至言だ。

Fリーグ準優勝、15得点を挙げベストファイブを受賞し、全日本選手権を制した2008シーズンがキャリアのハイライトだが、その後は記録に残る活躍はそうない。
それでも引退を惜しまれる記憶に残るプレーが数多くある小宮山選手はリーグ屈指の『理解された』選手だろう。
それこそが彼の成功であり、10数年間トップランナーであり続けた誉れであることは疑う余地がない。

観客動員の減少や、人気、トップリーグとしての求心力の低下が顕著なFリーグだが、ギラギラした個性や暴れるような熱やこだわりを持つ、魅力的で理解しようと思える選手が数多く登場し、理解される選手として活躍することを願ってやまない。
 
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イクスピアリでランチのついでにオマエを殺りに来たぜ、とばかりにラフな出で立ちで介錯試合に臨む木暮監督と、食いつかせて裏のスペースというシンプルな秘策で待ち構える米川監督。
両チームとも前後半で明暗がくっきり出た試合で、介錯はプレーオフか全日本選手権に持ち越しか。
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特別指定選手として出場時間を延ばす石田選手。
フィジカルと強烈なシュートを活かして早く初ゴールを挙げたい。
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コンスタントに活躍を続けるチェスとケニー。
ピッチやベンチの振る舞いを見る限り性格も良さそう。
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少数精鋭での戦いが続く大阪。
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過去のFリーグを見ても最も勝利に貢献している助っ人外国人。
181cm/80kgというカタログスペック以上のフィジカルを見せる大阪の巨人、アルトゥール。
分厚い体でボールをキープし、強烈ながぶりで相手のバランスを崩してボールを奪取。
日本人を相手に半径2メートルの距離では何もさせない超々弩級の進撃を見せる。
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強烈な縦のラインを形成するチアゴ(右)。
シンプル故にやっかいなゴールゲッターは23試合で32ゴールとハイペースで得点を量産。
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今シーズン一気に若返ったプレーを見せる小曽戸選手。
万能型アラは2024年のワールドカップまで狙える雰囲気。
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木暮監督の最高傑作、得意のドリブルで作ったズレを活かしてゴール、アシストを生むサイドの振付師、加藤選手。
いまいちだった前半はこの表情も後半はアシストとゴールで勝利に貢献。
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前半2分、後半4分程度の出場ながら3回の出場機会で徐々に持ち味を出した若干18歳の仁井選手。
アルトゥールの1/4ほどのサイズながらボールをさらして相手の反応を見るおませなムーブでリズムを作った。
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この試合後に引退を表明した村上選手。
強烈なシュートとハードなマークで名勝負を演じたベテランは2012年ワールドカップで16強入りに貢献。
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大阪唯一のウィークポイントであるゴレイロの柿原選手。
1、3点目ははっきりゴレイロの責ありで、ボトムからの組み立てでサイドに開いても使わない、詰まり気味でもバックパスを出さない場面が多く、チームの信頼度が伺える。
彼が足元でボールを捌く機会が増えたら大阪にスキはなくなりそう。
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Fリーグ最高セットの一角、1-3で押すアルトゥール/チアゴ/小曽戸/加藤の1stセットと、0-4のクアトロで構成する今井/田村/佐藤/村上の2ndセット。
2失点後のタイムアウトで木暮監督が必死に修正のコマを動かす。
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今シーズンの浦安の主役、小宮山選手が3点目をゲット。
絶対的な首位のチームを相手にした大量リードに会場はやんやの歓声。
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試合中に不敵な笑みを浮かべるチアゴを浦安の屋台骨、荒巻選手と小宮山選手が必死に抑える。
万能型全盛の近代フットサルで第一選択肢がシュートという絶滅危惧種な純ピヴォは意外にも厄介。
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度々見かけるハーフタイムでの謎アイドルのパフォーマンス。
今回はpretty☆monsterが歌とダンスを披露。
彼女たち文句をつけても仕方ないのでお好きな方はフォローしてあげてください。
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劣勢の大阪は普段はポケットに手を入れてクールに決める木暮監督が審判に大抗議でチームを鼓舞。
第3審判の新妻氏になだめられてまぁしょうがないかなヒトコマ。

今シーズンは女性の第3審判、タイムキーパーの登用が目立ち、第3審判は新妻氏、タイムキーパーは齋藤氏と女性が担当。
2012年のワールドカップではブラジル人のレナート・レイテ氏が女性ながら副審を担当したこともあり、1、2シーズン後はFリーグで笛を吹く女性審判の登場に期待大。
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0-3から3-6、5-6という劇的な逆転勝利も試合後の浦安サポーター席への挨拶の場面で一悶着。
調子が落ちてきたチームは怒りや憤りといった感情でパフォーマンスを支える場面も増えてきそう。
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試合後は小曽戸選手を交えて介錯試合のメインキャストが談笑して握手。
木暮監督のイジリに小宮山選手がムッとしたところを小曽戸選手がなだめたのかなぁ、と夢想するのも楽しい戦友の邂逅にホノボノするワンシーン。
 
18 11月

2016/11/18(金) Fリーグ第20節 大田区総合体育館『オラが街のフットサルチーム』

2016/11/18(金) Fリーグ第20節 大田区総合体育館
フウガドールすみだ 4 - 5 ペスカドーラ町田

度々府中のホームの郷土の森に観戦に行くが、最寄駅から徒歩15分程度の立地にも関わらず、Fリーグに1チーム(府中AFC)/関東1部に1チーム(ファイルフォックス府中)/関東2部に2チーム(FUTURO/府中AFCサテライト)を送り込む『フットサルの街』の名前に違わず客入りは上々で、試合終了後、郷土の森から仲間と連れ立って徒歩や自転車で試合結果を語りながら三々五々家路に着く光景が非常に羨ましかった。
 
全国から12チームが参戦するFリーグだが、家から電車を乗り継いで贔屓のチームの応援することはあっても『オラの街のフットサルチーム』を肌で実感できることは少ないだろう。

今シーズンのFリーグのカレンダーで楽しみにしていたのが11月18日の金曜日、19:00キックオフのすみだ対町田だ。
 
トランジション攻撃だけでなく遅攻も見につけて地力を増したすみだと、全日本選手権を制しFリーグを代表するエースの森岡選手も加入した町田の対戦という競技面の魅力ももちろんだが、最大の理由は会場の大田区総合体育館は私の職場から近く、家からも徒歩で行ける圏内だということで疑似的であれ『オラの街のフットサルチーム』を感じることができそうだったからだ。

せっかくの機会なので職場の友人を観戦に誘い、早々に仕事を切り上げて一旦帰宅。
会場時刻に合わせて自転車で会場に向かい、人数分の席を確保してから物販を物色する。
スーツで来ていることもあり、すみだの須賀監督が着用するチームネクタイを購入しコスプレ気分で観戦するも、町田が森岡選手の個の能力を活かしてスコアメークする展開で結果は4-5でホームのすみだが敗れた。

今日に関してはこの場所で1,697人の観客と試合を見つめたことが重要で試合の分析や試合結果は正直どうでもいいだろう。

試合後、最寄駅の梅屋敷ぷらもーる商店街をぶらつき、メニューを開こうとすると油で引っ付いたページがピリピリ鳴るような地元感溢れる中華料理屋の瓶ビールでつまみを囲む。
試合の感想云々は3分とかからず終わり、その後は仕事やなんやかんやの近況報告をしつつほどよく出来上がったところで徒歩なり自転車なりで三々五々家路に着く。

どのチームのメインアリーナでもなく過去には府中もホームゲームを開催し、来年開催があるかもわからない大田区総合体育館でのフットサル観戦だったが『オラの街のフットサルチーム』みたいなものを体験をさせてもらえたなんとも幸せな日だった。


今シーズン、Fリーグの客足はすこぶる鈍い。
 
12チームが6試合をこなす1節で1,000人を越える試合が過半数を切ることがザラで500人代の客入りにも驚かなくなってきた。

第19節に至っては、

①神戸 6-0 北海道:グリーンアリーナ神戸(観客数 489人)11/12(土)15:00
②仙台 3-6 府中:塩釜ガス体育館(観客数 512人)11/12(土)15:00
③大分 2-4 すみだ:べっぷアリーナ(観客数 536人)11/13(日)13:00
④名古屋 2-4 大阪:テバオーシャンアリーナ(観客数 1,526人)11/13(日)14:00
⑤湘南 8-1 浦安:小田原アリーナ(観客数 640人)11/13(日)16:00
⑥町田 3-1 浜松:町田市立総合体育館(観客数 818人)11/14(月)19:00開始
※対戦カード:会場(観客数)開催日時

と1試合あたり平均753人という観客数で『一度試合を見に来てくれれば魅力はわかってもらえる』や『次の試合も頑張りますのでまた応援お願いします』と語る関係者や選手の声も空しいものがある結果になった。

各チームとも開催会場近辺の学校や、ジュニアカテゴリーのサッカーチーム、イヤースポンサーやマッチスポンサーを招待客として多く入れて集客策を練り、リーグへの報告書やスポンサー訴求に向けて数字の体裁を揃えようとしているが一番大事にしてほしいのは正規の金額を払って会場に来る観客だ。

スタンド席に比べて高額のアリーナ席の半分に招待客を入れたり、スタンド中央を含む広大なスペースを関係者席にしたりといった光景をまま目にするが、本来この場所はコアなリピーターがお金を出して座りたい場所だろう。
 
目の肥えていない招待客はフロアと同レベルの視点より、高い位置から見下ろした方が町田の定刻運転を刻む山手線のようなクアトロや、すみだのキビキビとしたトランジションを楽しめるだろうし、関係者と言われる人たちも業務の特性上記録員の方が中央最前列に座る必要はあるものの、それ以外の数名のために必要な席数は人数分を確保できれば十分なはずだ。

入場ゲートを越え、アリーナに入って初めに見る場所は人によって変わる。
 
コアなリピーターであれば自分が好きな観戦場所を探すし、ビギナーであればアリーナ全体を見て雰囲気を楽しみたいのではないだろうか。
招待客でアリーナ席に座れないことも、アリーナ中央にだだっ広い空席が空いていることもどちらも公平ではないだろうし、会場に足を運ぶにつれ段々と疑問に感じていくものだ。

客数が伸びないFリーグだが個人的にはスタンド席(1,500~2,500円程)とアリーナ席(2,000~3,500円程)の席種しかないことが不満だ。
 
スタンド/アリーナという大まかなゾーン指定の中から招待席や関係者席でない場所に座るというのがFリーグの会場のお作法だが、良席は開場時間より何分も前から待機列に並べる人たちに負けてしまうし、そもそも絶対数が少ない。
 
自分だけの裁量で何ともしがたい不都合があるならいっそお金で解決してしまいたいし、試験的にスタンド/アリーナの一部に指定席エリアや、選手のメッセージカード/グッツ付きのもう1グレード上の席種を作って売れ行きや反応を見てみてほしいとも思う。

目に見えて客足の鈍化が進むFリーグだが、前述の第19節は正直ぶったまげた。

実力は西高東低ながら人気は東高西低といった印象で実際にチケットの細分化をして納得感がありそうなチームは半分にも満たなそうだが、無いなりの見栄を張ってプレミアム感を演出してみせるのもトップリーグの気概ではとも思う。

少なくとも招待客で埋まったアリーナと、だだ広い関係者席は観ていてあまり気持ちのいいものではない。

サッカー協会の後援会特典での入場が今年から厳格になったことに不満の声も聞こえるが、協会の規定に謳っているとおり毅然とキッチリと先着30名の運営を守ればいいだけの話だろう。
 
長くなったがフルフェアのチケット料金を払っている人を一番に大事にしてほしいし、さらに言うならフルフェアのチケットを買って会場に来る人には新たな楽しみも創出してほしい。
Fリーグは前者もさることながら、後者の取組が圧倒的に不足している。

なくても一向に構わないし、それでもリーグは細々と続いていくのだろうが、トップリーグであればファンにとって特別な存在であってほしい。

例えばオーシャンアリーナのメインスタンド最上段に座って天下人気分で観戦という体験に値段がつくならマニアにとってはなんとも興味がそそられる話だ。
どこになるかはわからないが5桁のお値段でそれに似合った価値を提供するチケットを売り出すチームが現われることをヒッソリと期待している。
 
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須賀監督が身に着けるすみだオフィシャルネクタイはこちら
レプリカを着ての観戦に飽きたら、スーツにネクタイの観戦スタイルはいかがでしょうか。
前半はジャケット着用→後半は脱いででなりきっていきましょう。
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0-2から2-2に追いつかれてからのゲームプランで『我慢』の一手。
辛抱に応えた選手たちは見事2-4にしてからのパワープレー返しで4-5の勝利。
渋みを利かしたスーツ姿が絵になる町田の岡山監督。
ちょっといいスーツがほしくなる金曜日ナイターゲームの主役のふたり。 
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すみだのゴレイロは前節4連敗をストップした清家選手。
ベンチからは前半戦の快進撃を続けた大黒選手が出場機会を狙う。
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後半40分にブザービートの4点目を挙げた稲葉選手。
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抜群のテクニックと愛らしい笑顔で会場人気抜群のボラ。
2-3とされてからの満を持しての登場も、個の能力を武器とする町田のセットに置いて行かれて失点の一因に。
出さないのではなく出せない、オフェンスのベネフィットとディフェンスのリスクの判断は今後も続きそう。
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すみだの看板ピヴォの太見選手&清水選手。
内容は悪くないだけに今は我慢の時期か。
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ピッチ上でタクトを振るう諸江選手。
森岡選手とのデュエルでは後れを取ったが、こういうリスク度外視の1vs1の斬り合いにもトップリーグの醍醐味があるのでは?
同じ局面ではゼヒリベンジマッチを仕掛けてほしい。
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日根野谷/横江/森岡/室田のセットは森岡選手のアイソレーションの仕掛けからファー詰めとこぼれを狙うシンプルな組み立て。
負傷の金山選手から受け取ったキャプテンマークを巻く日根野谷選手にビックリしつつもなかなかお似合い。
キャプテンの立場でフロアに立つ時間は大きな選手になるための貴重な経験になるはずだ。 
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度々マイナーチェンジするヒゲがトレードマーク。
イゴールの代役とは言わせない活躍を見せる町田のゴレイロ、小野寺選手。
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ドリブルでのプレス回避を選択した諸江選手との1VS1からボールを奪ってズドン、ドリブルで相手を外してのシュートパスでアシストと1ゴール2アシストの森岡選手。
フロアに立った金狼の圧力はまだまだ健在。
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町田らしいクアトロ環状線を披露する本田/滝田/宮崎/原が個の力を全面に出した裏セットへのライバル心を見せる。
溌剌としたプレス&狭いスペースで高い技術を披露する原選手(下/左)が2-2から均衡を破る3点目をゲット。
29 10月

2016/10/29(土) Fリーグ第16節 郷土の森府中市立総合体育館 『ハロウィンと神輿がある国』

2016/10/29(土) Fリーグ第16節 郷土の森府中市立総合体育館
府中アスレティックFC 2 - 0 フウガドールすみだ

府中近隣のラーメン屋が熱いらしい。

濃厚なラー油風呂が広がる坦々麺の名店『よっちゃん』スタイリッシュな内装に反してパンチの利いた辛みで額の脂汗を誘う『紅』焦がし黒醤油とブラックペッパーのコラボレーションが食欲を誘う同店のスピンオフ『紅 BLACK』などひとそれぞれに推しはあるだろうが、牛丼、ハンバーガーなどデフレが続く日本のファストフードで700~1,200円を要求してくるラーメンは異端の存在だ。

元々中国発祥の料理だが、醤油、塩、味噌といった日本の王道汁物文化と融合した後は、豚骨、海老、牡蠣、柚子、ベジポタなどの亜種が生まれ、2016年度版のミシュランではとうとう一つ星を獲得するラーメン店(Japanese Soba Noodles 蔦)が誕生した。

謙遜や自己批判、過度な衆人環視が目立つようになった印象があるが、日本には他国の文化を認め、いいものはいいいと模倣する度量があり、正統進化形であれ亜種であれそれを越える成果物を作る探究心や勤勉性がある。
 
日本のお家芸とも言える車や家電製品のバリエーションやクオリティもさることながら、前述のラーメン以外にも『てりやきバーガー』『明太子マヨネーズピザ』『あんかけスパゲティ』といった身近な食文化にもそれは根強く表れており、我々はそれをすでにあるものとして考えているが、他国の文化認め、理解し、日本流のケミストリーを起こせることは日本が誇るべき国民性のひとつだろう。


試合はすみだのお家芸の前プレの裏のスペースをカバーするために高めに陣取ったゴレイロの隙を見逃さず、前半9分に皆本選手が郷土の森に30メートル級の美しく大きな放物線を描いて府中が先制。

試合自体はプレスラインの低い府中をすみだが押す展開で、府中はカウンターと慣れない手つきで麺をリフトアップするようなぎこちない3-1のプレス回避にオフェンスの手がかりを探す。
前半10-12だったシュート数は後半は9-42という一方的な展開になるも、前がかりになったすみだのプレスを縦パスで回避して起点になった小山選手から目ざとく走り込んだ完山選手が冷静に決め、彼我戦力差から弱者の戦術を採った府中が作戦通りに2-0の完勝を収めた。

外郭からズラしてのスナイプショットを狙う西谷選手と諸江選手、コーナーキックからのボレーを狙う太見選手、とにかくガンガン撃つ清水選手と強力なシューターを揃えて54本のシュートを撃ったすみだを見事シャットアウトした府中の粘り強いディフェンスとゴレイロのクロモト選手のセービングショーが光った一戦だったが、すみだのシュートはゴレイロと正対してのものが多く、ゴレイロを外して1-0の状態や、ライン際をえぐる、角を取っての戻しなどの工夫に欠ける拙攻がまたイライラする一戦でもあった。
 
今回はメンバーから外れていたが『直』のキャラクターが多いすみだで『変』のリズムを持つボラがスパイシーな変化を加える薬味の役割になるのだろうが、パワープレーのクオリティが低い先行逃げ切り型のチームで優勝争いをするなら、自陣を固めてくる相手に先行された場合にどう取り返していくかは常につきまとう課題だろう。

今日の府中対すみだ戦は日本代表監督に決まったスペイン人のブルーノ・ガルシア監督が視察に訪れたが、この日は10月の最終土曜日ということもあり各ターミナル駅ではハロウィンを祝う仮装した集団がくり出し、そんな中、試合前は郷土の森のフロアを地元の大國魂神社の神輿が練り歩く。

キックオフセレモニーは大國魂神社に由来を持つゆるキャラ『ふちゅこま』が務めるなど、選手選考やフットサルのレベル云々の前にツッコミどころ満載だったであろう日本の文化を彼がどう見たのかは非常に興味深い。

盆暮れ正月と合わせてクリスマスを祝い、ハロウィンでは仮装した日本人に外国人観光客が記念撮影をねだる。
普段忘れがちだが異文化を受け入れる度量や文化の多様性、勤勉さは日本人の特徴だ。
だが、それに反して極端にコミュニティの同調を求める面もあり『村八分』という言葉があったりもする。
それもまた日本人の特徴だろう。 

8ヵ月間空席が続いた日本代表監督の座は前監督の推薦通りスペイン人のブルーノ・ガルシアが収まったが、密室状態での人事や結果だけのリリースが続くフットサル界には外部に広く開示された存在であってほしいし、ブラジル(2003-2008年:セルジオ・サッポ)、スペイン(2008-2016年:ミゲル・ロドリゴ。2016-2020年(?):ブルーノ・ガルシア)と続いた10余年の勉強期間の後は、日本人が起こす日本流のケミストリーにとても期待している。
 
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紅く色づきはじめた郷土の森。
自然とラーメンとフットサルのある素敵な街。
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試合前にベンチで気持ちを練る永島選手。 
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大國魂神社のお神輿と一緒にフロアを練り歩く水田選手と松永選手。
法被もユニフォームも似合う彼らの未来にご利益がありますように。
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ハロウィンがコスプレイベントになり、偉人や神様を擬人化、ゆるキャラ化する不思議な国、日本。
スペイン人のブルーノ・ガルシアにはこの国はどう見えるのか。
右はアンダーカテゴリーの指揮を執る鈴木隆二氏。
現役時代はファイルフォックス、府中、名古屋でも活躍。
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久々の登場になったすみだのゴレイロ、揚石選手。
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この対戦カードはピヴォVSフィクソの対決にも見所あり。
太見/清水(すみだ)VS宮田/皆本/関(府中)と小山/渡邊(府中)VS諸江/渡井/三笠(すみだ)が主導権を争う。
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徐々に出場機会が増えてきた三笠選手。
177cmのフィジカルを活かして小山選手とマッチアップする場面もあったが、堅守逃げ切りを狙う府中を攻略する展開で出番に恵まれず。
すみだお得意の先行逃げ切りの展開で出番を狙いたい。
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左利きを活かしてのカットインシュート、セットプレーなど膠着状態の打開を期待されるもう一枚の『変』のカード。
すみだのレフティー、山村選手。 
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すみだの日本代表トリオのシュート数は諸江選手と西谷選手が7本、清水選手が13本という乱れ撃ち。
清水選手に次ぐ8本を撃った渡井選手、西谷選手、清水選手がボードを手に狙撃位置を確認するハーフタイム。
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3試合連続ゴール中の完山選手。ベテランらしい要所を抑えたプレー。
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ディフェンスでの頑張りと、惜しいミドルシュートが光った柴田選手。
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おぼつかないながらもFリーグ随一の前プレを持つすみだを相手に3-1のプレス回避がひとまず成功した谷本監督と、狭い郷土の森の攻略に失敗した須賀監督。
1勝1敗の在京チーム3番勝負は最終戦に持ち越し。
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大國魂神社の神輿とふちゅこまのご利益を一身に受け、54本のシュートを零封というセービングショー。
神輿、ふちゅこまに合わせてクロモト選手もブルーノへのアピールに大成功。
3 9月

2016/9/3(土) Fリーグ第13節 小田原アリーナ 『トップリーグの姿』

2016/9/3(土) Fリーグ第13節 小田原アリーナ
エスポラーダ北海道 4 - 6 シュライカー大阪
アグレミーナ浜松 1 - 3 府中アスレティックFC
名古屋オーシャンズ 5 - 5 フウガドールすみだ

13節で迎えた1位すみだと2位名古屋の首位決戦。

前半3分にゴレイロの大黒選手のパスミスを拾って名古屋が先制も、すぐさますみだがFリーグとタイで行われた日本代表戦を含めて8月に7試合を戦った勤労青年の清水選手が取り返して同点。

すみだがお得意の2分毎の小刻みなセット交代でスタミナの消耗を抑え、フレッシュさをアドバンテージにできるよう挑めば、名古屋もそれに応じて新たなセットをフロアに送る。
 
3戦総当たりのリーグ戦の初対戦で負けないことを前提とした神経質な戦いよりも、相手のリアクションを通して自分の実力を試し合うように両チームがボールホルダーにアタックしゴールに迫る。
ミス待ちではない積極的な攻守が緊張感と喝采を誘い、濃厚な余韻を残して1-1のまま前半は終わった。

前半は名古屋のペドロコスタ監督がすみだのセットチェンジに合わせてセットを変えるじゃんけんで言うなら後出しの作戦だったが、後半はすみだの須賀監督がこれを崩そうとギャンブル。
諸江/清水/西谷/岡山からスタートし22分に稲葉/太見/田村/渡井に交代、ここで名古屋が呼応してセットを変えると見るや後半4分からは1分、1トランジションごとに4名を一気に交代する。

24分に諸江/清水/西谷/岡山のセットでカウンターからダイナミックに駆け上がった岡山選手が決めて1-2とした後、すぐさまセットを変えて1分後に太見/田村/渡井/ボラのセットで再びカウンター。
後手に回って相手が混乱し、ディフェンスが崩れたところをボラがプッシュして1-3。
 
すみだのギアチェンジに置いて行かれた名古屋がたまらずタイムアウトを取るも、34分まで、

諸江/清水/西谷/岡山
稲葉/太見/田村/ボラ
諸江/清水/西谷/岡山
太見/田村/渡井/ボラ
諸江/清水/西谷/岡山
稲葉/太見/田村/渡井
諸江/清水/西谷/岡山

と矢継ぎ早にセットを交代し、名古屋に的を絞らせない。
 
この間、相手セットプレーの間にメンバーチェンジをしないという鉄則を破ってメンバーチェンジをし、あっさりドフリーで決められたのはチームの約束事を愚直なまでに遂行するすみだのチームカラーが出たものだろうが、ライン際でビブスを交換する度に勢いが加速するさまはフットサルの新戦術を想起させるものだった。

すみだの7変化に目が慣れ出した残り6分から名古屋が安藤選手をゴレイロに据えてパワープレーを開始。

7月のAFC。
12,000人の観客が入るタイのバンコクフットサルアリーナで前年度優勝チームのイランのタシサット、決勝戦でのイラクのナフィットに食らいついたパワープレーの緊張感と、1/33試合のFリーグ首位決戦の緊張感を想像する。
 
絶対的エースの森岡選手が在籍していた去年までの名古屋の強さは、結局この人がオイシイ所を持っていくという圧倒的な個の力だったが、1勝3分1敗という戦績でドラマチックな優勝を達成したAFCからの流れを見ると今期はチームワークと勝負強さだろう。

ここのところパワープレーの逆転劇が少ないFリーグだが、AFCの名勝負を演出した名古屋のパワープレーのクオリティは2部練習できるチームならではの完成度で35分に八木選手が決めて同点に追いつく。
流れを引き戻そうとすみだがタイムアウトを取るも、その1分後の36分にセルジーニョ選手が決めて4-3と名古屋が逆転に成功し、小田原アリーナはどっと沸いた。

すぐさますみだも稲葉選手をゴレイロにしてのパワープレーを開始すると、38分51秒に今シーズン絶好調の西谷選手がゴール中央で細かいステップで相手をずらしてのスナイプショットを決めて4-4とするも、39分35秒でパワープレーで相手を動かしてできたギャップにセルジーニョ選手が決めて5-4と名古屋が再度の勝ち越し。
これで終わりかと思いきや、試合終了20秒前にパワープレーで左角に入った西谷選手にボールが入ると、中央への早いボールをケアしてニアを開けたゴレイロの関口選手のスキを見逃さず、これをダイレクトでニアに強シュートをブチ込んですみだが再度同点に持ち込んだ。

39分48秒で5-5になったスコアボードはもう動くことはなく、名古屋のパワープレー開始から5分間で5点が生まれた首位決戦は大喝采と異常な熱気を残して終わった。

・カウンターが不発で終わった後のミス待ちの攻守
・疲労が溜まる終盤で強度の落ちるトランジション
・結局点差が広がるだけのパワープレー

Fリーグも10年目を迎えた。
チーム数も増え、どこか慣れがあり、どこかこんなものかという思いもある。
チーム、リーグの運営を考えても昇格・降格は現実的ではないだろうし、レベル差が如何ともしがたいゲームもある。
リーグ自体が競技力の向上と普及という側面を持っている以上それはそれで仕方がないだろう。

10年間のFリーグでも3指に入る名勝負は両チームの積極的な攻守があり、両監督の哲学あり、終了寸前までお互いがゴールを狙う獰猛さがあった。

唯一のプロチームである絶対王者名古屋が9連覇するFリーグだが、基本的にはアマチュアチームであり、練習時間が限られているはずのすみだが後半34分に名古屋がパワープレーを開始する前まで試合をリードしている。
熱戦、名勝負という言葉で表現してしまえばそれまでだが、工夫や知恵、組織の意思統一があったからこそ名古屋と伍する時間を作れたのだ。

奇跡的な熱戦に反し1,103人という少々残念な観客数に終わったが、まだすみだホームの墨田区総合体育館と、名古屋ホームのオーシャンアリーナでの対戦が待っている。
 
観客が想像する首位攻防戦を越える試合だったからこそ試合後のスタンディングオベーションがあり、いい意味で観客の予想を裏切る試合を提供し続けることがトップリーグ本来の姿だろう。
このベストバウトを塗り替えるベストバウトに会える日をファンはきっと待っている。
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小田急線蛍田駅下車から徒歩15分ほどの小田原アリーナ。
道中の稲穂もそろそろ収穫の雰囲気か。
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8月にタイで行われたタイランド5で日本代表キャップを記録した北海道のフィクソ、19歳の小幡選手。
今日はミスが多く、ほろ苦いプレーが目立ったがまだまだキャリアはここから。
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圧倒的なフィジカルを活かして半径2メートル以内のボールはすべてマイボールにしてしまう制圧力を見せる大阪のフィクソ、アルトゥール。
大阪の巨人は今後の上位対決を席巻しそう。
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フィジカルがフィットし、大阪の攻めに深みを与えるピヴォのチアゴ。
収める、打つのシンプルなプレーだが相手に与える圧力は侮りがたい。 
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出場時間を延ばす個性的な木暮チルドレン達。
フィクソの田村選手は落ち着いて試合を締め、加藤選手は鋭いドリブルから惜しいシュートを連発。
弾幕の銘は『みずはほうえんのうつわにしたがう』と読み『注いだ器の形に水が変化するように、人は環境や友人によってどのようにも変わる』という意味。
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セットを固定せずブラジル人トリオ+木暮チルドレン+小曽戸で回す3位の大阪。
お前らやってこいよとばかりに送り出す木暮監督は貫録十分。
これまで浦安、町田、大分、大阪が名古屋に挑むマッチレースが多かったが、スリーワイドの優勝争いなるか。
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連敗を5で止めた府中。試合中の谷本監督の気合と試合後の選手の笑顔が苦闘を物語る。
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Fリーグとタイで行われた日本代表戦を含めて8月に7試合を戦った勤労青年の清水選手。
アジアを代表するピヴォと呼ばれる日もそう遠くなさそう。
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今期一番の補強となった渡井選手の完全復帰。
諸江選手、西谷選手とクオリティの高いフィクソ3枚がすみだの攻守を支える。
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譲る気持ちは全くなし。首位対決を迎える両監督の静かな闘志。
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齋藤選手が青に染め、赤(橋本選手)、黄(八木選手)と合わせてとうとう完成した名古屋のヤングシグナル。
タレント軍団の中でコンスタントに出場している彼らの経験の蓄積がシーズン後半のアドバンテージになるか。
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要所を締めた星選手、安藤選手の日本人フィクソ。
日本人選手の勝負強さは昨季までの名古屋になかった特徴のひとつ。
元々ドリブラーのセルジーニョは抑えられることが多かったAFCでなぜか守備が急成長。
パワープレーから得点を挙げた場面では、ワンステップで強烈なシュートを蹴り込んで見せた。 
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154cmと小柄ながら機を見てピヴォに入り攻撃を活性化させる中村選手。
今期は出場機会は減ったがフロアに立てば流れを変える働きを見せる。 
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重心移動、瞬発力、ボールキープに必要なお尻の大きさに比例する感のあるフットサル選手のクオリティ。
名古屋の攻守の要、尻は口ほどに物を言うシンビーニャと酒井ラファエル。
身長、体重はすでにあるが、いつかチームごとのヒップの平均値を集めたデータも見てみたい。
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試合中に激を飛ばす名古屋のペドロコスタ監督。
選手の手を掴んで攻守のポイントを熱弁する熱血監督の姿はこれまでの名古屋のベンチになかったもの。
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名古屋の先制点に繋がったバスミス、パワープレーから西谷選手にニアを抜かれた5失点目。
大黒選手、関口選手の両ゴレイロにとっては悔しさの残る熱戦か。
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長い距離のランニングを連発し、1-3のリードに貢献した岡山選手。
ボール奪取後、空きスペースを見つけるや40メートルを一気に駆けた。
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今日も前線でポイントを作ったすみだの太見選手。
2009年、2013年の全日本決勝にも出場した名勝負数え歌のメインアクター。
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すみだの攻守のスピード、テンションの高さに適応したボラ。
これまでのテクニックと嗅覚を利かせてのゴールに加え、カウンターからネットを揺らす機会も増えそう。
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ゲームの損益分岐点を見つめる西谷選手。
クイックネスで決めた4点目、ゴレイロがニアを空けたのを見逃さずにダイレクトで撃ち込んだ5点目はお見事の一言。
今、最もFリーグで怖いアラ。
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試合終了後に両監督が握手。
先にアクションを起こしてリードを奪うものの勝利のチャンスを逃した須賀監督と、練度の高いパワープレーで負けゲームを拾ったペドロコスタ監督。
ゲームに慣れだした後半5分前後からどちらが先に仕掛けるかが次戦の見所か。
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積極的な攻守があり、両監督の哲学あり、終了寸前までお互いがゴールを狙う。
今シーズンの両チームの対戦は2016/11/3の墨田区総合体育館と、2017/1/15のオーシャンアリーナ。
今日の試合が陳腐に感じる熱戦を期待しています。 

 
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