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Futsal Philosophy (フットサル・フィロソフィー)

Fリーグ

25 2月

2017/2/24(金)~25(土) Fリーグプレーオフ1st/2nd Round 墨田区総合体育館『価値を創る』

2017/2/24(金)~25(土) Fリーグプレーオフ1st/2nd Round 墨田区総合体育館
◆2017年2月24日(金)
・1st Round
名古屋オーシャンズ 2 - 2 府中アスレティックFC
ペスカドーラ町田 7 - 2 フウガドールすみだ

◆2017年2月25日(土)
・4/5位決定戦
フウガドールすみだ 0 - 4 府中アスレティックFC
・2nd Round
名古屋オーシャンズ 0 - 3 ペスカドーラ町田

12チーム3回戦総当たり33戦のリーグの結果を軽んじているという意見と、リーグの盛り上がりや見所を作るという意見の板挟みに合い、どのスポーツでも賛否両論の的にされるプレーオフだが今期のFリーグのプレーオフはズバ抜けて面白かった(若干の最終回感があるが実際は3/3(金)、4(土)の大阪のFinalRoundが決勝戦)。

初日は固定メンバーでリーグを戦い、これまで出番の少なかった岡山選手を前線で起用してセットに流動性を持たせた府中が異常なテンションの高さを見せて名古屋をリードして試合を進めるも、AFCで劇的なゴールを決めた星選手が2-2の同点に追いつき名古屋が初日を勝ち抜け(リーグ戦上位の名古屋(2位)は引き分けの場合は勝利扱い(府中は5位))。
 
3クール目でコンディションの上がらない戦いが続いたすみだとは対照的に調子を上げてきた町田が開始48秒で森岡選手が先制点を挙げるとその後は攻守に高いクオリティを見せた町田が7-2とすみだを一蹴。

リーグ1位の大阪への挑戦権を賭けた名古屋対町田の一戦は前半14分に森岡選手が左サイドで相手DFと対峙し、縦に抜けないと見るや右サイドへ相手との距離を取りながらドリブルで持ち出し、相手とのギャップを築いて利き足を活かせる右45度の角度に持ち込むと、腰の入った右足で豪快に逆サイドに突き刺して町田が先制する。
 
このプレーオフで目立ったのが町田の心技体の充実で、ボールを保持すればクアトロのパス&ムーブで相手のプレスをいなして穴を作り、守ってはポイントゲッターのシンビーニャ選手、平田選手に何もさせなかった滝田選手を中心とした好守が光った。

後半21分。
イゴール選手がゴールエリアギリギリにロングスローを投げ込む。
 
名古屋のゴレイロの篠田選手が前に出て抑えに行くも、163cmの金山選手が起用に体を潜り込ませてボールを頭に当てるとこれがスローモーションのようにゴールに吸い込まれて0-2と町田のリードが広がり、名古屋が残り7分からパワープレーを開始するもイゴール選手がキャッチしたボールをワンバウンドさせてからのキックでパワープレー返しを成功させ町田が0-3の完勝を収めた。

試合を振り返ると後半25分から星/シンビーニャ/セルジーニョ/平田マサノリとフィニッシュに強いセットを組んで名古屋が勝負に出たものの、ここを町田がしっかりと凌ぎ切ったことで精神的な優劣が決したのではと思う。
 
堅守と驚異的な粘りで昨年7月のAFCを制した名古屋も決して弱くはなかったが、ゴールに直結する凄みを持った選手が不在でオフェンスで相手にプレッシャーを与えられなかったことが最大の敗因だろう。

試合終了のブザーが鳴り、悲嘆に暮れる名古屋と歓喜の町田の選手たちをよそに、昨年名古屋との契約を打ち切られて失意の移籍をしたFリーグ最高のクラッチシューターの森岡選手がフロアに大の字になり顔を抑える姿が非常に印象的で、Fリーグで勝って泣く選手を久しぶりに見たなと思った。


2007年に8チーム3戦総当たりの21節84試合で開幕したFリーグだが、唯一のプロチームである名古屋が早々にリーグの趨勢を決めることに対する盛り上がり創出の施策として6年目の2012年からプレーオフが始まった。

2016年までの4年間は名古屋がリーグ1位で4度ともプレーオフを制する完全優勝が続いていたが、今シーズンはブラジルトリオが113得点を挙げて引っ張った大阪がシーズンを制し、プレーオフではイゴール/森岡の強烈なセンターラインを擁し短期決戦にバッチリ心技体を揃えてきた町田の後塵を拝し名古屋がリーグ、プレーオフとも敗れるということとなった。

歴史が動いたという表現も納得できるが、ブラジル代表歴のあるフィニッシャーのシノエがシーズン開始前に帰国し、シーズン途中に工夫に乏しく鈍重でキレやすいダニエルサカイというハズレ外国人を引いた絶対王者らしからぬマネジメントのまずさ(フィニッシャー不足のまま駒が足りているフィクソを補充)もあったが、負けたことが話題になるだけの歴史を作ってくれた名古屋には素直にありがとうという言いたし、これから唯一のプロチームであり自前のアリーナを持つ環境を活かして巨人の星ばりの地獄のシゴキからの復活劇を想像すると何とも胸が熱くなるものがある。

12チーム33節198試合で争った今期のFリーグ。
そのどの試合よりもプレーオフが面白かったのは試合に意味づけがされていたからだろう。

・10連覇への執念
・自分を追いやった名古屋へのリベンジ
・実力が拮抗した強い相手
・乾坤一擲の一発逆転
・異常な強さを発揮した大阪への挑戦権
・打倒名古屋を達成し新しい歴史を創る

率直な感想だが、実力のバラツキが顕著になった12チームでの3戦総当たりを、土日の連戦もある6月から2月までの8ヵ月間、毎週高いテンションでこなしていくのはムリな状況になっている。

選手のコンディションも勿論だが、2クール目~3クール目には観客数が4~600人の試合もあり、1月末の名古屋セントラルでは金曜日の16時45分から417人の観客の前で浦安と湘南の関東勢の試合を行うなど、本来ファンに見られるべき試合が適切な時間帯に行われなかったり、自転車操業のカレンダーではホームゲームの集客営業も時間が足らずプロモーションを打とうにも前日設営やアウェーゲームの移動手段と宿を確保するだけでスタッフ陣も手一杯だろう。

トップリーグは選手とファンのためにあるものであってほしいし、レギュレーションはチームの負荷を抑え、より一般層に届くために最適な形であってほしい。

・2クールで最後の1クールを上位下位のリーグで実施(拮抗した試合と、これまで『誉』しかなかったリーグに疑似的な降格争いによる『恥』の争いの創出)
 
・ワイルドカードが廃止されたことで地域リーグ勢のジャイアントキリングが困難になった全日本と差別化が難しいオーシャンカップの意味づけ(リーグでは1人の23歳以下の選手の登録を4人とし、6チーム2ブロック総当たりでセントラル開催。両リーグの同順位で順位決定戦など)

あくまでファンの妄想の域を出ないが、上記のレギュレーションであればリーグ戦が22節+上位下位リーグ5節の27節。オーシャンカップが5節+1節の6節。
今期のセントラルが5節だったのでオーシャンカップをここに適用すれば客足の減少が顕著だったセントラル大会のテーマ付けにもなるだろうし、順位争いの見所もより増えるのではと思う。

B1/B2の全36チームで立ち上がったBリーグとの競合もあり、33節の開催自体が今後より難しくなっていくのは明白で、オーシャンアリーナや小田原アリーナ、冠スポンサーが保持するゼビオアリーナらを有効活用した施策をレギュレーションの変更に合わせて打つべきだろう。

率直にトップリーグのレベルにない試合がちょいちょいあることと、難航する世代交代も大きな懸念点で、チームによっては疲労感が色濃く、低調な試合(仕掛けが少ないロースコアゲームや、実力差がコンディションで倍加した一方的なハイスコアゲーム)になりがちな3クール目は正直ハズレ試合が多く、ベンチ入りするものの結局試合には出場しない状態では若手の育成や世代交代も望めないと思う。
形はどうでもいいが、現状のレギュレーションではまず不可能なここのテコ入れは急務だ。

森岡選手のストーリーに酔ったプレーオフ1st/2nd Roundの2日間だったが、これが最終回ではなく大阪が待つFinal Roundへとストーリーは続き、新シーズンはまた6月に開幕する。

これまで『どう名古屋を倒すか』というところにフォーカスされていたリーグ戦のレギュレーションだが、幸運にもその目的が達成された11年目からは10年目の結果を分析してさらにトップカテゴリーが盛り上がるレギュレーションをドンドン検討してほしい。

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プレーオフで気を吐いた府中の1stセットを牽引した皆本/柴田/渡邊選手。
名古屋に肉薄し、すみだに勝利して4位と手応えを掴んだトーナメントを得意とするチームは全日本へ向けて収穫大。
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2クール目まで大阪、名古屋と首位争いを演じたすみだ。
チームを牽引した諸江選手と西谷選手が出場時間を長くして打開策を探るも、プレーオフでは町田、府中戦とも大量失点で幕。
駒は揃っているだけに来シーズンの課題はコンディションの維持か。
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10連覇を逃した名古屋。
ペドロコスタ監督が重用し、十分な活躍を見せたサテライト昇格1年目の赤髪ヤングガン・橋本選手は1stRoundのみの出場。
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タフな2試合でゴールを固めた星選手と篠田選手。
混戦からの星選手のミドルは大きな武器。
敗れたものの篠田選手は及第点の出来で全日本での巻き返しに期待。
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プレーオフでは不必要なファウルと工夫に乏しいプレーが目立ったダニエル・サカイ。
現時点で放出候補No1か。
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機動力のシンビーニャ選手と、フィジカルの平田マサノリ選手を抑える滝田選手。
プレスから漏れたピヴォへのコースを締める堅実な働きが町田の好守を支えた。
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早々に5ファウルとなり、3点を追う名古屋のパワープレー。
横一列でキックオフを待つ絶対王者のなりふり構わない布陣。
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ゴレイロがボールを持ったら前線に猛ダッシュでカウンターを呼び込み、遅行では相手DFの間に入って選択肢の創出と緩のプレーにも非凡なものを見せる中井選手。
テンションの高い攻守とライン際のボールに果敢にアタックするプレーは一見の価値あり。
早く日本代表で見たい選手。
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Fリーグ最高のゴレイロとアタッカー。絵になるふたりの共演が打倒大阪の必須条件。
イゴール選手と森岡選手。
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ピンポイントで期待に応えた金山選手と、チームのピークをプレーオフにバッチリと揃えた岡山監督。
少々喜び過ぎな感もあったが、大阪というもうひと山を越える気迫が出せるかが勝負の分水嶺であることは間違いない。

12 2月

2017/2/12(日) Fリーグ第32節 町田市立総合体育館 『お尻の価値』

2017/2/12(日) Fリーグ第32節 町田市立総合体育館
府中アスレティックFC 2 - 1バサジィ大分
ペスカドーラ町田 5 - 2シュライカー大阪

サッカーのユニフォームや、F1のボディにペイントされたロゴなど、プロ・アマ問わずスポーツでは協賛やスポンサー企業の企業名や、企業が推す商品名を背負って競技を行う光景をまま目にする。

競技を行う上でのギア、競技力向上のための食事、練習場、移動、試合の登録費、会場の確保、試合前後を含めた会場運営や広報など、個人、チーム、運営団体といったそれぞれの立場でスポーツにはとかくお金がかかり、その一助を担うのが広義で言うところの『スポンサー』だ。

スポンサーは対価と引き換えに個人、チーム、競技を通して自社(あるいは個人)を宣伝してもらえる権利を得、ユニフォームやスタジアムへのロゴや看板の掲示、企業名/商品名の入った冠ゲームの開催などで露出を増やす。

意思決定層が競技の愛好家であったり、支援対象の選手の熱意に意気を感じたりということがスポンサードのきっかけとして一般的だが、マイナーだがビジュアル的にキャッチーな競技だったり、社会貢献性や意義の高い大会、共感できるストーリーを持つ選手など、場合によってはスポンサードしていること自体が好意的なイメージに繋がることもありブランディングとしても有効な手段といえるだろう。

単純にロゴを貼り付けただけでなく大相撲では力士が巻く化粧まわしでは熊本県のPRキャラであるくまもんや、よーじやのあぶらとり紙のトレードマークである女性の影絵が登場したりと、単純なデザイン性だけでなく『強さ』や『真摯さ』の象徴でもある力士が脱力系のキャラクターや女性向けの商品の訴求を行うという意外性がまた目を引くものがある。

最近なにかと飽和状態の『●●女子』のひとつである相撲女子に向けてのマーケティングだろうが、厳粛な国技館のランウェイを精悍な力士が土俵上では少々不釣り合いな化粧まわしを巻いてを歩き、土俵というステージで大相撲の花形の所作である四股のポーズをキメる光景はどこかファッションショーにも似て非常にユニークでありアピールの効果は抜群だろう。


シャツ&パンツのユニフォームで競技を行う一般的なスポーツでここ最近増えてきたのがお尻への広告だ。

一般的には胸→背中→袖・パンツ(腿の前/お尻)の順に掲示金が高くなり、テレビや写真で見る姿はバストショットが多く金額通りに胸のロゴが目立つものの、選手のプレーの動作の終わり(走る/飛ぶ/打つ/蹴るなど)は上屈してお尻が突出しているポーズが多く、鍛えられた見事なお尻に貼られたロゴやマークがピンと伸びて『おお...。ここにもロゴがあったか(しかしディドゥダはいいケツしてるぜ(照))』と感嘆することがままある(私だけかもしれないが)。
 
情報元により諸説あるがJ1の年間の掲示料は胸が2~3億円/背中が1億円/袖・パンツが5千万円(J2はその半額程度)と言われており、TV中継は少ないが、会場にはそこそこ客が入りコアなファン層が支える構図になるマイナースポーツのスポンサーになるならお尻のスポンサーはそこそこ魅力なのではと思う。


『どこで』『だれが』『どこに』のユニークさが際立っていたのが前述の化粧まわしの例だが、数年前からお尻の部分にスポンサー企業の『ネピア』のロゴが入るようになったエスポラーダ北海道のユニフォームはなかなかインパクトがある。

フットサルのトップリーグが行われる体育館で北海道出身の爽やかな選手たちがお尻にティッシュやトイレットペーパーを主力商品とするネピアのロゴを入れて戦うところにシリアスとコメディーのギャップがあり、シャツ&パンツのスポーツはシャツをパンツの外に出してプレーしがちだが、北海道の選手はお尻のロゴを見せるためにシャツをパンツに入れてプレーしており印象的にも非常に良い(シャツをパンツの中に入れることをキチンとした所作であると評価する古いファッション観かもしれないが、そういった価値観を持つ層は一定数存在する)。

『どこに』と訴求商品のギャップやマッチを生み出しやすいのがお尻の広告の魅力であり、価格的にも安価なことから比較的営業しやすいのではとも思う。
ポライトなユニフォームな着こなしがイメージアップにも繋がるという2次効果も期待できるのでまだ入っていないチームはゼヒ営業してほしいところだ。

そんなスポンサーとスポーツの関係だが、昨年あるチームが行ったスポンサーマッチデーのプログラムの中で新加入選手のインタビューがあり『スポンサー企業についての印象は』という質問に『移籍してきたばかりでよくわからない』という回答が掲載されていてちょっとガッカリしてしまった。
ほかにも意味不明で目にするとなんとも言えない気持ちになるが、お尻にスポンサーのロゴが入っているのに入場時からシャツをパンツの外に出して入場してくる選手がいたりする。

ないよりあったほうがなにかとよいのがお金であり、即効性の高いのがスポンサーマネーだが当然そこには対価を要求される。
 
それがプロスポーツの常識だ。

前述のインタビューの選手は実力はありながらもチームを転々とした苦労人タイプであり、シャツをパンツの外に出している選手は十分ネームバリューもある選手だったりで、単純に素直なだけのような気もするが、結果や行動ですべてを判断されるのが見られる立場の人間であり、直接的であれ間接的であれ自分に関わってくれる人に対する言動を想像できることがスポーツ選手云々の前に社会人として必要なことだろう。
 
インタビューの内容に対するチェックがなかったのかチェックの上でゴーサインを出したのかはわからないが、選手だけでなくチームが所属選手のマッチデープログラムの言動に無関心なのもどうかと思うし、SNSでゴハン食べに行きました写真をアップするチームメートはいてもユニフォームを出していることを注意する仲間はいないのかと少々心配になった。

以前は観客数が1,000人を下回ると少ないと感じていたが、ワールドカップの出場権を逃し、Bリーグという強力なアリーナスポーツが華々しく誕生した今期は500人前後の観客数の試合もザラにあり、フットサルがメジャーになってほしいという想いよりもなんとか現状維持をという焦燥感が強い。
それでも自分が観られる立場であり、観客、スポンサーを楽しませ、応援することを誇りとして感じてもらえる存在であると意識し、それに沿った振る舞いをしようという気概がなくなったら終わりだろう。

フットサル界は2016年に長年全日本選手権をサポートしたPUMAが、Fリーグからは開幕からの付き合いである森永製菓がそれぞれ冠スポンサーから撤退したが、前述の北海道のように地域に根差して観客動員数を伸ばし、地元企業のスポンサードを獲得する好循環を生んでいるチームもある。

今期は大阪がブラジルトリオと質の高い日本人選手を揃えて名古屋の10年連続のリーグ1位をハッキリとした実力差を見せて阻んだ。
量より質の密度を高めて得た経験値の蓄積で相手を上回る少数精鋭型の木暮采配が異彩を放つ大阪だが、彼らの群を抜く強さの裏にはハッキリとしたリリースはないもののそれを支える金銭面での充実もあるのではと思う。

ニワトリが先かタマゴが先かの不毛な議論になりがちだが強化にはお金が必要で強力なチームが増えることがリーグや代表のボトムアップに繋がる。
景気のいい話は皆無といっていい日本フットサル界だが、お尻のスポンサーロゴが入るチームが増えることがひとつのバロメータになるのではと勝手に思っている。

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日本を代表するドリブラー、仁部屋選手。
華麗なスラロームを支える形のいいお尻に輝く地元大分の不動産企業『豊後企画集団』の広告はインパクト大。
大分はユニフォームとロゴの色見の相性も◎。
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強烈な炸裂音を響かせるシュートと、正確で球足の速いインサイドパスを操る大分の大型フィクソ、ディドゥダ選手。
ヴィニシウス、ボラ、ディドゥダらブラジル人独特のクイックネス/テクニック/パワーを生む彼らのムッチリとしたお尻は説得力抜群。
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5位でのプレーオフ進出を決めた府中。
クラブの初期を支えた上澤選手の7番を着る若干20歳の内田隼太選手は前半2分間の出場ながら機を見て斜めに抜ける動きでゴレイロとの1対1のチャンスを作る。
J1で絶賛売り出し中の鈴木優麿と同期の鹿島アントラーズの下部組織出身で今後に期待大。 
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2020年ワールドカップの主役後方の左利きドリブラー加藤選手を全治9カ月の重傷で欠き、ヴィニシウスとチアゴも不在。
飛車角金が抜けた大阪もこれまた20歳の仁井選手がセットに入って活躍。
左サイドの定位置からスタートする決めごとタップリな大阪のオフェンスを見事にこなす。
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2年前のプレーオフで頭角を現した田村選手がゴール前のセットプレー、相手エースの森岡選手のマンマークに体を張るも、森岡選手もゴールに繋がるプレーでやり返す。
今シーズンの決勝でこのマッチアップも十分ありそう。
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この日出場した唯一のブラジルトリオ、投げやりなアウトサイドキックにも風格が漂うアルトゥール。
体の厚みとリーチを活かして相手にアタックできないところにボールを置いて攻守のタクトを振る。
今期のMVP最有力候補。
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シーズンごとに若手が活躍する町田。
日本代表にも初選出された前線のプレスマシーン、原選手は今日も元気一杯。
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中央とサイドではスピードを活かしてハイテンションな攻守を見せ、ゴール前では周囲を見て冷静な落しを選択する町田の次代のエース。
森岡選手との好連携で1ゴール2アシストの中井選手は俺の尻でチームを引っ張るとばかりにユニフォームの着こなしもバッチリ。
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今期で引退する日本フットサル界のレジェンド、44歳の甲斐選手の引退セレモニー。
大阪の選手も交じっての胴上げに胸が熱くなる。

17 12月

2016/12/17(土) Fリーグ第25節 浦安市総合体育館 『理解される選手』

2016/12/17(土) Fリーグ第25節 浦安市総合体育館
バルドラール浦安 5 - 6 シュライカー大阪

ワールドカップに3度出場し、フットサル黎明期のメインキャストの一人である浦安の小宮山選手が今シーズン限りでの引退を発表した。

シーズン中に37歳を迎えるベテランの決断にあたり、フットサル界のゆかりのある面々からメッセージが寄せられ、その中でも2012年に史上初のワールドカップ16強に進出した際に共にキャプテンを務めた現大阪監督の木暮監督のコメントが奮っていた。

気持ちを前面に出す小宮山選手のメンタルや、攻守の切り替え・戦術遂行などのコンピテンシーを称えたうえで、小宮山選手得意としているもの、苦手なものの両面で上を行っている自分が育てたタレントたちで引導を渡す、という戦友への愛に溢れた介錯宣言になんとも胸が熱くなった。

23戦して132得点(1試合平均で5.7得点)というクレイジーな攻撃力で今シーズン16連勝を記録した大阪だが、ここ数試合は10月中旬のワールドカップ中断以降の2ヵ月間で11試合のスケジュールをアルトゥール/ヴィニシウス/チアゴのブラジルトリオと加藤/田村の木暮チルドレン、ベテランの小曽戸の6人で回してきた疲労が濃く、11/13の天王山、アウェーでの名古屋との首位直接対決を2-4で制してからは徐々にピークアウトしてきた感がある。
ここ最近は相手に先行される試合展開が目につき、前節の府中戦は2点を先行されるも辛くも引き分けという試合運びで前述の連勝が16でストップという形になった。

この日の浦安は彼我戦力差を考えてハーフに引いてのカウンターと、正確なスローを持つゴレイロの藤原選手が右角にロングボールを放ってのトラップ&シュートという弱者の戦術をチョイス。

藁でも木の枝でもなくレンガで築いた浦安のディフェンスに疲労度を考慮してアップでも息上げ系のメニューを廃した大阪の狼たちが襲いかかるも、大阪のオフェンスを耐えての右角へのゴレイロスローからチェスのトラップ&シュートで開始1分で浦安が先制。
 
10分にはゴール正面で得たフリーキックのこぼれ球をケニーが蹴り込んで2-0。
12分。再び右角へのゴレイロスローを受けた野村選手がライン際からシュートを放つと、大阪の唯一のウィークポイントであるゴレイロの柿原選手がゴール中央へ弾くチョンボ。
これに介錯試合の主役である小宮山選手が飛び込んで3-0とすると場内は一気に盛り上がった。

3-0のビハインドで迎えた後半は今シーズン抜群の冴えを見せる勝負師木暮監督が前半16分ピッチに立ったアルトゥール/チアゴ/小曽戸/加藤のFリーグ最高の1stセットと、わずか4分の出場になった今井/田村/佐藤/村上の2ndセットをシャッフル。
1stセットの途中でこの日がデビュー戦となる小柄なドリブラー系のアラである18歳の仁井選手をベテランの小曽戸選手と交代させ、2ndセットの旗振りに小曽戸選手をスライド。

少々大人しかった2ndセットのディフェンスラインを高めに設定してのプレスで浦安のスタミナを奪い、23分にアルトゥール選手がミドルシュートを決めて反撃の狼煙を上げると一気に暴力的な攻撃力が爆発。
 
28分に加藤選手が粘ってチアゴ選手に繋いで最期は小曽戸選手がプッシュ、29分に再びアルトゥール選手が中央からズドンと決めて同点。
32分にチアゴ選手がゴリゴリとした突破でゴールに蹴り込んで3-4と逆転すると、続けて小曽戸選手のシュートパスを加藤選手が胸で詰めて3-5。
最期はコーナーキックからのチアゴ選手のシュートに小宮山選手がスライディングで飛び込むも及ばず一気に3-6と突き放す。
浦安も粘りを見せ4分間のパワープレーで終了19秒前までに5-6と追い上げるも最期は大阪が1点差でシャットアウトとなった。

攻守に別格のパワーを見せるアルトゥール。
引き出しは少ないが反転、馬力、シュートに特化した純ピヴォのチアゴ。
サイドからの突破とプレー選択にセンスを見せる加藤。
チームプレーに実直で総合力が高い小曽戸。

名古屋、すみだ、町田など下部組織からの登用を含め、全メンバーに試合時間の経験値を振り分けて綺麗な六角形の雪結晶を目指すチーム作りと比べ、大阪は少数精鋭で錬成した鋭利な氷柱でスキを見せた相手を貫く。
 
勝負である以上結果がすべてで、わかっていても止められないお決まりのメンツが試合を決める大阪は非常に強力で、クオリティが高いブラジルトリオを軸に据えた今シーズンはそれが最適解だろう。
ほぼ手中にある優勝と合わせて、過去最も効いている助っ人外国人のアルトゥールにはMVP、得点王も総取りしてほしいところだ。

試合後、今日の主役である小宮山選手と木暮監督が小曽戸選手を挟んで談笑する場面があった。
 
日本のフットサル界を同世代として現在進行形で歩んでいるふたりを見て、ふとフットサル選手や監督としての成功とはなんだろうということを考えてしまった。

世界を見渡してもプロチームだけで運営されているリーグはなく、日本でプロチームは名古屋だけでその最高年俸は酒井ラファエルの1,500万円と言われている。
多くの選手はチームが経営するスクールや、スポンサー企業、あるいは一般的な仕事をこなしつつ、練習をこなし試合に臨む。
隣の芝生のサッカーと比べてもJ3並みの待遇だろうし、選手やチーム、リーグを含めて正直よく続けられるなとも思う。

ただ、すべてのスポーツがスポットライトを浴びることはないだろうし、トップレベルで活躍することで生計を立てられるだけの金銭的なパイがあるかということがスポーツの価値を左右するわけではない。
『マイナースポーツ』という言葉にはどこか侘しさを感じるが、地上波で放送され、雑誌が売れ、毎回会場が満員になり、競技と周辺環境を含めてお金が分配され、黒字を計上するメジャースポーツはごくごく一握りだ。

定量的な尺度として金銭面に目が向くことを否定する気はまったくないが、今回、小宮山選手が引退するにあたってフットサル界の縁者やファンから沢山の声が集まっているのを目にして感じたのは『競技を通して自分を知ってもらう』ということがひとつのゴールであり、成功なのではないだろうかということだ。

素早い攻守の切り替え、スライディングでのシュートブロックやファー詰め、意外と上手いウンドイス(ワンツー)でのパス出し、チーラして吼える・・・。

この人はこれ、という個性を知ってもらうことは競技者としての誉れだろう。
そのひとりひとりの積み重ねがチームのカラーになり、ひいてはリーグの特性に繋がり、競技の魅力になるのだと思う。

今シーズン、Fリーグの観客動員数の落ち込みが顕著で500人を切る公式記録を度々目にするようになってきたが、危機感をもつべきはゲートフィーでも集客施策の成否でもなく、Fリーグに感心を持つ層が少なくなってきているということだ。

最も高貴な娯楽は、理解する喜びである

とは音楽、建築、数学、幾何学、解剖学、生理学、動植物学、天文学、気象学、地質学、地理学、物理学、光学、力学、土木工学と各分野で群を抜いた才能を発揮したレオナルド・ダ・ヴィンチの言葉だが、理解する喜びがファン視点としてあり、理解される喜びが演者視点としてあるという16世紀からの至言だ。

Fリーグ準優勝、15得点を挙げベストファイブを受賞し、全日本選手権を制した2008シーズンがキャリアのハイライトだが、その後は記録に残る活躍はそうない。
それでも引退を惜しまれる記憶に残るプレーが数多くある小宮山選手はリーグ屈指の『理解された』選手だろう。
それこそが彼の成功であり、10数年間トップランナーであり続けた誉れであることは疑う余地がない。

観客動員の減少や、人気、トップリーグとしての求心力の低下が顕著なFリーグだが、ギラギラした個性や暴れるような熱やこだわりを持つ、魅力的で理解しようと思える選手が数多く登場し、理解される選手として活躍することを願ってやまない。
 
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イクスピアリでランチのついでにオマエを殺りに来たぜ、とばかりにラフな出で立ちで介錯試合に臨む木暮監督と、食いつかせて裏のスペースというシンプルな秘策で待ち構える米川監督。
両チームとも前後半で明暗がくっきり出た試合で、介錯はプレーオフか全日本選手権に持ち越しか。
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特別指定選手として出場時間を延ばす石田選手。
フィジカルと強烈なシュートを活かして早く初ゴールを挙げたい。
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コンスタントに活躍を続けるチェスとケニー。
ピッチやベンチの振る舞いを見る限り性格も良さそう。
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少数精鋭での戦いが続く大阪。
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過去のFリーグを見ても最も勝利に貢献している助っ人外国人。
181cm/80kgというカタログスペック以上のフィジカルを見せる大阪の巨人、アルトゥール。
分厚い体でボールをキープし、強烈ながぶりで相手のバランスを崩してボールを奪取。
日本人を相手に半径2メートルの距離では何もさせない超々弩級の進撃を見せる。
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強烈な縦のラインを形成するチアゴ(右)。
シンプル故にやっかいなゴールゲッターは23試合で32ゴールとハイペースで得点を量産。
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今シーズン一気に若返ったプレーを見せる小曽戸選手。
万能型アラは2024年のワールドカップまで狙える雰囲気。
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木暮監督の最高傑作、得意のドリブルで作ったズレを活かしてゴール、アシストを生むサイドの振付師、加藤選手。
いまいちだった前半はこの表情も後半はアシストとゴールで勝利に貢献。
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前半2分、後半4分程度の出場ながら3回の出場機会で徐々に持ち味を出した若干18歳の仁井選手。
アルトゥールの1/4ほどのサイズながらボールをさらして相手の反応を見るおませなムーブでリズムを作った。
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この試合後に引退を表明した村上選手。
強烈なシュートとハードなマークで名勝負を演じたベテランは2012年ワールドカップで16強入りに貢献。
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大阪唯一のウィークポイントであるゴレイロの柿原選手。
1、3点目ははっきりゴレイロの責ありで、ボトムからの組み立てでサイドに開いても使わない、詰まり気味でもバックパスを出さない場面が多く、チームの信頼度が伺える。
彼が足元でボールを捌く機会が増えたら大阪にスキはなくなりそう。
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Fリーグ最高セットの一角、1-3で押すアルトゥール/チアゴ/小曽戸/加藤の1stセットと、0-4のクアトロで構成する今井/田村/佐藤/村上の2ndセット。
2失点後のタイムアウトで木暮監督が必死に修正のコマを動かす。
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今シーズンの浦安の主役、小宮山選手が3点目をゲット。
絶対的な首位のチームを相手にした大量リードに会場はやんやの歓声。
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試合中に不敵な笑みを浮かべるチアゴを浦安の屋台骨、荒巻選手と小宮山選手が必死に抑える。
万能型全盛の近代フットサルで第一選択肢がシュートという絶滅危惧種な純ピヴォは意外にも厄介。
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度々見かけるハーフタイムでの謎アイドルのパフォーマンス。
今回はpretty☆monsterが歌とダンスを披露。
彼女たち文句をつけても仕方ないのでお好きな方はフォローしてあげてください。
pretty☆monster
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劣勢の大阪は普段はポケットに手を入れてクールに決める木暮監督が審判に大抗議でチームを鼓舞。
第3審判の新妻氏になだめられてまぁしょうがないかなヒトコマ。

今シーズンは女性の第3審判、タイムキーパーの登用が目立ち、第3審判は新妻氏、タイムキーパーは齋藤氏と女性が担当。
2012年のワールドカップではブラジル人のレナート・レイテ氏が女性ながら副審を担当したこともあり、1、2シーズン後はFリーグで笛を吹く女性審判の登場に期待大。
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0-3から3-6、5-6という劇的な逆転勝利も試合後の浦安サポーター席への挨拶の場面で一悶着。
調子が落ちてきたチームは怒りや憤りといった感情でパフォーマンスを支える場面も増えてきそう。
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試合後は小曽戸選手を交えて介錯試合のメインキャストが談笑して握手。
木暮監督のイジリに小宮山選手がムッとしたところを小曽戸選手がなだめたのかなぁ、と夢想するのも楽しい戦友の邂逅にホノボノするワンシーン。
 
18 11月

2016/11/18(金) Fリーグ第20節 大田区総合体育館『オラが街のフットサルチーム』

2016/11/18(金) Fリーグ第20節 大田区総合体育館
フウガドールすみだ 4 - 5 ペスカドーラ町田

度々府中のホームの郷土の森に観戦に行くが、最寄駅から徒歩15分程度の立地にも関わらず、Fリーグに1チーム(府中AFC)/関東1部に1チーム(ファイルフォックス府中)/関東2部に2チーム(FUTURO/府中AFCサテライト)を送り込む『フットサルの街』の名前に違わず客入りは上々で、試合終了後、郷土の森から仲間と連れ立って徒歩や自転車で試合結果を語りながら三々五々家路に着く光景が非常に羨ましかった。
 
全国から12チームが参戦するFリーグだが、家から電車を乗り継いで贔屓のチームの応援することはあっても『オラの街のフットサルチーム』を肌で実感できることは少ないだろう。

今シーズンのFリーグのカレンダーで楽しみにしていたのが11月18日の金曜日、19:00キックオフのすみだ対町田だ。
 
トランジション攻撃だけでなく遅攻も見につけて地力を増したすみだと、全日本選手権を制しFリーグを代表するエースの森岡選手も加入した町田の対戦という競技面の魅力ももちろんだが、最大の理由は会場の大田区総合体育館は私の職場から近く、家からも徒歩で行ける圏内だということで疑似的であれ『オラの街のフットサルチーム』を感じることができそうだったからだ。

せっかくの機会なので職場の友人を観戦に誘い、早々に仕事を切り上げて一旦帰宅。
会場時刻に合わせて自転車で会場に向かい、人数分の席を確保してから物販を物色する。
スーツで来ていることもあり、すみだの須賀監督が着用するチームネクタイを購入しコスプレ気分で観戦するも、町田が森岡選手の個の能力を活かしてスコアメークする展開で結果は4-5でホームのすみだが敗れた。

今日に関してはこの場所で1,697人の観客と試合を見つめたことが重要で試合の分析や試合結果は正直どうでもいいだろう。

試合後、最寄駅の梅屋敷ぷらもーる商店街をぶらつき、メニューを開こうとすると油で引っ付いたページがピリピリ鳴るような地元感溢れる中華料理屋の瓶ビールでつまみを囲む。
試合の感想云々は3分とかからず終わり、その後は仕事やなんやかんやの近況報告をしつつほどよく出来上がったところで徒歩なり自転車なりで三々五々家路に着く。

どのチームのメインアリーナでもなく過去には府中もホームゲームを開催し、来年開催があるかもわからない大田区総合体育館でのフットサル観戦だったが『オラの街のフットサルチーム』みたいなものを体験をさせてもらえたなんとも幸せな日だった。


今シーズン、Fリーグの客足はすこぶる鈍い。
 
12チームが6試合をこなす1節で1,000人を越える試合が過半数を切ることがザラで500人代の客入りにも驚かなくなってきた。

第19節に至っては、

①神戸 6-0 北海道:グリーンアリーナ神戸(観客数 489人)11/12(土)15:00
②仙台 3-6 府中:塩釜ガス体育館(観客数 512人)11/12(土)15:00
③大分 2-4 すみだ:べっぷアリーナ(観客数 536人)11/13(日)13:00
④名古屋 2-4 大阪:テバオーシャンアリーナ(観客数 1,526人)11/13(日)14:00
⑤湘南 8-1 浦安:小田原アリーナ(観客数 640人)11/13(日)16:00
⑥町田 3-1 浜松:町田市立総合体育館(観客数 818人)11/14(月)19:00開始
※対戦カード:会場(観客数)開催日時

と1試合あたり平均753人という観客数で『一度試合を見に来てくれれば魅力はわかってもらえる』や『次の試合も頑張りますのでまた応援お願いします』と語る関係者や選手の声も空しいものがある結果になった。

各チームとも開催会場近辺の学校や、ジュニアカテゴリーのサッカーチーム、イヤースポンサーやマッチスポンサーを招待客として多く入れて集客策を練り、リーグへの報告書やスポンサー訴求に向けて数字の体裁を揃えようとしているが一番大事にしてほしいのは正規の金額を払って会場に来る観客だ。

スタンド席に比べて高額のアリーナ席の半分に招待客を入れたり、スタンド中央を含む広大なスペースを関係者席にしたりといった光景をまま目にするが、本来この場所はコアなリピーターがお金を出して座りたい場所だろう。
 
目の肥えていない招待客はフロアと同レベルの視点より、高い位置から見下ろした方が町田の定刻運転を刻む山手線のようなクアトロや、すみだのキビキビとしたトランジションを楽しめるだろうし、関係者と言われる人たちも業務の特性上記録員の方が中央最前列に座る必要はあるものの、それ以外の数名のために必要な席数は人数分を確保できれば十分なはずだ。

入場ゲートを越え、アリーナに入って初めに見る場所は人によって変わる。
 
コアなリピーターであれば自分が好きな観戦場所を探すし、ビギナーであればアリーナ全体を見て雰囲気を楽しみたいのではないだろうか。
招待客でアリーナ席に座れないことも、アリーナ中央にだだっ広い空席が空いていることもどちらも公平ではないだろうし、会場に足を運ぶにつれ段々と疑問に感じていくものだ。

客数が伸びないFリーグだが個人的にはスタンド席(1,500~2,500円程)とアリーナ席(2,000~3,500円程)の席種しかないことが不満だ。
 
スタンド/アリーナという大まかなゾーン指定の中から招待席や関係者席でない場所に座るというのがFリーグの会場のお作法だが、良席は開場時間より何分も前から待機列に並べる人たちに負けてしまうし、そもそも絶対数が少ない。
 
自分だけの裁量で何ともしがたい不都合があるならいっそお金で解決してしまいたいし、試験的にスタンド/アリーナの一部に指定席エリアや、選手のメッセージカード/グッツ付きのもう1グレード上の席種を作って売れ行きや反応を見てみてほしいとも思う。

目に見えて客足の鈍化が進むFリーグだが、前述の第19節は正直ぶったまげた。

実力は西高東低ながら人気は東高西低といった印象で実際にチケットの細分化をして納得感がありそうなチームは半分にも満たなそうだが、無いなりの見栄を張ってプレミアム感を演出してみせるのもトップリーグの気概ではとも思う。

少なくとも招待客で埋まったアリーナと、だだ広い関係者席は観ていてあまり気持ちのいいものではない。

サッカー協会の後援会特典での入場が今年から厳格になったことに不満の声も聞こえるが、協会の規定に謳っているとおり毅然とキッチリと先着30名の運営を守ればいいだけの話だろう。
 
長くなったがフルフェアのチケット料金を払っている人を一番に大事にしてほしいし、さらに言うならフルフェアのチケットを買って会場に来る人には新たな楽しみも創出してほしい。
Fリーグは前者もさることながら、後者の取組が圧倒的に不足している。

なくても一向に構わないし、それでもリーグは細々と続いていくのだろうが、トップリーグであればファンにとって特別な存在であってほしい。

例えばオーシャンアリーナのメインスタンド最上段に座って天下人気分で観戦という体験に値段がつくならマニアにとってはなんとも興味がそそられる話だ。
どこになるかはわからないが5桁のお値段でそれに似合った価値を提供するチケットを売り出すチームが現われることをヒッソリと期待している。
 
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須賀監督が身に着けるすみだオフィシャルネクタイはこちら
レプリカを着ての観戦に飽きたら、スーツにネクタイの観戦スタイルはいかがでしょうか。
前半はジャケット着用→後半は脱いででなりきっていきましょう。
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0-2から2-2に追いつかれてからのゲームプランで『我慢』の一手。
辛抱に応えた選手たちは見事2-4にしてからのパワープレー返しで4-5の勝利。
渋みを利かしたスーツ姿が絵になる町田の岡山監督。
ちょっといいスーツがほしくなる金曜日ナイターゲームの主役のふたり。 
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すみだのゴレイロは前節4連敗をストップした清家選手。
ベンチからは前半戦の快進撃を続けた大黒選手が出場機会を狙う。
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後半40分にブザービートの4点目を挙げた稲葉選手。
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抜群のテクニックと愛らしい笑顔で会場人気抜群のボラ。
2-3とされてからの満を持しての登場も、個の能力を武器とする町田のセットに置いて行かれて失点の一因に。
出さないのではなく出せない、オフェンスのベネフィットとディフェンスのリスクの判断は今後も続きそう。
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すみだの看板ピヴォの太見選手&清水選手。
内容は悪くないだけに今は我慢の時期か。
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ピッチ上でタクトを振るう諸江選手。
森岡選手とのデュエルでは後れを取ったが、こういうリスク度外視の1vs1の斬り合いにもトップリーグの醍醐味があるのでは?
同じ局面ではゼヒリベンジマッチを仕掛けてほしい。
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日根野谷/横江/森岡/室田のセットは森岡選手のアイソレーションの仕掛けからファー詰めとこぼれを狙うシンプルな組み立て。
負傷の金山選手から受け取ったキャプテンマークを巻く日根野谷選手にビックリしつつもなかなかお似合い。
キャプテンの立場でフロアに立つ時間は大きな選手になるための貴重な経験になるはずだ。 
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度々マイナーチェンジするヒゲがトレードマーク。
イゴールの代役とは言わせない活躍を見せる町田のゴレイロ、小野寺選手。
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ドリブルでのプレス回避を選択した諸江選手との1VS1からボールを奪ってズドン、ドリブルで相手を外してのシュートパスでアシストと1ゴール2アシストの森岡選手。
フロアに立った金狼の圧力はまだまだ健在。
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町田らしいクアトロ環状線を披露する本田/滝田/宮崎/原が個の力を全面に出した裏セットへのライバル心を見せる。
溌剌としたプレス&狭いスペースで高い技術を披露する原選手(下/左)が2-2から均衡を破る3点目をゲット。
29 10月

2016/10/29(土) Fリーグ第16節 郷土の森府中市立総合体育館 『ハロウィンと神輿がある国』

2016/10/29(土) Fリーグ第16節 郷土の森府中市立総合体育館
府中アスレティックFC 2 - 0 フウガドールすみだ

府中近隣のラーメン屋が熱いらしい。

濃厚なラー油風呂が広がる坦々麺の名店『よっちゃん』スタイリッシュな内装に反してパンチの利いた辛みで額の脂汗を誘う『紅』焦がし黒醤油とブラックペッパーのコラボレーションが食欲を誘う同店のスピンオフ『紅 BLACK』などひとそれぞれに推しはあるだろうが、牛丼、ハンバーガーなどデフレが続く日本のファストフードで700~1,200円を要求してくるラーメンは異端の存在だ。

元々中国発祥の料理だが、醤油、塩、味噌といった日本の王道汁物文化と融合した後は、豚骨、海老、牡蠣、柚子、ベジポタなどの亜種が生まれ、2016年度版のミシュランではとうとう一つ星を獲得するラーメン店(Japanese Soba Noodles 蔦)が誕生した。

謙遜や自己批判、過度な衆人環視が目立つようになった印象があるが、日本には他国の文化を認め、いいものはいいいと模倣する度量があり、正統進化形であれ亜種であれそれを越える成果物を作る探究心や勤勉性がある。
 
日本のお家芸とも言える車や家電製品のバリエーションやクオリティもさることながら、前述のラーメン以外にも『てりやきバーガー』『明太子マヨネーズピザ』『あんかけスパゲティ』といった身近な食文化にもそれは根強く表れており、我々はそれをすでにあるものとして考えているが、他国の文化認め、理解し、日本流のケミストリーを起こせることは日本が誇るべき国民性のひとつだろう。


試合はすみだのお家芸の前プレの裏のスペースをカバーするために高めに陣取ったゴレイロの隙を見逃さず、前半9分に皆本選手が郷土の森に30メートル級の美しく大きな放物線を描いて府中が先制。

試合自体はプレスラインの低い府中をすみだが押す展開で、府中はカウンターと慣れない手つきで麺をリフトアップするようなぎこちない3-1のプレス回避にオフェンスの手がかりを探す。
前半10-12だったシュート数は後半は9-42という一方的な展開になるも、前がかりになったすみだのプレスを縦パスで回避して起点になった小山選手から目ざとく走り込んだ完山選手が冷静に決め、彼我戦力差から弱者の戦術を採った府中が作戦通りに2-0の完勝を収めた。

外郭からズラしてのスナイプショットを狙う西谷選手と諸江選手、コーナーキックからのボレーを狙う太見選手、とにかくガンガン撃つ清水選手と強力なシューターを揃えて54本のシュートを撃ったすみだを見事シャットアウトした府中の粘り強いディフェンスとゴレイロのクロモト選手のセービングショーが光った一戦だったが、すみだのシュートはゴレイロと正対してのものが多く、ゴレイロを外して1-0の状態や、ライン際をえぐる、角を取っての戻しなどの工夫に欠ける拙攻がまたイライラする一戦でもあった。
 
今回はメンバーから外れていたが『直』のキャラクターが多いすみだで『変』のリズムを持つボラがスパイシーな変化を加える薬味の役割になるのだろうが、パワープレーのクオリティが低い先行逃げ切り型のチームで優勝争いをするなら、自陣を固めてくる相手に先行された場合にどう取り返していくかは常につきまとう課題だろう。

今日の府中対すみだ戦は日本代表監督に決まったスペイン人のブルーノ・ガルシア監督が視察に訪れたが、この日は10月の最終土曜日ということもあり各ターミナル駅ではハロウィンを祝う仮装した集団がくり出し、そんな中、試合前は郷土の森のフロアを地元の大國魂神社の神輿が練り歩く。

キックオフセレモニーは大國魂神社に由来を持つゆるキャラ『ふちゅこま』が務めるなど、選手選考やフットサルのレベル云々の前にツッコミどころ満載だったであろう日本の文化を彼がどう見たのかは非常に興味深い。

盆暮れ正月と合わせてクリスマスを祝い、ハロウィンでは仮装した日本人に外国人観光客が記念撮影をねだる。
普段忘れがちだが異文化を受け入れる度量や文化の多様性、勤勉さは日本人の特徴だ。
だが、それに反して極端にコミュニティの同調を求める面もあり『村八分』という言葉があったりもする。
それもまた日本人の特徴だろう。 

8ヵ月間空席が続いた日本代表監督の座は前監督の推薦通りスペイン人のブルーノ・ガルシアが収まったが、密室状態での人事や結果だけのリリースが続くフットサル界には外部に広く開示された存在であってほしいし、ブラジル(2003-2008年:セルジオ・サッポ)、スペイン(2008-2016年:ミゲル・ロドリゴ。2016-2020年(?):ブルーノ・ガルシア)と続いた10余年の勉強期間の後は、日本人が起こす日本流のケミストリーにとても期待している。
 
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紅く色づきはじめた郷土の森。
自然とラーメンとフットサルのある素敵な街。
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試合前にベンチで気持ちを練る永島選手。 
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大國魂神社のお神輿と一緒にフロアを練り歩く水田選手と松永選手。
法被もユニフォームも似合う彼らの未来にご利益がありますように。
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ハロウィンがコスプレイベントになり、偉人や神様を擬人化、ゆるキャラ化する不思議な国、日本。
スペイン人のブルーノ・ガルシアにはこの国はどう見えるのか。
右はアンダーカテゴリーの指揮を執る鈴木隆二氏。
現役時代はファイルフォックス、府中、名古屋でも活躍。
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久々の登場になったすみだのゴレイロ、揚石選手。
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この対戦カードはピヴォVSフィクソの対決にも見所あり。
太見/清水(すみだ)VS宮田/皆本/関(府中)と小山/渡邊(府中)VS諸江/渡井/三笠(すみだ)が主導権を争う。
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徐々に出場機会が増えてきた三笠選手。
177cmのフィジカルを活かして小山選手とマッチアップする場面もあったが、堅守逃げ切りを狙う府中を攻略する展開で出番に恵まれず。
すみだお得意の先行逃げ切りの展開で出番を狙いたい。
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左利きを活かしてのカットインシュート、セットプレーなど膠着状態の打開を期待されるもう一枚の『変』のカード。
すみだのレフティー、山村選手。 
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すみだの日本代表トリオのシュート数は諸江選手と西谷選手が7本、清水選手が13本という乱れ撃ち。
清水選手に次ぐ8本を撃った渡井選手、西谷選手、清水選手がボードを手に狙撃位置を確認するハーフタイム。
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3試合連続ゴール中の完山選手。ベテランらしい要所を抑えたプレー。
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ディフェンスでの頑張りと、惜しいミドルシュートが光った柴田選手。
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おぼつかないながらもFリーグ随一の前プレを持つすみだを相手に3-1のプレス回避がひとまず成功した谷本監督と、狭い郷土の森の攻略に失敗した須賀監督。
1勝1敗の在京チーム3番勝負は最終戦に持ち越し。
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大國魂神社の神輿とふちゅこまのご利益を一身に受け、54本のシュートを零封というセービングショー。
神輿、ふちゅこまに合わせてクロモト選手もブルーノへのアピールに大成功。
3 9月

2016/9/3(土) Fリーグ第13節 小田原アリーナ 『トップリーグの姿』

2016/9/3(土) Fリーグ第13節 小田原アリーナ
エスポラーダ北海道 4 - 6 シュライカー大阪
アグレミーナ浜松 1 - 3 府中アスレティックFC
名古屋オーシャンズ 5 - 5 フウガドールすみだ

13節で迎えた1位すみだと2位名古屋の首位決戦。

前半3分にゴレイロの大黒選手のパスミスを拾って名古屋が先制も、すぐさますみだがFリーグとタイで行われた日本代表戦を含めて8月に7試合を戦った勤労青年の清水選手が取り返して同点。

すみだがお得意の2分毎の小刻みなセット交代でスタミナの消耗を抑え、フレッシュさをアドバンテージにできるよう挑めば、名古屋もそれに応じて新たなセットをフロアに送る。
 
3戦総当たりのリーグ戦の初対戦で負けないことを前提とした神経質な戦いよりも、相手のリアクションを通して自分の実力を試し合うように両チームがボールホルダーにアタックしゴールに迫る。
ミス待ちではない積極的な攻守が緊張感と喝采を誘い、濃厚な余韻を残して1-1のまま前半は終わった。

前半は名古屋のペドロコスタ監督がすみだのセットチェンジに合わせてセットを変えるじゃんけんで言うなら後出しの作戦だったが、後半はすみだの須賀監督がこれを崩そうとギャンブル。
諸江/清水/西谷/岡山からスタートし22分に稲葉/太見/田村/渡井に交代、ここで名古屋が呼応してセットを変えると見るや後半4分からは1分、1トランジションごとに4名を一気に交代する。

24分に諸江/清水/西谷/岡山のセットでカウンターからダイナミックに駆け上がった岡山選手が決めて1-2とした後、すぐさまセットを変えて1分後に太見/田村/渡井/ボラのセットで再びカウンター。
後手に回って相手が混乱し、ディフェンスが崩れたところをボラがプッシュして1-3。
 
すみだのギアチェンジに置いて行かれた名古屋がたまらずタイムアウトを取るも、34分まで、

諸江/清水/西谷/岡山
稲葉/太見/田村/ボラ
諸江/清水/西谷/岡山
太見/田村/渡井/ボラ
諸江/清水/西谷/岡山
稲葉/太見/田村/渡井
諸江/清水/西谷/岡山

と矢継ぎ早にセットを交代し、名古屋に的を絞らせない。
 
この間、相手セットプレーの間にメンバーチェンジをしないという鉄則を破ってメンバーチェンジをし、あっさりドフリーで決められたのはチームの約束事を愚直なまでに遂行するすみだのチームカラーが出たものだろうが、ライン際でビブスを交換する度に勢いが加速するさまはフットサルの新戦術を想起させるものだった。

すみだの7変化に目が慣れ出した残り6分から名古屋が安藤選手をゴレイロに据えてパワープレーを開始。

7月のAFC。
12,000人の観客が入るタイのバンコクフットサルアリーナで前年度優勝チームのイランのタシサット、決勝戦でのイラクのナフィットに食らいついたパワープレーの緊張感と、1/33試合のFリーグ首位決戦の緊張感を想像する。
 
絶対的エースの森岡選手が在籍していた去年までの名古屋の強さは、結局この人がオイシイ所を持っていくという圧倒的な個の力だったが、1勝3分1敗という戦績でドラマチックな優勝を達成したAFCからの流れを見ると今期はチームワークと勝負強さだろう。

ここのところパワープレーの逆転劇が少ないFリーグだが、AFCの名勝負を演出した名古屋のパワープレーのクオリティは2部練習できるチームならではの完成度で35分に八木選手が決めて同点に追いつく。
流れを引き戻そうとすみだがタイムアウトを取るも、その1分後の36分にセルジーニョ選手が決めて4-3と名古屋が逆転に成功し、小田原アリーナはどっと沸いた。

すぐさますみだも稲葉選手をゴレイロにしてのパワープレーを開始すると、38分51秒に今シーズン絶好調の西谷選手がゴール中央で細かいステップで相手をずらしてのスナイプショットを決めて4-4とするも、39分35秒でパワープレーで相手を動かしてできたギャップにセルジーニョ選手が決めて5-4と名古屋が再度の勝ち越し。
これで終わりかと思いきや、試合終了20秒前にパワープレーで左角に入った西谷選手にボールが入ると、中央への早いボールをケアしてニアを開けたゴレイロの関口選手のスキを見逃さず、これをダイレクトでニアに強シュートをブチ込んですみだが再度同点に持ち込んだ。

39分48秒で5-5になったスコアボードはもう動くことはなく、名古屋のパワープレー開始から5分間で5点が生まれた首位決戦は大喝采と異常な熱気を残して終わった。

・カウンターが不発で終わった後のミス待ちの攻守
・疲労が溜まる終盤で強度の落ちるトランジション
・結局点差が広がるだけのパワープレー

Fリーグも10年目を迎えた。
チーム数も増え、どこか慣れがあり、どこかこんなものかという思いもある。
チーム、リーグの運営を考えても昇格・降格は現実的ではないだろうし、レベル差が如何ともしがたいゲームもある。
リーグ自体が競技力の向上と普及という側面を持っている以上それはそれで仕方がないだろう。

10年間のFリーグでも3指に入る名勝負は両チームの積極的な攻守があり、両監督の哲学あり、終了寸前までお互いがゴールを狙う獰猛さがあった。

唯一のプロチームである絶対王者名古屋が9連覇するFリーグだが、基本的にはアマチュアチームであり、練習時間が限られているはずのすみだが後半34分に名古屋がパワープレーを開始する前まで試合をリードしている。
熱戦、名勝負という言葉で表現してしまえばそれまでだが、工夫や知恵、組織の意思統一があったからこそ名古屋と伍する時間を作れたのだ。

奇跡的な熱戦に反し1,103人という少々残念な観客数に終わったが、まだすみだホームの墨田区総合体育館と、名古屋ホームのオーシャンアリーナでの対戦が待っている。
 
観客が想像する首位攻防戦を越える試合だったからこそ試合後のスタンディングオベーションがあり、いい意味で観客の予想を裏切る試合を提供し続けることがトップリーグ本来の姿だろう。
このベストバウトを塗り替えるベストバウトに会える日をファンはきっと待っている。
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小田急線蛍田駅下車から徒歩15分ほどの小田原アリーナ。
道中の稲穂もそろそろ収穫の雰囲気か。
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8月にタイで行われたタイランド5で日本代表キャップを記録した北海道のフィクソ、19歳の小幡選手。
今日はミスが多く、ほろ苦いプレーが目立ったがまだまだキャリアはここから。
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圧倒的なフィジカルを活かして半径2メートル以内のボールはすべてマイボールにしてしまう制圧力を見せる大阪のフィクソ、アルトゥール。
大阪の巨人は今後の上位対決を席巻しそう。
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フィジカルがフィットし、大阪の攻めに深みを与えるピヴォのチアゴ。
収める、打つのシンプルなプレーだが相手に与える圧力は侮りがたい。 
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出場時間を延ばす個性的な木暮チルドレン達。
フィクソの田村選手は落ち着いて試合を締め、加藤選手は鋭いドリブルから惜しいシュートを連発。
弾幕の銘は『みずはほうえんのうつわにしたがう』と読み『注いだ器の形に水が変化するように、人は環境や友人によってどのようにも変わる』という意味。
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セットを固定せずブラジル人トリオ+木暮チルドレン+小曽戸で回す3位の大阪。
お前らやってこいよとばかりに送り出す木暮監督は貫録十分。
これまで浦安、町田、大分、大阪が名古屋に挑むマッチレースが多かったが、スリーワイドの優勝争いなるか。
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連敗を5で止めた府中。試合中の谷本監督の気合と試合後の選手の笑顔が苦闘を物語る。
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Fリーグとタイで行われた日本代表戦を含めて8月に7試合を戦った勤労青年の清水選手。
アジアを代表するピヴォと呼ばれる日もそう遠くなさそう。
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今期一番の補強となった渡井選手の完全復帰。
諸江選手、西谷選手とクオリティの高いフィクソ3枚がすみだの攻守を支える。
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譲る気持ちは全くなし。首位対決を迎える両監督の静かな闘志。
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齋藤選手が青に染め、赤(橋本選手)、黄(八木選手)と合わせてとうとう完成した名古屋のヤングシグナル。
タレント軍団の中でコンスタントに出場している彼らの経験の蓄積がシーズン後半のアドバンテージになるか。
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要所を締めた星選手、安藤選手の日本人フィクソ。
日本人選手の勝負強さは昨季までの名古屋になかった特徴のひとつ。
元々ドリブラーのセルジーニョは抑えられることが多かったAFCでなぜか守備が急成長。
パワープレーから得点を挙げた場面では、ワンステップで強烈なシュートを蹴り込んで見せた。 
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154cmと小柄ながら機を見てピヴォに入り攻撃を活性化させる中村選手。
今期は出場機会は減ったがフロアに立てば流れを変える働きを見せる。 
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重心移動、瞬発力、ボールキープに必要なお尻の大きさに比例する感のあるフットサル選手のクオリティ。
名古屋の攻守の要、尻は口ほどに物を言うシンビーニャと酒井ラファエル。
身長、体重はすでにあるが、いつかチームごとのヒップの平均値を集めたデータも見てみたい。
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試合中に激を飛ばす名古屋のペドロコスタ監督。
選手の手を掴んで攻守のポイントを熱弁する熱血監督の姿はこれまでの名古屋のベンチになかったもの。
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名古屋の先制点に繋がったバスミス、パワープレーから西谷選手にニアを抜かれた5失点目。
大黒選手、関口選手の両ゴレイロにとっては悔しさの残る熱戦か。
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長い距離のランニングを連発し、1-3のリードに貢献した岡山選手。
ボール奪取後、空きスペースを見つけるや40メートルを一気に駆けた。
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今日も前線でポイントを作ったすみだの太見選手。
2009年、2013年の全日本決勝にも出場した名勝負数え歌のメインアクター。
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すみだの攻守のスピード、テンションの高さに適応したボラ。
これまでのテクニックと嗅覚を利かせてのゴールに加え、カウンターからネットを揺らす機会も増えそう。
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ゲームの損益分岐点を見つめる西谷選手。
クイックネスで決めた4点目、ゴレイロがニアを空けたのを見逃さずにダイレクトで撃ち込んだ5点目はお見事の一言。
今、最もFリーグで怖いアラ。
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試合終了後に両監督が握手。
先にアクションを起こしてリードを奪うものの勝利のチャンスを逃した須賀監督と、練度の高いパワープレーで負けゲームを拾ったペドロコスタ監督。
ゲームに慣れだした後半5分前後からどちらが先に仕掛けるかが次戦の見所か。
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積極的な攻守があり、両監督の哲学あり、終了寸前までお互いがゴールを狙う。
今シーズンの両チームの対戦は2016/11/3の墨田区総合体育館と、2017/1/15のオーシャンアリーナ。
今日の試合が陳腐に感じる熱戦を期待しています。 

 
11 8月

2016/8/11(木・祝) Fリーグ 第9節 墨田区総合体育館 『必殺のデザインプレー』

2016/8/11(木・祝) Fリーグ 第9節 墨田区総合体育館
フウガドールすみだ 2 - 1 バルドラール浦安

開幕7連勝から大分と引き分け、町田に敗北のすみだと、今季連勝がなく3勝2分3敗と我慢の展開が続く浦安が対戦。

今週、スペインへの移籍を発表した深津選手をはじめ、浦安がアグレッシブなプレスですみだを抑えにかかり、ボールを拾ってからは底からの3角形でのパスワーク、一線上に並んで中を飛ばして抜ける練度の高いプレス回避で好調すみだのフロントラインを再三破る。
 
前半5分に第2PKあたりからのキックインを中島選手が中で待つ小野選手に出し、すみだのディフェンスが不用意に寄ったところを小野選手が浮き球でディフェンスの裏へリターン。
これを中島選手がゴール右上段に突き刺す抜け目のないゴールで浦安が先制し、緊張感のある鍔迫り合いの前半は浦安に利ありの形で終わった。

後半。
控えのゴレイロを削って攻守に機動力のあるアラの田口選手をオプションに加えたすみだが体力面で優勢になり、セットをハッキリと分けず、深津選手、小宮山選手、荒牧選手の強固なフィクソに宮崎選手、加藤選手、中島選手、小野選手を自転車操業で回す浦安が徐々に受けに回る。

後半28分に前に強い浦安のディフェンスを破り、左ゴールライン際まで侵入した稲葉選手がゴール前に送って発生した混戦を田村選手がヘディングでねじ込んで同点。
その後はすみだのオフェンスを浦安が必死にしのぎつつ、機を見て気合十分の深津選手が強引に進撃する展開が続くも、星取表の勝ち越し、ご近所対決の意地と熱量、チームメイトへの寂寥感からか残り時間1分30秒で浦安がパワープレーを選択。

ファーでのプッシュがメインアクトのはずの小宮山選手が華麗なターンでのドリブルを見せるなど、首位のすみだに引き分けをよしとしない強気っぷりを見せる浦安だったが、キックインからの不用意な浮き球でのロングパスを、滞空時間中に太見選手がガッツリ詰めて相手選手が待つ落下地点でチャージ。
浦安側に転がったボールを一気に前に出た太見選手がロングドリブルでパワープレー返しを成功させ、残り8秒で勝ち越し点を上げると40分のシビれる神経戦から解放された墨田区総合体育館は一気に沸いた。

ホームチームがライバル意識のあるお隣の強豪チームを相手に苦戦、挽回、劇的な勝ち越しと王道少年マンガのような燃える展開で興業的には大成功な一戦だったが、個人的には今年2月のAFCから度々目にする日本フットサルの課題が散見される典型的なゲームで、以下はその列挙になる。

①ブロックを作った相手へのオフェンス
オーソドックスなサイドでの1対1、ピヴォ当てでの崩しが両チームとも相手の強固なフィクソに阻まれるなど、前プレを突破し、引いた後のオフェンスの工夫が少々乏しい。

そんな中でも、すみだの同点弾に繋がった稲葉選手の角に向かってボールを運び、ディフェンスの基本であるボールと人を同一視野に入れさせず、ゴールを背に守れないようにしての崩しは理論の点で、浦安の深津選手のフィジカルを利かしたダンプカーのようなドリブルは意外性の点で二重丸。
お互いが似たストロングポイントで勝負し膠着した際の、個とチームでの工夫は数多く見たいところだ。


②数的優位のカウンターの精度
カウンターを防いでのカウンター返し、ブロック守備からのカウンターなど、この試合で頻発した2対1、3対1のカウンターは両チームとも無得点。
 
視野を確保しつつ、粘り強くタイミングを計った小宮山選手、荒巻選手、渡井選手の対応が光ったが、オフェンスの体の向き、走るスピード、直線的すぎる追い越しが非常に気になった。
ボールホルダー側に体を傾ける、ボールを受けられるゾーンへの侵入後はスピードを緩める、ボールに対して鈍角で入れるように弧を描いて走る・・・。
縦に急ぎつつもオフェンスにもう少しの工夫があれば、よりハイスコアでのゲームになったのではないだろうか。


③デザインプレー(フリーキック、第2PK付近からのキックイン、パワープレー)
選手交代をし、両ポストと逆サイドに選手を配置。
トリックプレーがあるかと思いきや、結局キック力のあるシューターが強打するフリーキック。
なんとなくフリーの選手に入れて遅攻で再開するキックイン。

AFC(2月のW杯予選、8月のクラブ選手権)でも目に付いたデザインプレーの守備のまずさは、Fリーグで効果的なデザインプレーをするチームが少なくなったからでは。
浦安の先制点の場面では、中でキープした小野選手に本来キックインのキッカーである中島選手をケアする宮崎選手の食いつきを見て小野選手が宮崎選手の裏へリターン。
中島選手の目の覚めるようなボレーシュートと彼への喝采で隠れてしまったが、ファインゴールの裏には細かなエラーがあり、こうした読み合い、失敗体験、攻守の試行錯誤の少なさが本番での致命傷に繋がるという示唆に富んだシーンだった。

パワープレーはイノベーションが顕著なプレーであり、パワープレー中にオフェンスがフォーメーションを流動的に変化させる形がトレンドになった2012~2014年はオフェンス有利、それに対応できるようになった2015~現在まではディフェンス有利といった印象がある。

デザインプレーは相手が知らないということが一番のアドバンテージになる。
ボードの上での試行錯誤やスカウティングからの着想から生まれるアイディアも多いだろうし、アイディアがリアリティのあるものであれば物理的な練習時間はトップカテゴリーの選手たちであればそこまで必要でもないだろう。

プロセス・イノベーションが得意とされる日本だが、プロダクト・イノベーションとも言えるような日本発の新種のデザインプレーをゼヒとも見たいところだ。

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浦安が誇るフィジカル自慢のスリーフィクソ。
小宮山選手、深津選手、荒牧選手が代わる代わるフロアに立ってチームを引き締める。
個性豊かな現場監督たち。
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鮮烈ボレーで浦安の先制点を叩き出した中島選手。
要所で得点に絡む今シーズンは一気に若返った印象。
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知己との再会。
開幕時は無所属ながら2節前からすみだでFリーグに復帰したボラと、元日本代表の小野選手。
Fリーグ初期から活躍するベテランピヴォ同士が試合前にハグ。
中島選手の先制ボレーの場面ではすみだの3枚のディフェンスの間に入った小野選手のポジショニングが光った。
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歌うようなテクニックを奏でるボラ。ボールはトモダチを地で行く足元。
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浦安のプレス槍衾をリードした加藤選手。
今日のカウンター合戦ではゴールがほしかったところ。
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地域リーグで群を抜く戦力を誇ったすみだ。
当時はすみだで活躍→Fリーグへ移籍がメジャーデビューへのストーリーのひとつだった。
同ルート名を挙げた深津選手は日本でのラスト2試合、異常な気迫で臨んだすみだ戦で攻守に奮闘。
再三ゴールに迫り、どちらのファンからも歓声をさらった。
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こちらはすみだから浦安発、神戸経由で昨シーズンから復帰。
クリーンな守備、華麗なドリブルで魅せるすみだのフィクソ渡井選手。
今日はガツガツとした当たりでプレッシャーをかける深津選手、小野選手とのとばっちり気味のドックファイトで会場を熱くした。  
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清水選手が累積警告で出場停止のすみだは前半途中から太見選手とボラ選手を同一セットで投入。
名勝負製造機、小宮山選手との体と知恵が交差するマッチアップは様式美すら感じる大熱戦。
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膠着状態を打開した稲葉選手の機転。
経験を活かし、代名詞のドリブルで結果に繋げるクレバーなプレー光った。
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今シーズン出場時間を延ばす田村選手は貴重な同点ゴールをゲット。
破天荒な活躍に期待したいところだ。
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力強いフィジカルと、異様な存在感で異彩を放った深津選手がコーナーキックで3枚のディフェンスの間に入る。
相手を寄せて誰が打つかを考えるのもセットプレーの楽しみ。
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すみだのフリーキックの場面。
4秒の時間、ディフェンスの視野角、壁とゴレイロの位置と期待感が膨らんだところでの直接シュート。
・・・館山マリオのような変態策士の登場が待たれる。
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着想と大胆さに妙味を持つすみだの須賀監督と浦安の米川監督。
いつか彼らの名前を冠した新しいセットプレーやパワープレーを見たいところ。

6 8月

2016/8/6(土) Fリーグ 第8節 郷土の森府中市立総合体育館 『ジャパニーズスタイルの凱旋』

2016/7/19(火) AFCフットサルクラブ選手権 バンコクフットサルアリーナ
◆準々決勝 
タシサット・ダリアエイFSC(イラン) 2-2(PK:2-3) 名古屋オーシャンズ
◆決勝 
名古屋オーシャンズ 4-4(PK:6-5) ナフィト・アルワサト(イラク)

2016/8/6(土) Fリーグ 第8節 郷土の森府中市立総合体育館
府中アスレティックFC 1 - 4 名古屋オーシャンズ

在籍9年間で229得点を挙げたスーパーエースの森岡選手を放出し、その後釜にと見越したブラジル代表のシノエも開幕前に退団。
同じくピヴォのシンビーニャも第3節で負傷と踏んだり蹴ったりの名古屋が、7月にタイで行われたAFCフットサルクラブ選手権(ありていに言うとアジアNo1のフットサルクラブ決定戦)で優勝した。

史上最弱と目された名古屋は格下のはずのヴィック・ヴァイパーズ(オーストラリア)を相手にした初戦で辛くも引き分け、続くタイの強豪のチョンブリとの一戦では3-1の敗戦。
大会のレギュレーション上、得失点差で決勝トーナメントに進むことになったが、プレスラインが低く、攻めても単発のサイド突破が散見されるのみとグループリーグの消極的な試合内容はガッカリだった。

ベスト8から始まる前年王者のタシサット(イラン)戦は前2戦が何だったのかと感じるような気持ちの入った前プレと、ボールホルダーを必死で追い越すカウンターを見せ1-1で延長戦へ。
お互い延長で1点ずつを加えてのPK戦では関口選手が鬼神のセーブを見せて大会一の難敵を撃破。

勢いを駆ってのナフィト(イラン)との決勝戦では、前プレ、カウンターでの得点と、セットプレーからの失点というこの大会での名古屋らしい取って取られてのシーソーゲーム。
2-3から39分に酒井選手がパワープレーからプッシュして3-3の同点とし、同じく3-4に勝ち越された延長49分に星選手が狙い澄ましたミドルシュートを決めて再び同点。
ゾンビのようなしつこさで漕ぎつけたPK戦では6人目に関口選手がシュートを決めてから、相手の6人目を自らがストップするという大活躍。

敗退が予想される中で、1勝3分1敗(3分中、2PK勝ち)という戦績でアジアタイトルを手にするという日本フットサル界に残るアップセットだったが、イランと激闘を繰り広げた2000年代の代表戦を含め、日本のアジアでの戦い方は1段も2段も上のタレントに自陣に引くよりも勇気を出してのプレスで食らいつき、カウンターで苦しめ、最後はゴレイロのビックセーブで締める、というのがお家芸だったのではないだろうか。

今年2月のウズベキスタン。史上最強の謳い文句で個の力を前面に打ち出した日本代表は、ベトナム戦の敗戦で瓦解しワールドカップ出場を逃した。
その日本代表とも、昨シーズンの名古屋とも演者のネームバリューは落ちるものの、忘れていた日本のスタイルでしぶとく、泥臭く結果を出した名古屋は大いに称賛されるべきであり、ゾンビのようなタフネスで名古屋のプレスを牽引した橋本選手(22歳)、八木選手(22歳)、齋藤選手(21歳)といった若武者のタイでの活躍にはグッとくるものがあった。

Fリーグ凱旋となった府中戦。
 
府中ホームの府中総合体育館で名古屋は3年連続敗れていたが、この日はボールを回して試合をコントロールしようとする府中をうまくいなして田村選手、前鈍内選手、中村選手といったAFCで出番が少なかった選手が悔しさを晴らすように得点し、AFCで自信をつけたであろう橋本選手がプレスに奔走し、八木選手が仕掛け、齋藤選手がパワープレー返しから美味しくゴールとAFCで見せた一連のプレーを見せる。

今シーズンはなんだかんだでこの人が決めるスーパーエースのプレッシャーや、カタカナが並ぶ圧倒的なセットといったスケールを感じることはなくなったが、タイでの経験が若手に自信をつけさせ、その自信が常勝故に薄れていたチームにフレッシュさを生む好循環に繋がっている。
 
これまで個の力で相手をねじ伏せてきた名古屋。
まだ新戦力の顔と名前と代名詞になるプレーが一致しないが、シーズンが終わるころにはこの選手はこのプレーというものがイヤでもこびりついているだろう。

Futsal-Philosophy Facebook

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8月の強い日差しにセミの鳴き声。
子供の遊び場が充実した郷土の森公園。
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試合前に名古屋のAFC優勝を称えるアナウンスと共に掲げられたバナー。
『これからは府中の時代 掴め優勝 目指すはアジア』
相手への賛辞と自らへの矜持。いいと思います。
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およそ1ヶ月ぶりのFリーグ。
どこか懐かしい表情で試合前のアリーナを見つめる名古屋のペドロコスタ監督。
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AFCで名を上げた19番橋本選手、18番齋藤選手、17番八木選手。
プレス、ゴール、仕掛けとAFCでの代名詞を今日の試合でも披露。
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AFCでは出番の少なかった選手がこの試合では気を吐き、前鈍内選手は右サイドで華麗なターンからの左キャノンで2点目。
同じく出番の少なかった中村選手、田村選手とニッコリの一幕。
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ディフェンスの中央でボールを呼び込む、角を取る、ピヴォに入るなど153cmの体でボールを引き出す動きが光った中村選手が2得点に絡む活躍。
AFCで出番の少なかった中村選手、田村選手、前鈍内選手はFリーグ再開後の牽引役か。
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Fリーグ初登場となった酒井ラファエルの弟ダニエル・サカイ。
サイズを活かしたフィジカル枠のフィクソといった雰囲気だが、AFCタイトルホルダーの星選手、安藤選手、そして兄とのポジション争いをリードできるか要注目。
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ゴール前の汚れ仕事を引き受ける酒井ラファエル選手。
AFCのグループリーグでは緩慢な動きが目立ったが、タイでの死闘を経て野性味が戻った感あり。
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ドリブルを武器にする助っ人外国人がAFCでは守備で奮闘。
ソリストのイメージが強かったセルジーニョ選手が若手の橋本選手とプレー内容について確認するなど、タイでの日々を経てチームの牽引役へ。
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前節のレッドカードで星選手が出場停止の中、アジアの巨漢を向こうに回して一歩も引かなかった安藤選手が落ち着いて相手を封じる。
28歳にしてAFCで一気に成長。 AFCの影のMVP。
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あどけない表情で美味しくゴールをかっさらう齋藤選手。
強烈な左足シュートも魅力だが、AFCのタシサット戦、ナフィト戦でフリーで決めた2ゴールは彼の真骨頂。
今日もパワープレー返しで1得点をマーク。
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AFCではベンチを温めた篠田選手が好守を見せる。
関口選手、篠田選手の2人は日本唯一のプロチームである名古屋の体制を象徴している。
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小山選手、上福本選手、皆本選手、宮田選手でのダブルピヴォの1stセットは戦術幅の拡大が目的か。
底からのドリブルで相手を剥がすプレイと、機を見てのシュートが要求される宮田選手。 
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セットプレーでは工夫を欠いた両チーム。
キックインでは後ろに下げての組み立てが目立ち、FKではなんだかんだで強シューターが直接狙うのみ。
緊張感があってもワクワク感がないセットプレーは今の日本フットサル界で物足りないプレーのひとつ。
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強シュートの山田ラファエル選手ではなく、皆本選手、小山選手、柴田選手、完山選手、永島選手のクインテッドでのパワープレーを決行した府中。
GKのクロモト選手を使わないプレス回避、今節から復帰の渡邊選手を入れてのセット組みと、新しいチャレンジが目立った府中。
熟成にはもう少し時間が必要か。
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府中のパワープレーに対するディフェンスの指示を送るペドロコスタ監督と、真剣に指示を聞く橋本選手。
パワープレー返しを決めた齋藤選手も含め、この時間帯にフロアに送られるところにペドロコスタ監督の若手への信頼度の高さが伺える。
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開幕戦では表情の硬かった名古屋だが、関口選手と齋藤選手は試合後に謎の談笑。
フロア、ベンチともいい表情が目立つのはタイでの密度の濃い時間からか。
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