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Futsal Philosophy (フットサル・フィロソフィー)

コラム(フットサル関連)

12 2月

2017/2/12(日) Fリーグ第32節 町田市立総合体育館 『お尻の価値』

2017/2/12(日) Fリーグ第32節 町田市立総合体育館
府中アスレティックFC 2 - 1バサジィ大分
ペスカドーラ町田 5 - 2シュライカー大阪

サッカーのユニフォームや、F1のボディにペイントされたロゴなど、プロ・アマ問わずスポーツでは協賛やスポンサー企業の企業名や、企業が推す商品名を背負って競技を行う光景をまま目にする。

競技を行う上でのギア、競技力向上のための食事、練習場、移動、試合の登録費、会場の確保、試合前後を含めた会場運営や広報など、個人、チーム、運営団体といったそれぞれの立場でスポーツにはとかくお金がかかり、その一助を担うのが広義で言うところの『スポンサー』だ。

スポンサーは対価と引き換えに個人、チーム、競技を通して自社(あるいは個人)を宣伝してもらえる権利を得、ユニフォームやスタジアムへのロゴや看板の掲示、企業名/商品名の入った冠ゲームの開催などで露出を増やす。

意思決定層が競技の愛好家であったり、支援対象の選手の熱意に意気を感じたりということがスポンサードのきっかけとして一般的だが、マイナーだがビジュアル的にキャッチーな競技だったり、社会貢献性や意義の高い大会、共感できるストーリーを持つ選手など、場合によってはスポンサードしていること自体が好意的なイメージに繋がることもありブランディングとしても有効な手段といえるだろう。

単純にロゴを貼り付けただけでなく大相撲では力士が巻く化粧まわしでは熊本県のPRキャラであるくまもんや、よーじやのあぶらとり紙のトレードマークである女性の影絵が登場したりと、単純なデザイン性だけでなく『強さ』や『真摯さ』の象徴でもある力士が脱力系のキャラクターや女性向けの商品の訴求を行うという意外性がまた目を引くものがある。

最近なにかと飽和状態の『●●女子』のひとつである相撲女子に向けてのマーケティングだろうが、厳粛な国技館のランウェイを精悍な力士が土俵上では少々不釣り合いな化粧まわしを巻いてを歩き、土俵というステージで大相撲の花形の所作である四股のポーズをキメる光景はどこかファッションショーにも似て非常にユニークでありアピールの効果は抜群だろう。


シャツ&パンツのユニフォームで競技を行う一般的なスポーツでここ最近増えてきたのがお尻への広告だ。

一般的には胸→背中→袖・パンツ(腿の前/お尻)の順に掲示金が高くなり、テレビや写真で見る姿はバストショットが多く金額通りに胸のロゴが目立つものの、選手のプレーの動作の終わり(走る/飛ぶ/打つ/蹴るなど)は上屈してお尻が突出しているポーズが多く、鍛えられた見事なお尻に貼られたロゴやマークがピンと伸びて『おお...。ここにもロゴがあったか(しかしディドゥダはいいケツしてるぜ(照))』と感嘆することがままある(私だけかもしれないが)。
 
情報元により諸説あるがJ1の年間の掲示料は胸が2~3億円/背中が1億円/袖・パンツが5千万円(J2はその半額程度)と言われており、TV中継は少ないが、会場にはそこそこ客が入りコアなファン層が支える構図になるマイナースポーツのスポンサーになるならお尻のスポンサーはそこそこ魅力なのではと思う。


『どこで』『だれが』『どこに』のユニークさが際立っていたのが前述の化粧まわしの例だが、数年前からお尻の部分にスポンサー企業の『ネピア』のロゴが入るようになったエスポラーダ北海道のユニフォームはなかなかインパクトがある。

フットサルのトップリーグが行われる体育館で北海道出身の爽やかな選手たちがお尻にティッシュやトイレットペーパーを主力商品とするネピアのロゴを入れて戦うところにシリアスとコメディーのギャップがあり、シャツ&パンツのスポーツはシャツをパンツの外に出してプレーしがちだが、北海道の選手はお尻のロゴを見せるためにシャツをパンツに入れてプレーしており印象的にも非常に良い(シャツをパンツの中に入れることをキチンとした所作であると評価する古いファッション観かもしれないが、そういった価値観を持つ層は一定数存在する)。

『どこに』と訴求商品のギャップやマッチを生み出しやすいのがお尻の広告の魅力であり、価格的にも安価なことから比較的営業しやすいのではとも思う。
ポライトなユニフォームな着こなしがイメージアップにも繋がるという2次効果も期待できるのでまだ入っていないチームはゼヒ営業してほしいところだ。

そんなスポンサーとスポーツの関係だが、昨年あるチームが行ったスポンサーマッチデーのプログラムの中で新加入選手のインタビューがあり『スポンサー企業についての印象は』という質問に『移籍してきたばかりでよくわからない』という回答が掲載されていてちょっとガッカリしてしまった。
ほかにも意味不明で目にするとなんとも言えない気持ちになるが、お尻にスポンサーのロゴが入っているのに入場時からシャツをパンツの外に出して入場してくる選手がいたりする。

ないよりあったほうがなにかとよいのがお金であり、即効性の高いのがスポンサーマネーだが当然そこには対価を要求される。
 
それがプロスポーツの常識だ。

前述のインタビューの選手は実力はありながらもチームを転々とした苦労人タイプであり、シャツをパンツの外に出している選手は十分ネームバリューもある選手だったりで、単純に素直なだけのような気もするが、結果や行動ですべてを判断されるのが見られる立場の人間であり、直接的であれ間接的であれ自分に関わってくれる人に対する言動を想像できることがスポーツ選手云々の前に社会人として必要なことだろう。
 
インタビューの内容に対するチェックがなかったのかチェックの上でゴーサインを出したのかはわからないが、選手だけでなくチームが所属選手のマッチデープログラムの言動に無関心なのもどうかと思うし、SNSでゴハン食べに行きました写真をアップするチームメートはいてもユニフォームを出していることを注意する仲間はいないのかと少々心配になった。

以前は観客数が1,000人を下回ると少ないと感じていたが、ワールドカップの出場権を逃し、Bリーグという強力なアリーナスポーツが華々しく誕生した今期は500人前後の観客数の試合もザラにあり、フットサルがメジャーになってほしいという想いよりもなんとか現状維持をという焦燥感が強い。
それでも自分が観られる立場であり、観客、スポンサーを楽しませ、応援することを誇りとして感じてもらえる存在であると意識し、それに沿った振る舞いをしようという気概がなくなったら終わりだろう。

フットサル界は2016年に長年全日本選手権をサポートしたPUMAが、Fリーグからは開幕からの付き合いである森永製菓がそれぞれ冠スポンサーから撤退したが、前述の北海道のように地域に根差して観客動員数を伸ばし、地元企業のスポンサードを獲得する好循環を生んでいるチームもある。

今期は大阪がブラジルトリオと質の高い日本人選手を揃えて名古屋の10年連続のリーグ1位をハッキリとした実力差を見せて阻んだ。
量より質の密度を高めて得た経験値の蓄積で相手を上回る少数精鋭型の木暮采配が異彩を放つ大阪だが、彼らの群を抜く強さの裏にはハッキリとしたリリースはないもののそれを支える金銭面での充実もあるのではと思う。

ニワトリが先かタマゴが先かの不毛な議論になりがちだが強化にはお金が必要で強力なチームが増えることがリーグや代表のボトムアップに繋がる。
景気のいい話は皆無といっていい日本フットサル界だが、お尻のスポンサーロゴが入るチームが増えることがひとつのバロメータになるのではと勝手に思っている。

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日本を代表するドリブラー、仁部屋選手。
華麗なスラロームを支える形のいいお尻に輝く地元大分の不動産企業『豊後企画集団』の広告はインパクト大。
大分はユニフォームとロゴの色見の相性も◎。
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強烈な炸裂音を響かせるシュートと、正確で球足の速いインサイドパスを操る大分の大型フィクソ、ディドゥダ選手。
ヴィニシウス、ボラ、ディドゥダらブラジル人独特のクイックネス/テクニック/パワーを生む彼らのムッチリとしたお尻は説得力抜群。
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5位でのプレーオフ進出を決めた府中。
クラブの初期を支えた上澤選手の7番を着る若干20歳の内田隼太選手は前半2分間の出場ながら機を見て斜めに抜ける動きでゴレイロとの1対1のチャンスを作る。
J1で絶賛売り出し中の鈴木優麿と同期の鹿島アントラーズの下部組織出身で今後に期待大。 
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2020年ワールドカップの主役後方の左利きドリブラー加藤選手を全治9カ月の重傷で欠き、ヴィニシウスとチアゴも不在。
飛車角金が抜けた大阪もこれまた20歳の仁井選手がセットに入って活躍。
左サイドの定位置からスタートする決めごとタップリな大阪のオフェンスを見事にこなす。
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2年前のプレーオフで頭角を現した田村選手がゴール前のセットプレー、相手エースの森岡選手のマンマークに体を張るも、森岡選手もゴールに繋がるプレーでやり返す。
今シーズンの決勝でこのマッチアップも十分ありそう。
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この日出場した唯一のブラジルトリオ、投げやりなアウトサイドキックにも風格が漂うアルトゥール。
体の厚みとリーチを活かして相手にアタックできないところにボールを置いて攻守のタクトを振る。
今期のMVP最有力候補。
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シーズンごとに若手が活躍する町田。
日本代表にも初選出された前線のプレスマシーン、原選手は今日も元気一杯。
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中央とサイドではスピードを活かしてハイテンションな攻守を見せ、ゴール前では周囲を見て冷静な落しを選択する町田の次代のエース。
森岡選手との好連携で1ゴール2アシストの中井選手は俺の尻でチームを引っ張るとばかりにユニフォームの着こなしもバッチリ。
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今期で引退する日本フットサル界のレジェンド、44歳の甲斐選手の引退セレモニー。
大阪の選手も交じっての胴上げに胸が熱くなる。

23 1月

2016/11/26(土) 国際親善試合 MFP味の素スタジアム 『ウサギとカメ』

2016/11/26(土) 国際親善試合 MFP味の素スタジアム
ファイルフォックス府中 5-4 トルクメニスタン代表

※こちらからの続きです:2016/11/23(水) 国際親善試合 郷土の森府中市立総合体育館 『外国人の視点』

2016年11月17日~11月30日までの14日間日本に滞在するトルクメニスタン代表だが11/27(日)が唯一のオフとのこと。

東京近郊での行きたい観光スポットを選手に聞いたところ、意外にも忠犬ハチ公のエピソードにいたく感動したらしく渋谷のハチ公像を見たいというリクエストが多いらしい。
試合中はファイター気質の選手が目立ち、テンションの高い一対一で勝負する彼らだが、衣食住には困らず自然も豊かで鎖国状態の牧歌的な国が儒教的な感覚を持っていたとしてもあながち驚かない。

どこかで見た今風な若者たちがたむろするスポットで、主人の死後も彼を待ち続けたハチ公を尊敬してトルクメニスタンの若者たちが集合写真を撮っている様子を想像し、ちょっと微笑ましい気持ちになってしまった。

先制されるも粘り強い守備と少ない攻撃の手札で勝ちを拾ったリガーレ東京との初戦。
前後半開始時の集中力のエアポケットを一気に突かれ、終始主導権を握られてクローズされたすみだとの2戦目。

中2日の3戦目は関東1部のファイルフォックス府中。
プレス&カウンターもあり、フロアに人を広く配置してから縦パスを機に一気にラッシュする定位置攻撃も強力。
セットプレーやパワープレーにも見る物が多く、今年の関東1部リーグを準優勝した引き出し豊富なフットサルらしいフットサルをするチームを相手にどんな試合になるのかが非常に楽しみだった。

試合はすみだ戦と同様、集中力を欠く前半早々にキックインからのチョンドンとカウンターで2失点。
すみだ戦と同じく立ち上がりにフワフワする悪癖でビハインドを負うも、ここからトルクメニスタンが厚みのあるフィジカルを活かしたディフェンスで盛り返し、強烈なシュートと突進→切り返しに迫力のあるドリブル突破を活かして同点に追いつくと、ボールカットから3人が駆け上がっての3v1カウンターを決めて前半を2-3のリードで終えた。

後半、オフェンスに過重したファイルのボールをいい形で奪うとそのまま2v1のカウンターに出る。
これを手堅く決めて2-4としグッと勝利を引き寄せたかに見えたが、2点のリードの余裕でこれまでのテンションが緩んだのか、ここからディフェンスラインが下がり、相手に強く当たれなくなると徐々にファイルペース。

サイドから入れられたボールをクリアしきれずにボールがパチンコ式にゴールに収まる形でのオウンゴールで3-4。
残り8分過ぎからファイルがパワープレーを始めると、不慣れなディフェンスを早々に攻略されて4-4の同点。
その後もファイルがパワープレーを継続すると、終了間際に素早い動かしで作ったズレを活かしてファーからのシュートを決められて5-4。
後半に作った2点のリードの甘みはどこえやらのホロ苦い敗戦となった。

今シーズンは準優勝に輝いたものの、一昨年は優勝、昨年は9チーム中8位で関東2部との入れ替え戦という落差の大きいシノギを余儀なくされたファイル。

昨シーズンはセット間の温度差と、試合中に激昂する吉成選手兼監督の姿がチームの状態をよく表していたが、この日は後半に試合中に頭を打って退場した西川選手を全員が気遣う。
 
なかでも印象的だったのが、FPでは最年長の吉成選手兼監督が内容はアツいものの、です/ます調の丁寧な言葉使いでメンバーに指示を与え、その指示を各自が真剣に話を聞いていたことで、昨年との結果や温度感の違いはここに集約されているように見えた。

今シーズン、Fリーグから復帰した藤本選手、三木選手、曽根選手がトップカテゴリーでのスキルと経験をチームに還元しての好成績とも取れるが、チームの得点は10点の町田選手がトップで、以降は吉成(9)、三木(7)、西川/丸/小原/藤本(5)、曽根(4)、長尾(3)、田辺(2)、江良/真部/三ヶ尻(1)と満遍なく続いていることが示すようにチーム内のバランスは非常に良さそうだ(もちろん3選手の経験、スキルがバランスの構築に大きく貢献していると思う)。

チームは生き物であり、1シーズン、1試合という単位だけでなく、試合中の得点差/ファウル数/出場メンバー/時間帯で必要なスキルや情報は大きく異なる。
各場面で適切なコミュニケーションは毎回異なり、どういった雰囲気作りや声掛け、姿勢を示すかも監督が考えなければならないタスクだ。

後半2-4にされてからチグハグになったトルクメニスタン代表攻略戦でメンバーに指示を与え、猛追、逆転した吉成監督の手腕はお見事で、2失点を逆転して2点を勝ち越しも、徐々に盛り返されてパワープレーで敗戦というフットサルらしい難ゲームを体験できたことはトルクメニスタンも嬉しい悲鳴だったろう。


細かい例外はあるがフットサルは、

①プレスラインの設定とプレス回避
②トランジションの強度
③練度とキャラクターのある2セット
④キックイン、フリーキック、パワープレーなどのデザインプレーの攻守

の4点のどこかで相手を上回って多くゴールを決めたほうが勝つスポーツだと思う。
3戦だけだがトルクメニスタン代表を評するなら、

①プレスが利いている時間もあるが、プレス回避はまだまだ。

②攻撃→守備の切り替えとボール奪取までは◎。
守備→攻撃の切り替えは△だが、各局面で何人まで人数をかけるのかを検討中といった感じでドリブルでの持ち出しはかなり迫力がある。

③3セットでのローテーションを採用。
どのセットも2人以上の連動での攻撃は非常に少ないが、1試合で数回はよい形も見せ、ポテンシャルはありそう。

④強シュートと体格を活かしてのブロックを駆使したキックイン、フリーキックの攻撃は◎。
パワープレーディフェンスは△で、リードを奪ってもここがお留守だと強豪相手には絶対に勝てないので直近の必修科目か。
パワープレーオフェンスは今後の他戦術の習熟度を見ながら練習時間との相談になりそう。

となり、率直に言って関東1部の中位~下位程度の実力だろう。

だが、AFCではベトナムが日本を破ってワールドカップに出場し本大会では決勝トーナメントに進出、史上最強との呼び声もあった日本を敗者復活トーナメントでキルギスが2-6で敗るなど、継続的な強化(あるいは強化の不足)や勝負の波はどんな結果を生んでも不思議ではない。
そしてトルクメニスタン代表は2017年9月に同国で開催が予定されているアジアインドアゲームズまで、日本から派遣された中村氏、前川氏の指導の元、継続的にトレーニングキャンプや親善試合をミッチリ続けていくとのことで、短期間で一気に伸びる可能性は大いにある。

日本では名監督と聞くと試合中に絶妙な選手交代や、奇抜な采配でゲームを動かす勝負師を連想しがちだ。
だが、最も大事なのは自分が率いるグループに今何が必要かを考え、各自が理解し、納得して行動できるように伝え、人間関係を構築していくことで、『妙手』や『奇手』はあくまでその過程で生まれたものでしかない。

2016年2月のAFC敗退し、10月にブルノ・ガルシア氏が代表監督に収まったが数回の選考合宿が組まれただけで、JFAがリリースしたスケジュールでは2017年に国内で日本代表のお披露目の場はなく、3月の2週間の海外遠征と6月の1週間の合宿後に9月のアジアインドアゲームズに向かう。
 
ワールドカップで3位に輝いたイランがロシアを相手に親善試合を行い、タイ、ベトナム、オーストラリアを含むワールドカップに出場したアジアの列強がAFF(ASEAN諸国を集めた地域大会)の連戦を戦うなど、各国が勢力的にトレーニングマッチを行っているのに対し、自称イランのライバルである日本の強化日程は非常にお寒いもので、こういうスケジュールについても代表監督は(常識的に結果を出せるプランではないのですでに言っているかもしれないが)ドンドン文句を言っていってほしい。

3/23(木)~4/4(火):海外遠征(未定)
5/30(火)~6/4(日):トレーニングキャンプ(兵庫)
9/17(日)~27(水):アジアインドアゲームズ(トルクメニスタン)
10/16(月)~18(水):トレーニングキャンプ(未定)
11/1(水)~11(土):AFC フットサル選手権2018予選(未定)

日本には色々なタイプの優れた選手がいる。
試合展開、パーソナリティに合わせたアプローチができる優れた監督もいる。

惜しむらくは彼らが国際経験を積む舞台が非常に少ないことで、アウェーでの戦いは勿論大事だが、自分のナショナリティを再認識し、代表選手としてのプライドを育てる国内での親善試合も絶対に必要だろう。
 
国外から優れた指導者を招聘し、海外武者修行に励むトルクメニスタン代表はかつて日本が歩いた道程だろうし、国を挙げて強化に励む彼らが2020年、2024年のワールドカップ出場を賭けた戦いで日本に立ちはだかる可能性は決して低くない。

海外からの観光客が増え、彼らの指摘の元、当たり前のものとして見飽きていた日本の良さ、悪さを我々が再認識するということがままある。

・選手たちの謙虚さ
・監督と選手の信頼関係
・タイプの異なる対戦相手との腕試し
・協会からの適切なバックアップ
 
ベトナム戦、キルギス戦で特に顕著であり、AFCで顕在した日本のウィークポイントはもちろんどのチームも潜在するものだが、それを埋めるためのアプローチをする時間や機会は絶対的に足りていない。

昨年のAFCを名古屋が制し、その名古屋を今シーズンは大阪が圧倒している。
この状況を見てもFリーグのレベルが低いとは決して言えないが代表チームはまったくの別物で、今年9月に行われるアジアインドアゲームズの日本とトルクメニスタンの成績が、ウサギとカメの童話よろしく、目標へのアプローチとして何が正しいかを示すひとつのバロメーターになるはずだ。

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4 1月

2016/11/22(火) 国際親善試合 MFP味の素スタジアム 『トルクメニスタンという国をご存知だろうか』

2016/11/22(火) 国際親善試合 MFP味の素スタジアム
リガーレ東京 1-2 トルクメニスタン代表

トルクメニスタンという国をご存知だろうか。


中央アジア南西部に位置する共和制国家。
カラクム砂漠が国土の85%を占めており、国民のほとんどは南部の山沿いの都市に住んでいて、豊富な石油や天然ガスを埋蔵する。
西側でカスピ海に面し、アフガニスタン、イラン、ウズベキスタン、カザフスタンと国境を接する。
首都はアシガバートで、永世中立国である。20世紀の末から21世紀にかけてソ連からの独立を果たした。

とある。

日本にトルクメニスタンを知る情報はほとんどなく、60分ほどネットサーフィンをすればURLは一周する。

得た情報を整理すると、議会や政党はあるものの大統領制による独裁政治で出入国は厳しく管理されており、ガソリンや住居は国が国民に安価に提供し、都市部は整備された道路と団地のようなビル群が並ぶ。
半ば鎖国状態にありながら資源の輸出で得た外貨を背景に国民生活はそれなりの水準で、国としてもよく統制が取れている穏健な独裁国家といった少々不思議な国、それがトルクメニスタンだ。

そんな国にフットサル黎明期を駆け抜けたふたりの日本人指導者が滞在し、同国のフットサル代表チームの強化に携わっている。
ひとりはFリーグ府中のGM/監督を務めた中村恭平氏、もうひとりはペスカドーラ町田の前身であるカスカヴェウ、Fリーグの湘南等を率いた前川義信氏だ。

JFAの活動のひとつに『国際交流・アジア貢献活動』というものがある。

経済およびサッカー先進国としてアジアのサッカー後進国への支援(当然だがAFCでの議会選挙の際に各国が持つ票を日本が取りたいという政治的な目的もある)として物品提供を行っていた同活動だが、2011年から指導者の派遣も開始するリリースをAFCに提出する。
それまで物品提供にはリアクションを示さなかったトルクメニスタンだったが、このアナウンスには興味を示し指導者の派遣を要請。

ただしそれは『サッカー』ではなく『フットサル』としてだった。

協会が驚きとともに適任者を探した際に白羽の矢が立ったのが中村氏であり、2011年から2012年までコーチとして同国を指導。
(ただし国状から入国ビザが許可されないためUAE、タイ、ベラルーシなど第3国でのトレーニングキャンプや親善試合、2012年W杯予選に帯同。
当時のJFAのレポートでは本大会で16強に進出したタイ、2016年W杯予選で日本に引導を渡したキルギスを相手に健闘したとある。
氏の熱を感じられる非常に濃い内容なのでゼヒ読んでほしい)

その後、2017年9月にアジアインドアゲームズの開催が決定したトルクメニスタンがフットサルの強化の一環として再び中村氏に監督就任を打診。
トルクメニスタン代表監督就任に合わせて同氏が前川氏をコーチに推挙し、特例的な入国ビザが発行されトルクメニスタンフットサル代表に2人の日本指導者が携わることになった。

そしてそのトルクメニスタン代表が強化合宿とトレーニングマッチを行うため、2016年11月17日~11月30日までの14日間日本にやってきた。

前述の通りミステリアスな国情の彼らがスポーツを媒介として海外に渡るというのは非常に稀で(少々事例は異なるが1995年に世界的に孤立していた北朝鮮でアントニオ猪木がプロレスを開催した無茶苦茶さを思い出してしまった)親善試合は、

11/22(火):リガーレ東京(関東1部/2015・2016年同リーグ優勝)
11/23(水):フウガドールすみだ(Fリーグ/2015年同リーグ3位)
11/26(土):ファイルフォックス府中(関東1部/2016年同リーグ準優勝)
11/29(火):バルドラール浦安(Fリーグ/2015年同リーグ8位)
11/30(水):ペスカドーラ町田(Fリーグ/2015年同リーグ2位)

といった関東の強豪が堂々と待ち構えるスケジュールになっていて、トルクメニスタン代表来日について情報提供いただいたスティーブ・ハリスさん(府中アスレティックFCのFacebookでコラムを連載)と幸運にも初戦のリガーレ東京戦を一緒に観戦させていただいた。

トレーニングマッチの舞台はFC東京のホーム、味の素スタジアムの横の民間施設であるMFP味の素スタジアム。
22:00からの施設の利用開始時間に合わせ、21:30頃からナショナルカラーの緑を基調にしたジャージを着たトルクメニスタンの選手たちが登場し、施設の外でランニング&ダッシュのウォーミングアップを開始する。

日本人コーチに率いられて日本でのトレーニングマッチに挑むトルクメニスタン代表。

まったく知らない言葉を話す彼らが薄暗いアスファルトの上でテンションの高い円陣を組み、屋内の逆光を受けて施設に入る後ろ姿がミステリアスさも相まって少し神々しく見えた。

試合は前半8分前後に右サイドからのキックインを小山選手がチョンドンで決めてリガーレが先制。
その後はハーフに引いて2ラインを形成して守るトルクメニスタンがしぶとく凌ぎ、フットサルに長けたリガーレがボールを保持して押し込む展開になる。

後半は徐々にトルクメニスタンが試合に慣れ出し、胸板や臀部の分厚さが光るフィジカルと負けん気の強さで球際に激しく当たる。
トルクメニスタンの攻め手はピヴォ当てもパラレラもなく、カウンターを含めドリブル突破→シュートの一辺倒だったが、迫力のある鋭い切り返しを駆使したドリブルと堅守を誇るリガーレディフェンスとの1対1は非常に見応えがあった。

試合全体を通し大方はリガーレペースだったが、後半10分過ぎにキックインからのチョンドンでトルクメニスタンが同点に追いつくと、コーナーキックから中央で待ち受けた選手が豪快に蹴り込む連続ゴールで1-2と逆転。

フットサルとしての引き出しの多さでは圧倒的にリガーレに軍配が上がるだけのチームクオリティの差があったが、フィジカルと気持ちで球際を制し、ドリブルで好機を演出、セットプレーから丸太のような足で繰り出す強烈なシュートで得点を挙げるという、非常に小さいパズルのピースを組み合わせてトルクメニスタンが嬉しい日本初勝利をあげた。

もう亡くなってしまったが私の祖父は終戦時に満州で捕虜となり、数年間ロシアに抑留されシベリア鉄道の工夫をしていた。
戦傷なのか凍傷なのか経緯は聞けなかったが手の指が数本なく、小柄だが筋骨隆々で、愛想のいい好々爺といった風貌で大好きだった。

普通に暮らしていれば接点のないミステリアスな国であるロシアの印象を聞くと『暗いイメージのある国だが、総じて陽気で、礼儀正しく、素直で純粋だ』とのことで、捕虜になっていた際に祖父が身につけていた腕時計を羨ましそうに見ていた彼らに、彼らの食事と腕時計の交換を持ちかけたところ嬉々として交換に応じたというエピソードを顔をくしゃくしゃにして語ってくれたのを今でも覚えている。

日本に住んでいると本当かどうか実感できない話だったが、2012年のワールドカップで巨体を揺らして自国を陽気に応援する祖父と同年代のサポーターのおじさまを見て、なぜかロシアを身近に感じた。

それ以来、旧ロシア領を含めロシアはいつか行ってみたい国としてどこか心に引っかかっている。

リガーレ東京との試合前のわずかな時間に中村氏と話しをできる時間があり、祖父のロシアのエピソードを話すと同様の事を氏も祖父から聞いたことがあるとひとしきり盛り上がった。
また、当時は100名弱ほどの日本人捕虜がトルクメニスタンに工夫として派遣されていたらしく、彼らは首都アシガバートから続く幹線道路のトンネルの掘削に尽力したとのことで、現地の方は日本人に対する感謝や尊敬の念があるということをトルクメニスタンで聞かされたという。
想像すらしていなかった日本人も知らない日本人の異国での活躍になんだか胸が熱くなってしまった。

トレーニングマッチ終了後、施設の使用時間の24:00までのミニゲームが終わる。
ホテルへの移動手段が必要とのことでハリスさんの車にもトルクメニスタンの選手を3名乗せて彼らのホテルへ向かった。
資源国国家であるところの一国の代表チームが14日間過ごすということでさぞ立派なホテルではと想像していたが、目的地に着くと長期出張のサラリーマンが常宿に使うようななんてことのないウィークリーマンションで、三々五々入口前に少々興奮気味の選手たちが揃う。

黒髪を短く刈り、深い瞳の緑のジャージを着た朴訥とした青年たちがひとりづつ中村氏と健闘を称える握手をし、深夜である時間帯を気にしてか話し声も小声に行儀よくマンションに入っていく。

『フットサル』というマイナースポーツで彼らは繋がっている。

監督と選手という言葉で彼らの関係を表すことは勿論できるが、母国を離れて異国に渡り、自分たちの成長を促すために時間を使い、経験を伝えてくれる異邦人にどれだけの敬意を払っているかは彼らの振る舞いを見ればよくわかる。

『国際貢献』という言葉は定量的にお金や物品を提供することと考えられがちだが、ウィークリーマンションの前の光景には何億円よりも重い説得力があった。

深夜1時。
予定がつく11/23(水)のすみだ戦と、11/26(土)のファイル戦を見に行くことに決めた。

彼らを無性に応援したくなった。

※続きます 2016/11/23(水) 国際親善試合 郷土の森府中市立総合体育館 『外国人の視点』

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施設の外でアップをするトルクメニスタン代表
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アップ中の選手たちと見つめる中村恭平トルクメニスタン代表監督。
非常にお茶目な好々爺といったトルクメニスタンのドクターがアジアの強国、日本のフットサル選手をパシャリ。
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書かれているスペイン語がかすれたレガース。
彼らの練習の跡が伺える。
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戦術面は前川義信コーチがボードを駆使して指示。
試合前のモチベーションを中村監督が鼓舞する。
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ドリブル突破でトルクメニスタンの攻撃を牽引した10番と、得点能力の高い7番。
次に見るのはアジアインドアゲームでのトルクメニスタンの躍進のニュースと共にか。

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 トレーニングマッチ終了後は全員で握手と記念撮影。
マイナースポーツであるフットサルが果たせる国際交流を考えさせられた少し不思議な光景。 
18 11月

2016/11/18(金) Fリーグ第20節 大田区総合体育館『オラが街のフットサルチーム』

2016/11/18(金) Fリーグ第20節 大田区総合体育館
フウガドールすみだ 4 - 5 ペスカドーラ町田

度々府中のホームの郷土の森に観戦に行くが、最寄駅から徒歩15分程度の立地にも関わらず、Fリーグに1チーム(府中AFC)/関東1部に1チーム(ファイルフォックス府中)/関東2部に2チーム(FUTURO/府中AFCサテライト)を送り込む『フットサルの街』の名前に違わず客入りは上々で、試合終了後、郷土の森から仲間と連れ立って徒歩や自転車で試合結果を語りながら三々五々家路に着く光景が非常に羨ましかった。
 
全国から12チームが参戦するFリーグだが、家から電車を乗り継いで贔屓のチームの応援することはあっても『オラの街のフットサルチーム』を肌で実感できることは少ないだろう。

今シーズンのFリーグのカレンダーで楽しみにしていたのが11月18日の金曜日、19:00キックオフのすみだ対町田だ。
 
トランジション攻撃だけでなく遅攻も見につけて地力を増したすみだと、全日本選手権を制しFリーグを代表するエースの森岡選手も加入した町田の対戦という競技面の魅力ももちろんだが、最大の理由は会場の大田区総合体育館は私の職場から近く、家からも徒歩で行ける圏内だということで疑似的であれ『オラの街のフットサルチーム』を感じることができそうだったからだ。

せっかくの機会なので職場の友人を観戦に誘い、早々に仕事を切り上げて一旦帰宅。
会場時刻に合わせて自転車で会場に向かい、人数分の席を確保してから物販を物色する。
スーツで来ていることもあり、すみだの須賀監督が着用するチームネクタイを購入しコスプレ気分で観戦するも、町田が森岡選手の個の能力を活かしてスコアメークする展開で結果は4-5でホームのすみだが敗れた。

今日に関してはこの場所で1,697人の観客と試合を見つめたことが重要で試合の分析や試合結果は正直どうでもいいだろう。

試合後、最寄駅の梅屋敷ぷらもーる商店街をぶらつき、メニューを開こうとすると油で引っ付いたページがピリピリ鳴るような地元感溢れる中華料理屋の瓶ビールでつまみを囲む。
試合の感想云々は3分とかからず終わり、その後は仕事やなんやかんやの近況報告をしつつほどよく出来上がったところで徒歩なり自転車なりで三々五々家路に着く。

どのチームのメインアリーナでもなく過去には府中もホームゲームを開催し、来年開催があるかもわからない大田区総合体育館でのフットサル観戦だったが『オラの街のフットサルチーム』みたいなものを体験をさせてもらえたなんとも幸せな日だった。


今シーズン、Fリーグの客足はすこぶる鈍い。
 
12チームが6試合をこなす1節で1,000人を越える試合が過半数を切ることがザラで500人代の客入りにも驚かなくなってきた。

第19節に至っては、

①神戸 6-0 北海道:グリーンアリーナ神戸(観客数 489人)11/12(土)15:00
②仙台 3-6 府中:塩釜ガス体育館(観客数 512人)11/12(土)15:00
③大分 2-4 すみだ:べっぷアリーナ(観客数 536人)11/13(日)13:00
④名古屋 2-4 大阪:テバオーシャンアリーナ(観客数 1,526人)11/13(日)14:00
⑤湘南 8-1 浦安:小田原アリーナ(観客数 640人)11/13(日)16:00
⑥町田 3-1 浜松:町田市立総合体育館(観客数 818人)11/14(月)19:00開始
※対戦カード:会場(観客数)開催日時

と1試合あたり平均753人という観客数で『一度試合を見に来てくれれば魅力はわかってもらえる』や『次の試合も頑張りますのでまた応援お願いします』と語る関係者や選手の声も空しいものがある結果になった。

各チームとも開催会場近辺の学校や、ジュニアカテゴリーのサッカーチーム、イヤースポンサーやマッチスポンサーを招待客として多く入れて集客策を練り、リーグへの報告書やスポンサー訴求に向けて数字の体裁を揃えようとしているが一番大事にしてほしいのは正規の金額を払って会場に来る観客だ。

スタンド席に比べて高額のアリーナ席の半分に招待客を入れたり、スタンド中央を含む広大なスペースを関係者席にしたりといった光景をまま目にするが、本来この場所はコアなリピーターがお金を出して座りたい場所だろう。
 
目の肥えていない招待客はフロアと同レベルの視点より、高い位置から見下ろした方が町田の定刻運転を刻む山手線のようなクアトロや、すみだのキビキビとしたトランジションを楽しめるだろうし、関係者と言われる人たちも業務の特性上記録員の方が中央最前列に座る必要はあるものの、それ以外の数名のために必要な席数は人数分を確保できれば十分なはずだ。

入場ゲートを越え、アリーナに入って初めに見る場所は人によって変わる。
 
コアなリピーターであれば自分が好きな観戦場所を探すし、ビギナーであればアリーナ全体を見て雰囲気を楽しみたいのではないだろうか。
招待客でアリーナ席に座れないことも、アリーナ中央にだだっ広い空席が空いていることもどちらも公平ではないだろうし、会場に足を運ぶにつれ段々と疑問に感じていくものだ。

客数が伸びないFリーグだが個人的にはスタンド席(1,500~2,500円程)とアリーナ席(2,000~3,500円程)の席種しかないことが不満だ。
 
スタンド/アリーナという大まかなゾーン指定の中から招待席や関係者席でない場所に座るというのがFリーグの会場のお作法だが、良席は開場時間より何分も前から待機列に並べる人たちに負けてしまうし、そもそも絶対数が少ない。
 
自分だけの裁量で何ともしがたい不都合があるならいっそお金で解決してしまいたいし、試験的にスタンド/アリーナの一部に指定席エリアや、選手のメッセージカード/グッツ付きのもう1グレード上の席種を作って売れ行きや反応を見てみてほしいとも思う。

目に見えて客足の鈍化が進むFリーグだが、前述の第19節は正直ぶったまげた。

実力は西高東低ながら人気は東高西低といった印象で実際にチケットの細分化をして納得感がありそうなチームは半分にも満たなそうだが、無いなりの見栄を張ってプレミアム感を演出してみせるのもトップリーグの気概ではとも思う。

少なくとも招待客で埋まったアリーナと、だだ広い関係者席は観ていてあまり気持ちのいいものではない。

サッカー協会の後援会特典での入場が今年から厳格になったことに不満の声も聞こえるが、協会の規定に謳っているとおり毅然とキッチリと先着30名の運営を守ればいいだけの話だろう。
 
長くなったがフルフェアのチケット料金を払っている人を一番に大事にしてほしいし、さらに言うならフルフェアのチケットを買って会場に来る人には新たな楽しみも創出してほしい。
Fリーグは前者もさることながら、後者の取組が圧倒的に不足している。

なくても一向に構わないし、それでもリーグは細々と続いていくのだろうが、トップリーグであればファンにとって特別な存在であってほしい。

例えばオーシャンアリーナのメインスタンド最上段に座って天下人気分で観戦という体験に値段がつくならマニアにとってはなんとも興味がそそられる話だ。
どこになるかはわからないが5桁のお値段でそれに似合った価値を提供するチケットを売り出すチームが現われることをヒッソリと期待している。
 
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須賀監督が身に着けるすみだオフィシャルネクタイはこちら
レプリカを着ての観戦に飽きたら、スーツにネクタイの観戦スタイルはいかがでしょうか。
前半はジャケット着用→後半は脱いででなりきっていきましょう。
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0-2から2-2に追いつかれてからのゲームプランで『我慢』の一手。
辛抱に応えた選手たちは見事2-4にしてからのパワープレー返しで4-5の勝利。
渋みを利かしたスーツ姿が絵になる町田の岡山監督。
ちょっといいスーツがほしくなる金曜日ナイターゲームの主役のふたり。 
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すみだのゴレイロは前節4連敗をストップした清家選手。
ベンチからは前半戦の快進撃を続けた大黒選手が出場機会を狙う。
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後半40分にブザービートの4点目を挙げた稲葉選手。
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抜群のテクニックと愛らしい笑顔で会場人気抜群のボラ。
2-3とされてからの満を持しての登場も、個の能力を武器とする町田のセットに置いて行かれて失点の一因に。
出さないのではなく出せない、オフェンスのベネフィットとディフェンスのリスクの判断は今後も続きそう。
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すみだの看板ピヴォの太見選手&清水選手。
内容は悪くないだけに今は我慢の時期か。
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ピッチ上でタクトを振るう諸江選手。
森岡選手とのデュエルでは後れを取ったが、こういうリスク度外視の1vs1の斬り合いにもトップリーグの醍醐味があるのでは?
同じ局面ではゼヒリベンジマッチを仕掛けてほしい。
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日根野谷/横江/森岡/室田のセットは森岡選手のアイソレーションの仕掛けからファー詰めとこぼれを狙うシンプルな組み立て。
負傷の金山選手から受け取ったキャプテンマークを巻く日根野谷選手にビックリしつつもなかなかお似合い。
キャプテンの立場でフロアに立つ時間は大きな選手になるための貴重な経験になるはずだ。 
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度々マイナーチェンジするヒゲがトレードマーク。
イゴールの代役とは言わせない活躍を見せる町田のゴレイロ、小野寺選手。
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ドリブルでのプレス回避を選択した諸江選手との1VS1からボールを奪ってズドン、ドリブルで相手を外してのシュートパスでアシストと1ゴール2アシストの森岡選手。
フロアに立った金狼の圧力はまだまだ健在。
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町田らしいクアトロ環状線を披露する本田/滝田/宮崎/原が個の力を全面に出した裏セットへのライバル心を見せる。
溌剌としたプレス&狭いスペースで高い技術を披露する原選手(下/左)が2-2から均衡を破る3点目をゲット。
20 10月

2016/10/20(木) ブルノ・ガルシア 日本代表監督就任『トップカテゴリーは見られてこそ』

AFCで惨敗し、ワールドカップ出場権を逃してミゲル・ロドリゴ監督が退任してから約7ヵ月。

ミゲルの同郷の友人でもあり、ベトナム代表を率いてAFCで日本に致命傷を与えたブルノ・ガルシア氏の新監督就任が決定した。

ここ最近のアジアで活躍するスペイン人指導者を見ると、

プルピス:タイ→ウズベキスタン
ミゲル:日本→タイ
ブルノ:ベトナム→日本

と遷移しており、以前、Fや地域リーグで知り合いをツテとして選手や監督がローテーションする政界やプロレス界に似た狭いコミュニティの日本フットサルと書いたが、アジアの代表監督すらそれに似た感じになってきたことや、やり方は変わるとは思うものの、AFC、W杯で披露したハーフマンツーで自陣を固めて粘っこく守って、一歩目で前に出ることを意識したアタックでボールを奪取→少人数で手数をかけずに多少強引でもシュートで終わるベトナム代表のフットサルを日本代表に置き換えての魅力や選考過程に若干の不安を感じる。

ただ、ベトナム代表は非常に気持ちの入った軍隊タイプの集団といった印象で、ちょっと自由すぎる感のあったミゲルから緩んだ空気を引き締めたり、メンタルの立て直しといった部分を期待してなのなら格下に2連敗でW杯を逃したタイミングで鬼軍曹タイプへのチェンジは刺激という意味では◎。

選考理由についてはまだまったく語られていないが、人事は何を指向してるから誰にしたのかの説得力が非常に大事でここがおかしいと下につく人の求心力にも影響あるので、今後語られるだろうリリースで『ミゲルの知り合いだから』が決め手ではなくキッカケであってほしいと思う。

いろいろ思うところはあるものの、トップカテゴリーは見られてこそ。

2015年に乱発したオーシャンアリーナでの観戦無料のトレーニングマッチとかはもういいので、年に4試合は国内で有料観客での代表戦をやり、大いに普及、告知、検証の場としてほしいところです。

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ベトナム代表を率いて臨んだAFCでは日本代表を土俵際で振り切り、初出場となったワールドカップでは見事決勝トーナメント進出。
新監督就任が決定したブルノ・ガルシア日本代表監督。

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タイ代表をアジアの強豪に仕立て、同国のクラブチームのチョンブリをアジアNo1チームに引き上げたプルピス。
現在はウズベキスタン代表を指揮。

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日本代表を8年に渡って指揮し、2012年はW杯で決勝トーナメントに進出、2012、2014年のAFCを2連覇したミゲル・ロドリゴ。
タイ代表監督就任からわずか1ヵ月で臨んだワールドカップでもオフェンスに光るものを見せる印象的なゲームを披露。タイ代表の任期延長からもわかるように再評価の兆し。

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トップカテゴリーの義務と価値は、関わる人たちの目標であり、指標であり、誇りを持てる対象であること。 平日の14時から開始されるトレーニングマッチに代表される露出のない活動に価値は薄い。
11 10月

2016/10/11(火) フットサル書籍紹介 『読むフットサル』

2016/10/11(火) フットサル書籍紹介 『読むフットサル』

今年2月、7月のAFCやワールドカップなど今年に入って増えてきたフットサルのテレビ放送。

舐め技と言われるドリブルテクニックに関する書籍は多いものの、フットサルの競技としての教則本が非常に少ないので、蹴る/見る両面で個人的に印象に残った初心者~上級者向けの本をいくつか紹介しました。

◆初心者向け

中学、高校とサッカー部在籍から部活を引退。
知人から誘われたり、体を動かしたくなって個サル行こうかな、というサッカーからの移行や、TVで代表戦を見てボール蹴りたくなった純ビギナーまで間口の広い入門書。
 
インサイド、インステップキックといったサッカーで習得する技術から、トゥーキックや足裏で動かすトラップといったフットサルの特有の技術を前段に、ピヴォ当て、パラレラといった個人戦術、エイトやヘドンドといったボール廻しまでをカバーし、基本の動きをまとめたDVDも◎。
 
この本は卒業したと思っても、読み返してみると発見や昔を振り返ってクスリと笑える薀蓄が多数。


◆初心者・中級者向け

2007年の刊行から約10年が経ちながら初心者~中級者向けとしてこちらを越えるものが見当たらない名著。

ゴレイロ、フィクソ、アラ、ピヴォのポジションごとのTips、セットプレー、カウンター時の優先順位など、単純な足の速さや、キックの強さではなく、攻守のTPOを抑えておくことの重要さが詰まっており、共著者である中村氏とオスカー氏の考え方の相似、相違もひとつひとつが非常に興味深い。

スッキリとした図説と、編集者の問いかけに対して両氏が対談形式で最適解を提示するテキストがバランスも良くレイアウトされていて、巻末には本書の内容をまとめた携帯用のポスターも付録。
訴求対象のニーズ把握にも優れていて、スポーツの解説書として非常に優秀。
フットサル界の名士ふたりのナレッジを上手く料理した好編集も光る。


『切り替えゼロ秒』に代表されるように、遅行よりも速攻、効率性へのフォーカスに特徴のある須賀監督と、『なぜボランチはムダなパスを出すのか?』などサッカーでもスマッシュヒットを飛ばす北健一郎氏の共著。
 
短い練習時間でもお互いの共通認識を高め、手数をかけずにゴールへ向かうための意識づけを主とした内容は、舐め技や華麗なパスアンドムーブといったステレオタイプな『フットサルらしさ』に対するアンチテーゼであり、アマチュアチームながら名古屋を破って2009年の全日本を制した源泉。

相手の裏を突くオフェンスの奇策が目立つが、要所を抑えたディフェンスについても見るべき点がある良書。
各巻末にあるすみだの選手、縁者を集めた座談会はチームワーク、マネジメント、目的意識の統一といったテーマが散見され、おまけページとバカにできない内容になっている。
 
テーマに合わせて須賀監督からキャッチーな言葉を引き出す北氏のインタビュアーとして、コピーライターとしての発想にもハッとさせられるものがあり、難しいことをわかりやすく、面白く伝えるという仕掛けが秀逸。
チームとしてのブランディング、イメージ戦略という点でも一読の価値あり。


◆中級者向け
2010年、2012年の2シーズン、名古屋に在籍していた世界の魔術師、リカルジーニョのテクニック本。
付録のDVDでは常人の1.5倍速のスピードで高難度のマジックを振るうブルースリーの殺陣を見るような美しさを堪能できる。

反復練習→型の習得→再現性の向上が個人技習得の地味な道程だが、リカルジーニョの笑顔に釣られてどうせやるならここまでやってみたいと思わせるモチベーションアップを兼ねた良教材。
見た目の割に習得が容易な技もいくつかあり、コートでフットサルボールを使って試す前に、家具を傷つけないゴムボールを買って自室で動きの確認をしてみるのが上達の近道。
コツさえつかめば自分が繰り出すしゃちほこシュートの飛距離に驚くはずだ。

一通りテクニックの模倣を楽しんだ後に、リカルジーニョの一番の特徴はボールを持つ姿勢の良さ(常にDFと正対してルックアップ)と次動作への移行の速さだということに気づいたらこの本を開く機会は徐々に減るだろう。


◆中級者~上級者向け
紙面は地味。
面白味はまったくないものの、個人、集団戦術の宝庫で少々マニアックな内容。
特にセットプレーとディフェンスに関しては書籍として未見のものが多く一読の価値アリ。
現地、映像でいくつか試合を見たあとに本書を読むとなんとなくの流れで決まったと思っていたゴールの解法が記されていることが多数。
Fリーグのセントラルに持って行って空き時間にペラペラしてみる使い方が非常にオススメ。

各プレーの名称がスペイン語で表記されており「もったいぶった割にはこの動きかよ・・・」といった用語の図解解決の辞書としても役立つことうけあい。
この本に発見や面白さを見出せたころがマニアへの仮免許か。

・・・そんなわけで読書の秋。
たまには『読むフットサル』もいかがでしょうか?

1 10月

2016/9/11(日)~10/1(土) フットサルワールドカップ2016 コロンビア『3位決定戦/決勝の見所・各国エース・次期日本代表監督』

2016/9/11(日)~10/1(土) フットサルワールドカップ2016 コロンビア

フットサルワールドカップもいよいよ3位決定戦と決勝のみです。
TVの放送スケジュール、注目選手のプレー集、今後の日本代表監督の行方を簡単にまとめました。

①TVスケジュール

・3位決定戦
10月2日(日) 午前1:55-(午前3:50) 
イラン VS ポルトガル

・決勝戦
 午前4:20-(午前6:30) 
ロシア VS アルゼンチン


②3位決定戦、決勝戦の注目のエース。
◆イラン:サッカーだけを見るとフィジカルの印象のあるイランだがフットサルでは柔軟なテクニシャンが揃うタレントの宝庫。

タイエビ(No12)
力の抜けたファーストタッチ→風に舞うようなアウトシザーズ→インサイドで巻いたシュートとペルシアシルクのような柔らかなゴール。

ケシャバーズ(No4)
1:44 2連覇中の王者、ブラジルに土壇場で追いついたパワープレー。
最高の緊張の中で左足裏トラップ→ループに繋げた落ち着きに世界中がただただ拍手。

イスマイルプール(No3)
えげつないスピードと弾道を持つ世界最凶キッカー。
ゴールからなんかの破片がブッ飛び、ネットから跳ね返ったボールが勢いよくサイドラインへ向かってピョンピョン...。
背番号3がピッチに立ったらゴレイロはまばたき厳禁。

この距離からのFKを難なく決めるイスマイルプール。
壁もゴレイロも『あれ、入ったけど...』みたいな表情なのがこのシュートのスゴさを物語る。


◆ポルトガル:世界最高のタレント、魔術師リカルジーニョを擁するポルトガル。
彼が右サイドでボールを持ってからのドリブル、後方からのロングシュートがポルトガルのオフェンスの起点だが、ここを抑えられるとグッと厳しくなるのがこのチームの泣きドコロ。

リカルジーニョ(No10)
ゴレイロを正面、ディフェンスを間接視野に捉えてのゴール前。
ディフェンスのスライディングをアッサリ見送っての左足一閃。
魔術師リカルジーニョのこれでもかと言わんばかりの落ち着きが光る。

0:20 ゴールの位置を確認しつつスッとゴール前に侵入してパスを呼び込み、間接視野でゴレイロが前に出てくることを確認すると腰の回転の利いたチップキックで相手の頭上を抜く。
マジックの種明かしは見てないようで見ていることなリカルジーニョマジックの十八番。

リカルジーニョの匠がギュッと詰まったこのゴール。
スナップの利いた左足アウトで長い距離のピヴォ当てを成功させ、そのリターンを受けてのスピードに乗ったドリブルからワンフェイクでDFの動きを止めてロングシュート。
視野の広さ・基礎技術の高さ・クイックネス・駆け引き・シュート力と全プレーで相手の先を取った魔術師リカルジーニョの真骨頂。

再びスナップの利いた左足アウトでのパスアンドゴー。
リカルジーニョに対峙していたDFが外れるや、進行方向を中央へチェンジして急加速。
相手のポジションを見てフリーでシュートを打てる位置にいい状態で入る質の高さが光る。

1:09 ゴール前に入る時にゴールの位置を確認し、味方のシュートに左足のふくらはぎをカス当てして軌道を変化。
強弱軟と適宜使い分ける感覚の鋭さは天性のものか。


◆ロシア:わずかだが日本でもプレーした経験のあるピヴォ、2012年W杯得点王のエデル・リマが前線で虎視眈々。
強靭なフィジカルと強烈なシュートを持つも、冷静に周りを活かすプレーも光る。
彼にボールが収まった後の見えないようで見ているプレーは要注目。

0:23 背中で相手を抑えつつ、片足でリズムを取ってThis is Pivo!! な反転シュート。

0:45 不用意に相手がガブってボールを取りに来た勢いを活かして反転。スライにくる股下を通すシュートパス。

1:31 ゴール正面のFK。2枚の壁を素早いパスワークで散らして最期はこの人の強シュート。初めに撃たないことが相手チームにとっては一番のフェイントか

0:54 全ゴレイロのウィークポイントと言われる耳の横。
ゴレイロが出てきたところを右足裏で舐めてからの強烈な左足で耳横を通してニアハイへ突き刺すリズミカルな一撃。
ゴール後の愛嬌たっぷりの投げキッスは悪魔の微笑み。

1:36 右サイドから一気に中に侵入しゴールを狙う。引き連れた選手と戻った選手が交錯したところを体の強さを活かしてプッシュ。
引き連れた選手を肩で押して優位な位置を確保しているのがゴールの前を向いてこぼれ球をピックできたことに繋がった。


◆アルゼンチン:特定の目立ったエースはいないものの基本に忠実な守備と、状態がよく高い位置にいる味方にシンプルに預けて攻める速効に光るものがある地味強アルゼンチン。
セットプレーで総得点の1/4を上げており、タレントでは劣るロシア戦も抜け目のないセットプレーが勝利の鍵。

1:35 PKスポット奥からのキックイン。5番がボールに寄ることで中央の2人を引きつけて、ドフリーになったファーの3番がプッシュ。

0:17 CK。中央の長身選手が押し相撲で作ったスペースにファーの選手が回り込んでの一撃。
ニアの選手もフェイクの動きでパスコースの確保をサポートしている点も見逃せないポイント。

0:35 FK。直接ズドン。ゴール前を横切った選手にゴレイロと壁が気を取られたか。こういうなんでもやってくる老獪さがアルゼンチンは非常にいやらしい。

1:03 CK。この試合3本目のセットプレー。ニアの壁が膝を折っていないと見るや股を狙って強いパス。

1:27 堅守速攻で取ったFK。直接と中央のキッカーに意識が寄ったところをファーからシュート。


③次期日本代表監督
退任時に強化の継続性から『次期代表監督はスペイン人がいいと思っている』と語ったスペイン人のミゲル・ロドリゴ元日本代表監督。
U20カテゴリーの監督にスペインでアンダーカテゴリーの指導者として活躍していた鈴木隆二氏が就任したこと。
ミゲル元監督の通訳だった小森氏が代表強化の監査的なポジションで留任したことから、次期日本代表監督の決定はワールドカップ終了後というリリースからワールドカップを戦ったスペイン人監督の就任が濃厚。

そんなことを踏まえてワールドカップを戦ったスペイン人監督の寸評と可能性を探ってみました。

◆24カ国の監督(アルファベット順の国名:監督名(監督の出身国))
Argentina:Diego GIUSTOZZI (ARG)
Australia:Robert VARELA (AUS)
Azerbaijan:MILTINHO (BRA)
Brazil:SERGIO (BRA)
Colombia:Arney FONNEGRA (COL)
Costa Rica:Diego SOLIS (CRC)
Cuba:Clemente REINOSO (CUB)
Egypt:Hesham SALEH (EGY)
Guatemala:Tomas DE DIOS (ESP)
Iran:Seyed NAZEMALSHARIEH (IRN)
Italy:Roberto MENICHELLI (ITA)
Kazakhstan:Ricardo SOBRAL (BRA)
Morocco:Hicham DGUIG (MAR)
Mozambique:Naymo ABDUL (MOZ)
Panama:Agustin CAMPUZANO (CUB)
Paraguay:Carlos CHILAVERT (PAR)
Portugal:Jorge BRAZ (POR)
Russia:Sergey SKOROVICH (RUS)
Solomon Islands:Juliano SCHMELING (BRA)
Spain:Venancio LOPEZ (ESP)
Thailand:Miguel CONDE (ESP)
Ukraine:Oleksandr KOSENKO (UKR)
Uzbekistan:PULPIS (ESP)
Vietnam:Bruno GARCIA (ESP)


◆内訳
ESP(スペイン):6人
BRA(ブラジル):4人
CUB(キューバ):2人
ほかは自国の方が監督を務めていて、この人数比を見てもスペイン人指導者の評価がわかります。

スペイン人監督への評価の点は、

①攻守ともグループでの仕掛けを整備し遂行させる能力がある。
②セットプレー、パワープレーのアイディアが豊富
③世界最高のリーグがあり、国としてフットサルの成熟度が高いためハイレベルなトレンドに触れる機会が多い
④育成年度のトレーニングメソッドが豊富

といったところか。

◆ワールドカップでのスペイン人監督の評価(国名:監督名:評価(◎/〇/△))
・Guatemala:Tomas DE DIOS (ESP)
グアテマラ:トマス・ディアス:△
戦力的に劣るグアテマラを率いてイタリア、パラグアイ、ベトナムと曲者が揃うグループリーグで健闘。
現時点の日本の実力を考えると今回彼が担当したタスクでは評価が難しい。

・Spain:Venancio LOPEZ (ESP)
スペイン:ベナンシオ・ロペス:△
2008年、2012年のW杯準優勝、今年の欧州選手権優勝とスペインで長期政権を築く名将。
戦術、セットプレーとも練度が高く、ミゲル元監督からの正統進化を目指すなら最高の監督。
日本代表監督のサラリーはフットサル界でも5指とも3指にも入ると言われており、ベナンシオが望むなら払える余力はあるはずだが実績十分の彼がアジアでチャレンジの可能性は薄そう。
今大会はケガ人に泣かされて準々決勝のロシア戦で完敗。アンラッキーではあるものの結果にフォーカスされる立場の監督なのでこの評価。

・Thailand:Miguel CONDE (ESP)
タイ:ミゲル・コンデ(ミゲル・ロドリゴ):◎
ご存知元日本代表監督。
ロシアと打ち合い、キューバ、エジプトをきっちり仕留めてグループ2位で堂々の決勝トーナメント進出。
W杯開幕1ヵ月前の監督就任ながら、ピヴォ、アラ、フィクソに才人がいるダークホースをよく統率した。
パワープレー、セットプレーのクオリティも高く、今年2月に日本代表が敗退したAFCで何をしていたのかクエスチョンマークがつく改心の結果。
タイ代表の任期延長 or ステップアップの可能性は非常に大きい。
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・Uzbekistan:PULPIS (ESP)
ウズベキスタン:プルピス:△
AFCで準優勝も勝ち点計算ができるレベルのパナマとの初戦に敗れ、続くコロンビア戦でも終盤までリードしながら土壇場で追いつかれてのドロー。
ボールに食いつきすぎてファーがお留守になる失点が多く、好選手が揃ったものの大会前の調整とメンタルコントロールに難があったか。
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・Vietnam:Bruno GARCIA (ESP)
ベトナム:ブルノ・ガルシア:○
同レベルのグアテマラに勝利し、パラグアイと打ち合うも敗戦。格上のイタリアとの最終戦を0-2と失点を抑えての敗戦で決勝トーナメントに進出。
トーナメント1回戦で決勝に進んだロシアを相手に7-0と玉砕したが、勤勉な守備と思い切りのいいシュートで終わる攻めは好感度大。
日本サッカー協会やマスコミ、世論が大好きな『気持ち』を出して戦うチームを整備するのに長けている印象で、日本がボトムラインからの再出発という認識ならガルシア監督も大いにアリ。
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◆スペイン人監督以外で目に付いた監督
・Azerbaijan:MILTINHO (BRA)
アゼルバイジャン:ミリチーニョ:◎
スペイン、イラン、モロッコと各大陸の猛者が集まったグループを堂々2位通過。
ブラジルからの帰化選手と自国の精鋭をまとめた手腕、堅守からエッジの利いたカウンターとセットプレーが見物。
メインキャストを帰化選手が占めていきそうな日本の未来予想図か。

・Italy:Roberto MENICHELLI (ITA)
イタリア:ロベルト・メリケリ:○
クアトロ、ピヴォを置いての攻め、単純な縦一本と柔軟性の高い攻守を見せ、セットプレーの練度は大会随一(特にコーナーキックとキックイン)。
引いた相手をデザインプレーで片づけられる強みは各国に警戒されたAFCで日本が準備しておきたかった武器。
準々決勝のエジプト戦でジャイアントキリングを喰らったものの、引き出しの多さを感じさせる好チームに仕上げた。
イタリアのセットプレーは世界中のチームにとっての良教材。

24 9月

2016/9/11(日)~10/1(土) フットサルワールドカップ2016 コロンビア『準々決勝の組み合わせTV放送もありますよ)』

2016/9/11(日)~10/1(土) フットサルワールドカップ2016 コロンビア

ワールドカップも6組1位/2位/3位のうち成績上位の4チームが勝ち抜けのグループステージが終了。
決勝トーナメントも1回戦が終了し、明日からの準々決勝ではTV放送も始まります。

①TVスケジュール

・準々決勝 
9月25日(日) 午前7:55-(午前9:50) 
9月26日(月) 午前8:00-(午前10:00) 

・準決勝 
9月28日(水) 午前9:00-(午前11:00) 
9月29日(木) 午前9:00-(午前11:00) 

・3位決定戦/決勝
10月2日(日) 午前1:55-(午前3:50) / 午前4:20-(午前6:30) 


②準々決勝の組み合わせ

◆FIFA公式の日程

・決勝トーナメント1回戦
◆山組①
コロンビア(A組2位:ホスト国/2012W杯4位) - パラグアイ(C組2位)
ブラジル(D組1位:2012W杯優勝) - イラン(F組3位)
ロシア(B組1位:2016欧州準優勝) - ベトナム(C組3位)
スペイン(F組1位:2012W杯準優勝/2016欧州優勝) - カザフスタン(E組2位2016欧州3位)

◆山組②
アルゼンチン(E組1位) - ウクライナ(D組2位)
イタリア(C組1位:2012W杯3位/2014欧州優勝) - エジプト(B組3位)
タイ(B組2位) - アゼルバイジャン(F組2位)
ポルトガル(A組1位) - コスタリカ(E組3位)

この決勝トーナメント1回戦が・・・、

◆山組①
パラグアイ(C組2位) - イラン(F組3位)
ロシア(B組1位:2016欧州準優勝) - スペイン(F組1位:2012W杯準優勝/2016欧州優勝)

◆山組②
アルゼンチン(E組1位) - エジプト(B組3位)
アゼルバイジャン(F組2位) - ポルトガル(A組1位)

こうなりました!!

注目はワールドカップ2連覇中の王国ブラジルの敗退と、前回大会3位の欧州の強豪イタリアの敗退でしょう。
(特に球技王国ブラジルが決勝トーナメント1回戦で姿を消すのはどの球技を見てもそうない光景)


③準々決勝の見所
・パラグアイ-イラン
ホスト国コロンビアを破ったパラグアイと、ワールドカップ2連覇中の王国ブラジルを倒したイランの下剋上対決。
イラン人にしては小柄で風に舞うような身のこなしを見せる12番タイエビの意表を突くプレイと、イラン人らし厚みのある体でブラジルのバリエーションに富んだシュートを抑えたゴレイロ、2番のサミミに要注目。
堅守速攻とセットプレーに光るものがあり実力的にはイランと伯仲のパラグアイは、ブラジルを破ったイランを過度に尊敬しないことが勝利のカギか。

・ロシア-スペイン
欧州の覇権を争う2大国が前回大会と同じく準々決勝で激突。
グループリーグでは少々ピリッとしない戦いを見せたスペイン。
決勝TN1回戦のカザフスタン戦では3-2でリードを奪うも1名が退場。
ここから相手のパワープレーを3人で守りつつ、隙を見てのパワープレー返しを成功させて5-2で勝利。
チームがまとまる良いストーリーの4試合を戦ったスペインに対し、強烈な個と、蹴らせても囮にしても効果抜群のパワーシューター、8番エデル・リマを活かしたセットプレーで相手を粉砕するロシアはここまで楽な対戦相手が続く。
欧州3位の難敵を退けて団結した感のあるスペインと、ベスト8進出国の中で最も消耗度が軽いロシア。
ロジック通りで片付かない優勝候補対決の行方はどちらか

・アルゼンチン-エジプト
攻守に真面目でセットプレーにも見るものがある地味強アルゼンチンと、前回大会3位のイタリアを破ったエジプト
老獪で勝利に拘るアルゼンチンが長い手足を活かしたドリブルを武器に一攫千金のチャンスを狙うエジプトを絡め捕れるか。
準々決勝屈指のシブイ一戦。

・アゼルバイジャン-ポルトガル
ブラジルからの帰化選手を大量に揃えミゲル・ロドリゴ前日本代表監督が率いるタイを8-13というスコアで破ったアゼルバイジャンと、ファルカンが去った後のフットサル界のトップアイドル・リカルジーニョ擁するポルトガル。
ポルトガルはリカルジーニョと他の選手の距離感が非常に良くなり、スピード&トリックを利かしたドリブルでリカルジーニョが数的優位を作ってからの攻めはワクワク感大。
アゼルバイジャンはタイとの激闘のツケとばかりにイエローカード累積で出場停止となるブラジバイジャン勢の穴を埋められるかが課題。


④新旧フットサル界のアイドル。ファルカンとリカルジーニョ

◆ブラジル代表のファルカン
約20年間フットサル界のアイドルであり、アイコンであり続け、今大会でワールドカップ最多48ゴールのレコードを打ち立てたファルカン。
スピードや運動量は減ったものの彼の特徴である、

・相手をよく見て動きの逆を突く
・各技術の再現性の高さ

を活かしたゴールが再三ありました。
そんなフットサル界のヒーローは今大会での代表引退を表明しています。

代名詞のファルカンフェイントから中央へカットインして左足シュート。
スピードの衰えを考慮しやや後ろ寄りにカットインすることで相手のブロック射程に入らないよう工夫している。
技術と知恵が澱のように重なったファインゴール。

ブラジル得意の2キッカーで構えてのFKからバックヒールでプッシュ。
セットプレーから阿吽の呼吸でキッカーと合わせるなど、今大会は39歳のベテランらしい懐の深さが光った。

ゴレイロとの1対1で度々見せる足首のスナップで頭上を抜くプレー。
縦/横/高さを常に把握し、フィニッシュの場面では『高さ』に印象的なゴールが目立つ3D思考のファルカン。
ワールドカップラスト、48ゴール目は切なさとともに思い出される彼らしい美しいアーチ。

FIFA公式が用意したファルカンに捧げる動画。
良い仲間に恵まれ、観客はもちろん対戦相手からも尊敬されるフットサル界最高のヒーロー。
スタジアムを去る分厚い背中には寂しいよりもありがとうがふさわしい。


◆ポルトガル代表リカルジーニョ
ファルカンからフットサル界のアイコンとしてのバトンを渡された感のある魔術師リカルジーニョ。

・爆発的なスピードと切返しの深さ
・遊び心のあるトリッキーなプレー

を活かした魔法のようなゴールは思わず握り拳を作って声をあげてしまうほど。

ゴレイロを正面、ディフェンスを間接視野に捉えてのゴール前。
ディフェンスのスライディングをアッサリ見送っての左足一閃。
魔術師リカルジーニョのこれでもかと言わんばかりの落ち着きが光る。

リカルジーニョがヒールリフトで相手を抜いて作った数的優位を活かす大きなトライアングルの展開。
ヒールリフトに注目が集まるゴールだが、その後の強く正確なファー詰めを冷静に成功させているところに強国ポルトガルの基礎技術の高さが伺える。

リカルジーニョの匠がギュッと詰まったこのゴール。
スナップの利いた左足アウトで長い距離のピヴォ当てを成功させ、そのリターンを受けてのスピードに乗ったドリブルからワンフェイクでDFの動きを止めてロングシュート。
視野の広さ・基礎技術の高さ・クイックネス・駆け引き・シュート力と全プレーで相手の先を取った魔術師リカルジーニョの真骨頂。

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